若き日に読んでいた村上春樹の小説。
「風の歌を聴け」
「1973年のピンボール」・・・。
「羊をめぐる冒険」あたりから、自分自身、理解できない世界が広がってきました・・・。
村上春樹の初期・・・ちょうどその頃、ハードボイルド小説にハマっていました。
レイモンド・チャンドラー、ダシール・ハメット、ロス・マクドナルド・・・。
探偵小説というキーワードでくくることが出来ないクールでホットな世界・・・。
大学時代、そのカッコよさに憧れました。
フィリップ・マーローの気障な台詞・・・
「強くなければ生きていけない、優しくなければ生きる資格がない」なんて言葉も、まだまだメジャーじゃない時代でした。
そのハードボイルド文学が流行りはじめたのと同時期にハマった村上春樹の世界・・・。
多感な時代に、勇気づけられた次第です。
今回のノーベル文学賞は、中国の農村を舞台に小説を描く中国の作家とのこと。
少し残念でしたが、よくよく考えてみると、村上春樹さんには、ノーベル賞は似合わないような感じもします。
授賞式で、原発反対などと英語でスピーチされると、あの青春時代の思い出が吹き飛んでしまうような感じがします。
若き日の村上ワールドの思い出。
今でも思い出すたびに、胸が熱くなります。