「ビジョナリーカンパニー4 自分の意思で偉大になる」
ジム・コリンズ著 日経BP社 2310円
ジム・コリンズ博士のビジョナリーカンパニーの第四弾が書店で平積みになっています。
コロラドの山の中に研究所を設けて研究活動を続けるコリンズ博士。
今回の「4」では、少しミリタリー風の展開。
少し違和感を感じましたが、経営の中に戦略や戦術という用語が普通に使われている今、戦闘モードで同業他社の10倍以上の業績を上げ続ける企業を志向することもアリだと感じた次第です。
今回は、2万200社のデータを分析、偉大な企業7社をピックアップ。
これを「10X型企業」と命名。
「テンエックス」と読むそうです。
そして、それを率いるリーダーを、「テンエクサー」とします。
このテンエクサーの特徴が、以下の4つ。
1.狂信的規律 20マイル行進・・・どんな環境下でも一貫したペースで前進する規律。
2.建設的パラノイア 死線を避けるリーダーシップ・・・リスクを管理し状況悪化に備えて資産を用意。
3.実証的創造力 銃撃に続いて大砲発射・・・何が有効かを実際に検証したうえで一気に経営資源を投入。
4.レベルファイブ野心 強烈な意志・・・自己を超越した大義を達成するために不可欠な情熱。この野心こそが、上述の3点のコアとなるもので、これは稲盛さんの「パッション」とも結びつくものだと思います。
また、取り上げた企業は、マイクロソフト、インテル、サウスウエスト航空のほか整形外科製品メーカー、バイオ企業など異色な企業も含まれています。
いままでのビジョナリーカンパニーシリーズは、原理原則→飛躍→衰退という流れ・・・。
今回は「自分の意思」に焦点を当てています。
経営を語る上で、ぜひ読んでおきたい一冊です。