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能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

マネジメント理論、経営理論を世のため人のために役立てるために

女性活躍の時代を創り出すためにマネジメントがすべきこと・・・マネジメントは人々を幸せにするためにある

2017年06月03日 | マネジメント
たまたまJRの先頭車両に乗りました。

見ると、運転手は女性。
制服をビシッと決めて、テキパキした指差し確認、時間のチェック、ムダのない機器の操作・・・。
思わず見とれてしまいました。
かっこいい!
Cool!


最近では、女性の活躍する場が広がっているように思います。
先日もニュースで、海上自衛隊の護衛艦の艦長に女性が登用されたことが報道されていました。
防衛大学校の女性第一期生とのことでした。
すごい!
Hot!

現在の女性労働者は、約2500万人。
全労働者の44%を占めます。

ただし、結婚、出産、介護などのため、30歳代に女性の就労人口が減少します。
いわゆる「M字型カーブ」というやつです。

マネジメントの仕事を長年やっているのですが、
仕事の丁寧さ、ホスピタリティ、気遣い・気配りという面では、女性の方が優れているように思います。

ただ、100名以上の企業の課長級以上の比率は、わずか8.7%。

厚労省の国際比較で見てみると、
日本の女性管理職比率は、11.3%。
同じ比率は、フィリピンで47%、米国で43%、フランスで36%。
大きな差異があります。

以前は、女性をめぐる「ガラスの壁」という言葉がありましたが、
それを分析すると、つぎの4つの問題点が浮かび上がります。

1.採っていない・・・そもそも3分の1の企業・組織は女性労働者を採用していない。

2.育てていない・・・30歳後半の教育投資では、男性28%、女性15%。

3.続けたくない、続けられない・・・6割の女性が第一子出産後に退職。

4.昇進したいとは思えない・・・仕事と家庭の両立が困難。

日本企業の悪しき風土でもあるムダな長時間労働や性別役割分担意識などなどが、
女性の活躍する場を阻害しているように思います。

厚労省では、女性の活躍できる会社に認定マークを交付するようにしているようです。

「えるぼしマーク」

その指標が次の4つのポイント。
1.女性労働者の割合
2.男女の平均勤続勤務年数の差異
3.平均残業時間
4.管理職に占める女性労働者の割合

業務の効率化を行い、ムリ・ムダ・ムラを排除し、所定労働時間の密度を高めていく・・・
働くのが楽しい、充実感・自己効力感の得られる職場を創っていかなければなりません。

*****************

昭和のオヤジ達は、多少熱があっても、二日酔いでも会社に行く・・・這ってでも行く・・・困難な仕事でも多大な時間と工数をかけて身体を張って必死で取り組むという「気合いと根性」主体の教育を受けてきました。

組織第一、和の精神、指示命令への絶対服従、長時間労働は美学、昇進昇格こそが価値・・・
廃止されたと言われる電通の「鬼十則」などが、まさにそれを表象しています。

それが、日本の国際競争力を維持してきたということはあるのでしょうが、
そろそろ変えなければいけない時世に来ていると思います。

ただ、お上から出てくる働き方改革やプレミアムフライデー、ワークライフバランスや健康経営といった押しつけには、なぜか抵抗したくなります。

この分野・・・民間のチカラで、新しい仕組みやモデルを構築していく必要があると思います。
すべての会社が、グーグルやスタバになれないかもしれませんが、それに挑戦する価値は、アリです。

個人的には、マネジメントは、人々を幸せにするためにあると確信しています。
齢を重ねて、到達した一つの結論です。

ルールだって、法律だって、会社だって、みんなそうです。
人々を幸せにするために存在する・・・。

けれども、昨今の様々な事象は、その逆になっているパターンが多々あります。

空気や風土や慣習に縛られる・・・
前例踏襲・・・
変革や改革を拒む保守性、抵抗勢力・・・

日々の生活、労働の中で、一つずつでも修正する努力を積み重ねていかなければいけません。
P.F.ドラッカー博士が発明したマネジメントという道具こそが、
女性活躍の舞台装置を作るために大きく役立つと考えます。

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