能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

マネジメント理論、経営理論を世のため人のために役立てるために

投資レジェンドが教えるヤバい会社 伸びる会社の見方 ひふみ投信ファンドマネジャー藤野英人さんの新刊

2017年12月11日 | 本と雑誌
日経平均は右肩あがり・・・22,000円を突破。
ちょっとバブルの様相を呈しています。

4万円まで行くというエコノミストや2万5000円で頭打ち1.5万円まで下落するというアナリストもいます。
たぶん2020年までは、現在の状況が続くとは思うのですが、
半島のミサイル・核問題や中国経済など、様々なリスクを抱えていることは事実です。

そんな中、ファンドマネジャー藤野英人さんが出した一冊。
前著をバージョンアップしたカタチで、なかなか面白いです。

 

投資レジェンドが教えるヤバい会社

藤野英人著  日経ビジネス文庫  800円+税

著者は、ひふみ投信ファンドマネジャー。
R&Iファンド大賞を受賞するなど、なかなかの敏腕FMです。
(でも、ドル大好きな藤野さんの経済予測は、あまり当たらないのですが・・・笑・・・失礼)

同書は、30年にわたり企業調査を続け、
6500人以上の社長に会うことにより導き出した「68の法則」がまとめられています。

有名な「スリッパの法則」・・・会社に入る時にスリッパに履き替える会社は伸びない・・・も取りあげられています。

サラリーマン社長の会社は成長が期待できない

社長のネガティブシンキングは業績の良し悪しとは関係がない

質問すると怒り出す社長の会社は経営が悪化している

大成功している社長は例外なく「ケチ」で「メモ魔」で「細かい」

お茶を飲み干す社長の会社は株価があがる


自社サイトの社長挨拶の主語が「私・私たち」の会社は伸びる

豪奢な新社屋に入居した会社はその時点が業績や株価のピーク

自社webサイトに社長の写真が載っていない会社は要注意

コピー機の周辺やトイレが汚い会社への投資は必ず損をする

会議室にホワイトボードがない会社は風通しが悪い

社内結婚が多い会社はもうかっている・・・

著者の言い切る68の法則は、なかなか説得力があります。

そして、今回はベンチャー企業の成功法則についても触れています。

ベンチャー企業を評価する際、目標数字の達成はあまり関係がない

上場して行動が変わるベンチャーは「卵を産んで力尽きるサケ」になる

ベンチャー企業の最初の株主リストは「犠牲者リスト」に化ける

なかなか鋭い指摘です。
会社を見ていく・・・会社を診断していく上で、一読したいお得な一冊です。

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