日経平均は右肩あがり・・・22,000円を突破。
ちょっとバブルの様相を呈しています。
4万円まで行くというエコノミストや2万5000円で頭打ち1.5万円まで下落するというアナリストもいます。
たぶん2020年までは、現在の状況が続くとは思うのですが、
半島のミサイル・核問題や中国経済など、様々なリスクを抱えていることは事実です。
そんな中、ファンドマネジャー藤野英人さんが出した一冊。
前著をバージョンアップしたカタチで、なかなか面白いです。

投資レジェンドが教えるヤバい会社
藤野英人著 日経ビジネス文庫 800円+税
著者は、ひふみ投信ファンドマネジャー。
R&Iファンド大賞を受賞するなど、なかなかの敏腕FMです。
(でも、ドル大好きな藤野さんの経済予測は、あまり当たらないのですが・・・笑・・・失礼)
同書は、30年にわたり企業調査を続け、
6500人以上の社長に会うことにより導き出した「68の法則」がまとめられています。
有名な「スリッパの法則」・・・会社に入る時にスリッパに履き替える会社は伸びない・・・も取りあげられています。
サラリーマン社長の会社は成長が期待できない
社長のネガティブシンキングは業績の良し悪しとは関係がない
質問すると怒り出す社長の会社は経営が悪化している
大成功している社長は例外なく「ケチ」で「メモ魔」で「細かい」
お茶を飲み干す社長の会社は株価があがる

自社サイトの社長挨拶の主語が「私・私たち」の会社は伸びる
豪奢な新社屋に入居した会社はその時点が業績や株価のピーク
自社webサイトに社長の写真が載っていない会社は要注意
コピー機の周辺やトイレが汚い会社への投資は必ず損をする
会議室にホワイトボードがない会社は風通しが悪い
社内結婚が多い会社はもうかっている・・・
著者の言い切る68の法則は、なかなか説得力があります。
そして、今回はベンチャー企業の成功法則についても触れています。
ベンチャー企業を評価する際、目標数字の達成はあまり関係がない
上場して行動が変わるベンチャーは「卵を産んで力尽きるサケ」になる
ベンチャー企業の最初の株主リストは「犠牲者リスト」に化ける
なかなか鋭い指摘です。
会社を見ていく・・・会社を診断していく上で、一読したいお得な一冊です。