会社を育てる戦略地図 ゼロto100 スタートアップを体験した若き事業戦略家の書いた企業進化論

今年のビジネス書、トップ３に入る一冊です。

著者は、クックパッド上場、ランサーズ急伸に関わったビジネスパースン。
スピード感が求められるベンチャー企業のマネジメントについて、やさしい語り口で解説していきます。

とてもシンプルな書き方の一冊です。

会社を育てる戦略地図 ゼロto100
山口豪志著 ポプラ社 1400円＋税

ビジネス書で、ポプラ社刊というのがいいですね。
ちょっと夢と浪漫、メルヘンの世界を感じさせます。

同書では、会社の成長段階をゼロから100までの６段階に分けます。

→０（ゼロマエ） 起業前夜（一人）

０→１（ゼロイチ） 顧客の発見（１人～３人）

１→１０（イチジュウ） 商品の完成（３人～２０人）

１０→３０（ジュウサンジュウ） 採用と組織づくり（２０人～５０人）

３０→５０（サンジュウゴジュウ） 新規事業開発（５０人～１００人）

５０→１００（ゴジュウヒャク） 上場に向けて（１００人～）

まさに、企業の進化論です。
スタートアップは、同書で言うゼロから１０までにスポットライトを照らすことが多いのですが、

同書では上場を一つ目のマイルストーンとして位置付けています。

さらに、「会社は誰のもの？」という問いに対して、著者は答えます。

株主のもの、経営者のもの、社員のものと言うよりは、

「会社は、社会のもの」

現場、修羅場をくぐり抜けてきたスゴい若者です。

著者が書いているように、この本は現在会社に勤めているサラリーパースンが読んだとしても、

様々な気づきを得ることが出来ると思います。

同書でいう最後のフェーズで、あなたの勤務する会社は３つの競争にさらされています。

・人材獲得の競争
・ビジネスモデルの競争
・資本力の競争

これに打ち勝たなければ、あなたの会社の明日は厳しいと言わざるをえません。

ビジネスパースンとして、ぜひ一読いただきたい一冊です。

今年のナンバー１図書は、今読んでいる「起業の科学（日経ＢＰ社）」。
が、
この「戦略地図」も、それに近い名著だと思います。