「未来の年表1・2」の著者・河合雅司さんのファンです。
P.ドラッカー博士も、人口動態は「すでに起こった未来」と喝破しました。
「未来の年表1・2」は少子高齢化による急速な人口減少が日本社会に、どのような影響を与えるのか?著者は具体例をあげながら見事に人口オーナスの脅威を浮き彫りにしました。
河合雅司さんの新刊新書・・・早速購入し読んでみました。
コロナ後を生きる逆転戦略・・・縮小ニッポンで勝つための30か条
河合雅司著 文春新書 840円+税
「未来の年表」では、国も行政も会社も個人も「戦略的に縮む」ことでサバイバルできると主張しました。
今回の新刊でも、「戦略的に縮む」ことの重要性が通奏低音として流れています。
目次
第1章 先進国脱落ニッポンの逆転戦略
第2章 日本企業は「高品質・低価格」を捨てよう
第3章 コロナ後に勝ビジネスパースンの働き方
第4章 縮小ニッポンの新しい生活様式と街づくり
第5章 「人生の未来年表」で戦略的に生き抜く
同書でアンダーラインを引いたところをピックアップしてみました。
・コロナ禍で露呈した現実、もはや日本は先進国ではない
・コロナ前の生活には、もう戻れない また別の感染症が・・・
・労働力もインバウンドも、もう外国人には頼れない
・「失われた30年」の根本原因は、人件費でアジアと争ったこと
・我が国は加工貿易国ではない 国内マーケットの大きさで成長できた
・薄利多売はもうやめて高付加価値ビジネスに転換しよう 売上高より一人当たり利益
・稼げない事業は縮小して、外注できる業務を洗い出せ
・成長分野に若手を投入せよ
・データで高い付加価値を生むためのDX
・会社に縛られない働き方を考えよう
・給料を上げたければリスキリング(職業訓練)しかない
・文系学部出身で中級スキルの人が一番危ない
同書で、一番面白かったのが、第5章の「人生の未来年表で戦略的に生き抜く」。
40歳代、50歳代、60歳代のサバイバル法が紹介されています。
40代のうちに準備しておくこと
・セカンドキャリアに必要なことを仕込める最後の10年
・「人生の未来年表」を作ろう
・70歳までの収入を得られるようにしておく
50代のうちに済ませておくこと
・少なくとも人生のプラマイをゼロにしておこう
・自分の資産、人脈、スキルの棚卸をする
・生活スタイルを断捨離する
・最大の課題は、子育てと親の介護が重なるダブルケア
・まずは防災訓練に参加して地域にとけこむ
60代になったら実践していくべきこと
・戦略的に賢く生活コストを削っていこう
・支出を減らして生活スタイルをコンパクトに
・使っていない部屋は使わないと決める
・持ち家や車を売却して可処分所得を増やす
・おしゃれをして趣味を発表できるような社交場を見つける
・配偶者に先立たれたら同棲パートナーを見つける
なかなか鋭い突っ込み。
ビジネスパースン必読の一冊です。
日本の少子高齢化による人口減少は、コロナで18年間早まったとのこと。
恋愛、結婚、出産が激減し人口減少に拍車をかけていると指摘します。
ニッポンという国の状況は、かなり危機的です。
がんばろう!日本