日経ビジネス誌2021.9.6号の日経ビジネスライブに、「個として強くなる 若手時代の10の挑戦」という記事が掲載されていました。
これが、なかなか面白い内容です。
20歳代というのは、ビジネスパースンの土台を築く大切な時期。
成功をおさめた二人の先輩からの指摘、助言には、重みがあります。
この記事を読んで、新入社員の頃、溢れかえる若さを武器として、日々戦っていたことを思い出しました。
学卒で入った東京・日本橋にあった広告代理店。
テレビ、ラジオといった電波媒体の扱いが多い代理店・・・今では、外資系になっています。
当時は、シン・ザツ・ラ・テ・・・新聞、雑誌、テレビ、ラジオの4媒体がメイン・・・インターネット広告などありません。
タイムブローカー、スペースブローカーとして、この世の春を謳歌していました。
好景気、不景気はあったものの、広告代理店の歴史の中で、広告代理店が一番輝いていた時だと思います。
新入社員のベースを作るのは、初めてついた上司だと言われます。
小職がついたのは、バリバリ仕事が出来る若き部長代理。
スーツの似合う田村正和に似たイケメン・・・銀座の飲み屋に行ってもモテモテ、社内やテレビ局でもモテモテでした。
小職は、始業一時間前の8時半には出勤、先輩の机を雑巾がけ、クライアントの電話の取次ぎ、視聴率資料の作成など雑用をこなす日々・・・体育会系のノリでしたが、ブラック企業という言葉もない当時でした。
そんな先輩、9時30分から始業なのですが、出勤すると、近所にあった喫茶店「MIKADO」に行こうと誘います。
日経新聞と読売新聞を一読した後に、世相や流行についての情報交換、そして働き方、生き方についてのアドバイス(説教?)を先輩からいただきました。
しっかりとメモしたことを覚えています(新入社員らしくて、合格ですね・・笑)。
「お客さま第一・・・男めかけ、客たらしになれ!」
「朝一番でクライアントを訪問すべし」
「お客さんの会社の1ブロック前でタクシーを降りること・・・走ってきたと言え」
「宣伝部長に週刊誌の最新号を発売日1日前に届けること」
「雨の日、雪の日にクライアントに行け!ライバル、競合がいない」
「マーケティングを勉強しろ」
「20歳代は貯金するな。全部、自分に投資しろ」
「飲み屋でケチるな」
「後輩には、おごれ」
「海外を旅行しろ。外の世界を見てこい。」
「トゥールダルジャンやマキシムドパリに行ったか?」
「ライブの歌舞伎を観たか、狂言を観たか?」
「カラダを鍛えろ!」
「2番目に好きな娘と結婚しろ」
「いい奥さんの条件は、明るくて、健康で、料理がうまい娘」・・・
ちょっと「昭和」していますが(笑)、ビジネスパースンの要諦が詰まっています。
この先輩からは、仕事の基本、広告マンの基本、接待やサービス、生き方まで教えていただき、それが今でも生きているような気がします。
日経ビジネス誌の特集は、ワークマンプラスでブレークしたワークマン専務取締役の土屋さんとオイシックスCEO取締役の奥谷さんの対話形式になっています。
二人の助言・・・それぞれ10個あります。
ワークマン専務取締役 土屋哲雄さんからのメッセージ
「今の仕事でプロを目指す」
「する」こと
1.今の仕事に「集中してプロになる」・・・まずは2000時間、必死で働く!
2.一時情報に接する
3.自分より頭の良い人と付き合う
4.人と議論して、良さを吸い上げる
5.仕事以外にも興味のあることを極める
「しない」こと
1.もっと自分に適した仕事があると思わない
2.聞きかじりしない
3.同じような人同士で「群れない」
4.自分で考えすぎない
5.遠回りしても焦らない
オイシックスCEO取締役 奥谷孝司さんさんからのメッセージ
「焦らず良質な学びの機会をつくる/若手時代にやるべき10のこと」
1.自分に絶望しよう
2.旅に出よ 外の世界を見よう
3.英語(外国語)はMUST
4.20代から飛ばしすぎない
5.日本の大企業も悪くない
6.会社人か社会人か
7.T型人材ではなく、H型人材でオンリー1を目指せ
8.勉強ではなく、学問で考える力を身につけろ
9.これからの時代、良質な解釈しか、勝たん!
10.成りあがってはいけない
自分の軸を持って働く、学び続けながら働く、そしてプロフェッショナルになる!
二人の先輩からの助言、メッセージ一つでも二つでもメモ帳に書いていただければと思います。