11月9日の朝方までは、各報道機関は、米国大統領選挙においてヒラリー・クリントンさんが有利と報道。
それが、ほぼ全般的にドナルド・トランプさんが選挙戦を優位に進め、当選。
ちょっとビックリ。
イギリスのEU離脱の時も同じような状況でした。
今回の米国大統領選挙・・・
70歳という最高齢・・・
政治経験も軍人経験もなし・・・
ビジネスパースンとしてのトランプさんのマネジメント手法についての、お手並み拝見です。
これは、番狂わせではなく、米国民の総意であったようにも思います。
しかしながら、3大ネットワークに代表されるマスコミ、ウォール街のエコノミスト、大学の研究者たちの多くが予測することができませんでした。
社会構造・・・今回は白人のワーカー層が決起した・・・それが、データ解析や今までの分析手法が通用しなかった・・・そういう時代に突入したのだと思います。
これにより、日経平均株価は919円下げ、ドル円も101円まで円高が進行しました。
今年起こったブリグジット・・・大英帝国のユーロ離脱で大きな衝撃を受けましたが、今回のトランプ氏の米国大統領選も、結構大きなインパクトを受けました。
極東アジアでの安全保障は、どうなるんだろう・・・。
日本や韓国での核保有は、どうなるんだろう・・・。
TPPなき、太平洋経済圏は、どうなるんだろう・・・。
日本からの輸出は、どうなるんだろう・・・。
いろいろ考えてしまいました。
ただ、一つ言えるのが、これから、当分の間、反グローバル、保護主義に向かうということ。
そして、ポピュリズム、ナショナリズムに舵を切っていくことになるだろうということだと思います。
貧富の格差も、各国で、ますます開いていくような気がします。
持つ人は、ますます富み、持たない人は、ますます貧しくなっていく・・・そんな世界がグローバルに展開されていくように思います。
そして、
アメリカ ファースト
極端な言い方をすれば、プチ鎖国を、各国が取り始めるということだと思います。
1930年代のブロック経済・・・米国とロシア、インドの同盟化と中国包囲網・・・今までの国際間のパワーバランスが随分変わってくる・・・ちょっと不気味な世界です。
場合によっては、日本での憲法改正や自衛隊のあり方まで、変えざるをえない状況になってくると思います。
自分たちの国を、自分たちの力で、どう守るのか?
真面目に考えなければならない時になりました。
そして、わたしたちの生活・・・
多少、生活水準を下げたとしても、「足るを知る」の価値観で、地域密着で生きていく・・・そんな時代の始まりかもしれません。
安岡正篤先生の書に、「ナショナリズムは、インターナショナリズムに繋がっていく」ということを述べています。
まずは、自国を良くしていくことが、世界の平和、融和に繋がっていくということだと解釈しています。
そんなポジティブな方向に進んでほしいなあと思います。
一国の大統領選挙が、大きなインパクトを与えた1日・・・2016年11月9日。
歴史の一つの転機だと思います。