「味方のミスをカバーできず悔しい」
6/8(土) サンケイスポーツ
(セ・パ交流戦、阪神2-3日本ハム、1回戦、日本ハム1勝、7日、甲子園)全てを背負いマウンドに立つエースとして、バックを救いたかった。西は7回8安打3失点で5敗目(3勝)も自責0。要所での守備のミスに言い訳することなく責任を被った。
「味方のミスをカバーすることができず、悔しい投球となりました。梅野も懸命にリードしてくれましたが、勝ち越された状況でマウンドを降りてしまい、悔しいです」
失点の全てに失策が絡んだ。それでも集中力を切らすことない。三回2死、二遊間の打球に横っ飛びで遊ゴロに仕留めてくれたD3位・木浪聖也内野手(ホンダ)や、ピンチでは球数をかけて懸命に丁寧にリードしてくれた梅野に対して…。バックにも前にも何度も声をかけ、全員で勝利を目指した。七回無死二塁となったところでは雨が降り、試合が一時中断。雨脚が弱まってくると、真っ先にベンチを出てきてキャッチボールをした。あらゆる面で最後までファイティングポーズをとっていたのが西だった。
5月10日の中日戦(甲子園)で3勝目を挙げて以来、4試合連続白星なし。それでも大崩れすることなく、懸命に勝利のため、腕を振っている。
七回までマウンドを託した矢野監督も「西に本当に申し訳ないというか」と一番に頭を下げた。「西はエラーした選手にも声を掛けながら、その後も投げる姿をね。俺らだったり、野手だったりっていうのが打って返すとか。そういう気持ちを持って臨んでいくことは大事」。右腕が一番勝ちたがっていることを知っているからこそ、信頼が揺らぐはずがない。次こそ、虎をかけて、西を勝たせたい。
防御率2・31はリーグ3位。11登板中9試合でクオリティ・スタート(6回自責3以下)と安定感は抜群だ。どれだけ援護がなくとも、西はチーム愛でマウンドに立つ。