9/15(火) 17:00配信
デイリー新潮
「大学生の頃から眼光が鋭い真面目な人だったよ」
新元号を発表して開けた総理総裁への道
いちご農家の出で上京して段ボール工場で働き、バイトで学費を稼いで大学を卒業……。型にはまった苦労人話が続く菅義偉次期首相(71)とは一体何者なのか。彼と数十年来の付き合いの著名人らへの取材から、徳光正行が綴る。
自由民主党総裁選が滞りなく終わり、菅義偉さんが石破茂さん岸田文雄さんに大差をつけて圧勝致しましたね。
しかもマスコミが必要以上に「国民人気NO.1」と喧伝していた石破茂さんは、菅義偉さんの377票、岸田文雄さんの89票に及ばぬ68票で最下位に沈みました。
第26代自民党総裁になり、このままいきますと第99代内閣総理大臣に就任なさいます菅義偉さんについて、関係の深い方やまったく関係の無い方なんかにも人となりそして印象なんかを聞いてみましたのでご覧いただきたく存じます。
まずは菅さんと数十年来のお付き合いがある某男性著名人のお話です。
「大学生の頃から眼光が鋭い真面目な人だったよ。口数は多くなかったけど、言う時はしっかりとものをいうタイプだった」
「小此木さん(彦三郎・建設相)の秘書をしている時もちょろちょろ寄ってくる業者に対して利権や私利私欲に走らないで見返りを求めない全体主義の人だなという印象が強かったね」
「お友達内閣のようなものは絶対に作らないでしょう。結果重視内閣を作ると思うよ。だから、官僚も冷や冷やしているんじゃないかな?」
続いて、会社経営者で数年来のお付き合いのある男性の方は、
「とても冷静な人ですよ。お酒を飲まないというのもあってか取り乱したりしているところは見たことがない」
「あとやっぱり今回の総裁選の経緯からして、周りに担がれて立候補したというのが大きい。これは信用の証でもあるわけですから」
「言っちゃ悪いけど石破さんとは大違いですよ。それに菅さんは石破さんや岸田さんと違って人を精査する能力に長けていると思います」
「あの目つきと裏腹に大変腰の低い方なんですよ」
ベールに包まれた新ファーストレディ、菅真理子夫人
こんなことをおっしゃる方も……。
「菅さんはあの目つきと裏腹に大変腰の低い方なんですよ。私が接してきた限り、偉そうにああでもないこうでもないと上からものをいうタイプでは決してありません」
「菅さんのためならと思う官僚は多いと思いますよ。とにかく人間力って言うんですか? そういったものを備えている人です。あと、どんな悪いことを言われたり書かれたりしても受け止める覚悟がある人だと思います」
因みにこの方は著名代議士の男性秘書であります。
意に沿わない官僚を飛ばしてきたなんて報道もありますが、ひと肌脱ごうなどという人たちもいるわけですね。
さらにこんな話をしてくださったのは、菅さんの選挙区である横浜(神奈川2区)在住の自営業の女性。
「地元でも決して上から目線にならない方です。菅さんは安倍さん(晋三首相)のような出自ではないので『良きに計らえ』みたいなことは全然ないと思います。良い意味で緊張感ある政治を期待しています」
以上が菅さんと関係がある皆さんのご意見でした。
あの目の座り方、空手二段の猛者、でも腰が低い……。その人物像をまとめ上げるのが難しくなってしまいますが、総じて実直な方であることは間違いなさそうですね。
では菅さんとまったく関係を持たない皆さんにその印象についてうかがってみましたのでこちらもどうぞ。
「うちの娘なんかはご多分にもれず“令和おじさんかわいい”なんてはしゃいでいましたよ。私としては、菅さんが『ふるさと納税』を主導していたことを評価しています。あれは本当に良いシステムでしたよね。もちろんやりました」(48歳男性会社員)
このご家族には悪いイメージはないみたいですね。
「不妊治療に保険適用って言っていましたが…」
「菅政権」の生みの親、二階俊博幹事長
「官房長官在任中の定例会見で悪態をつく東京新聞でしたっけ? あの女性記者をバッサリ切り捨てるところがカッコ良かったですね。あの切れ味を総理になっても継続して欲しいですね」(33歳男性飲食店経営)
そういう見方もあるのですね、参考になります。
その一方で、好意的ではない見方をなさる方も当然おりまして、
「二階(俊博)幹事長が裏で糸を引いてる気がしてなんか嫌ですね。あの人、媚中派でもありますよね?」(35歳女性会社員)
今回、菅総裁・菅首相へのレールを敷いたのは二階幹事長であるのは衆目の一致するところで、その影響力がどこまで及ぶのか。
この方の仰るように、中国に対して腰が引けてしまうのか否かは注目されますね。
「不妊治療に保険適用って言っていましたが、あれどうなんですか? 少子高齢化対策は重要ですが、とはいえ少し不平等な感じがしました」(29歳女性飲食店勤務)
ご指摘の通り、少子化は待ったなしの政策。風呂敷を広げるだけで行動に移さないとかは絶対にナシにしていただきたいですね。
皆さま貴重なご意見ありがとうございました。
かつてないほどの国難、いや全世界が難局を迎えている状況で国のトップに立つというのは相当な覚悟であると思います。
菅さんにおかれましては、公約に掲げた携帯料金値下げ・デジタル庁設立・不妊治療保険適用もさることながら、なるべく忖度のない閣僚人事や党役員人事や経済再生や国防に全力を注いで、その実直な人柄をもってしてコロナ禍で陰鬱になっている世の中を変えて頂きたく思います。
徳光正行(とくみつ・まさゆき)
1971年12月生まれ。茅ヶ崎市出身。日本大学芸術学部在学中よりミュージシャンを目指すが、父の病により断念。その後、司会業やタレント業に従事する。また執筆活動にも着手し『伝説になった男~三沢光晴という人~』『怪談手帖シリーズ』などを上梓。4月27日には岩井志麻子氏との共著『凶鳴怪談』を出版。現在YouTube「徳光ちゃんねる」でも活躍中。
週刊新潮WEB取材班編集
2020年9月15日 掲載