2020.02.01 ainow.ai
AIによるメリット・デメリットは?人工知能の問題点と解決策も紹介
最終更新日: 2020年5月1日
IoTという言葉が生まれ、どんどん身近になってきているAI(人工知能)。AIによって医療や教育、仕事はどのように変化していくのか?生活はどう変わるのか?など、関心を持っている方も多いのではないでしょうか。今回は、AIによるメリットとデメリットについて解説します。
AIとは一体何か?
そもそも、AIとは一体どのようなものなのでしょうか?メリットとデメリットについて知る前に、まずはAIについての知識を深めておきましょう。
AIとは?
AIとは、「Artificial Intelligence」(人工知能)の略称です。AIは人間が行っている行動の1部をソフトウェアによって再現することができるため、ビジネスにおいても日常生活においてもさまざまなタスクをこなせます。
AI専門ニュースメディア AINOW
今さら聞けない「AI・人工知能」とは?
AI(人工知能)の話題が連日のようにニュースに登場するようになりました。富士キメラ総研による「2019 人工知能ビジネス調査」によると2018年度には5,301億円だったAIの市場規模は、2022年度には1兆20億円に拡大し、2030年には2兆1,286億円になると予想されています...
AIのできること、できないこと
人間の代わりに動いてくれるAIは非常に便利ですが、もちろん”できないこと”も存在します。できることの例としては、
音声認識(テキストの読み上げ、人の声を文字に起こす)
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精度は人間超え!AI音声認識の活用事例
AIが人の声を認識する「音声認識」の技術発展が進んでいます。この「音声認識」は、人が発した声をAIが分析することで、その内容を推測することができます。近年はこの音声認識を生かしたサービスが増加しており、仕事から日常まであらゆる面で活用することができま...
画像認識(画像に何が映っているか認識できる)
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画像認識とはー機能・事例・AIとの関係・注目の背景・導入方法など
AIの典型的な活用分野の一つに画像認識があります。画像認識ではその名の通り、画像からパターンを認識して「何が映っているか」を特定することができます。ディープラーニングと呼ばれる手法により飛躍的な精度の向上に成功しました。それでは具体的に、画像認識で...
自然言語処理(言語を理解し、文章を作ることができる)
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今さら聞けない「自然言語処理(NLP)」とは?
こんにちは、ぱるです。
みなさんの中で、「自然言語処理って何?」という質問に自信を持って答えられる人はどれくらいいるでしょうか?よくわからないけど、つまり言語に関連したAIでしょ?なんて思っている方も多いのではないでしょうか。もし、自然言語処理という...
の3つが主に挙げられます。
一方で”できないこと”は、
ゼロイチで何かを作る
人の感情を理解する
などです。新しいものを作り出す創造性は人間独自のものということになります。
また、人の感情を察し、理解することが求めらるマネジメント業務や、保育士などの仕事はAIに任せることができません。
身近な生活にあるAIの例
私たちが普段何気なく生活している中に、AIが潜んでいるということは知っていますか?
例えばiPhoneやiPadの「Siri」は、AIの音声認識を利用した機能です。携帯やパソコンで文字を打つ時に出てくる予測変換は言語処理能力、かわいく撮れるカメラアプリは画像認識能力…など、便利な生活の裏にはAIが関わっているものです。
AIはどこで使われているのか?
日常生活だけではなく、仕事にも導入されているのがAIです。企業・医療・教育の現場で、業務を効率化するためにAIが使われています。
AIのメリット4つと具体例
AIへの知識が深まったところで、AIのメリットについて深堀していきましょう。実際にどのような使われ方をしているのか、どのように役立っているのかの具体例と一緒に紹介します。
1. 業務の効率化
AIは、企業・医療・教育における単純作業を人間の代わりに行ってくれます。
企業であれば、ルーティーン化している作業をAIに任せることで業務の効率化が図れます。
医療においては、CT・MRI画像などからAIが病状を診断することで診断時間を約80%削減できます。AIは人間の脳では記憶しきれない量のデータを持っているため、さまざまな病気について学習し、診断できるのです。
教育においては、テスト採点の自動化・生徒に合った学習の最適化などにAIが役立っています。テスト採点のように細かい作業が減ることで業務の効率化ができるというのは、企業の業務効率化と同じですね。
2. 労働不足の解消
2つ目のAIのメリットは、労働不足の解消です。日本は高齢化社会ということもあり、労働者人口が年々減っていっています。そこで活躍するのがAIです。
コンビニやアパレルショップなど、さまざまなお店で無人化が行われています。まだAIによる無人店舗は多い訳ではありませんが、今後増えていくと考えられます。
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3. データの分析・予測
3つ目のAIのメリットは、データの分析・予測です。
医療現場に導入されている例と同様、AIは膨大な量のデータを集めて分析したり予測したりすることに長けています。人間を上回るこの能力は、企業経営やマーケティングに役立ちます。
日本コカ・コーラや、三重県のお土産品を販売する「ゑびや」などでは、AIのデータ分析によって売り上げを伸ばすことに成功しました。
4. 便利な生活が手に入る
前に具体例で挙げたように、iPhoneのSiriや予測変換、カメラアプリなど、私たちの生活はもはやAIとは切って離せないものとなってきています。
AmazonやYouTubeといった多くのユーザーを抱えるサービスも、過去の閲覧履歴から、ユーザに合った商品をおすすめとして提供しているのです。
近年では音声だけで操作できるスマートスピーカーも一般的になってきました。私たちの生活は、AIによってどんどん便利になっていくと言っても過言ではありません。
AIのデメリット3つと具体例
AIにはメリットがある一方で、どのようなデメリットがあるのでしょうか?続いては、AIのデメリットを3つ紹介します。
1. 責任の所在
AIのデメリットの1つとして、責任の所在が分からないということがあります。
例えば自動運転の車が事故を起こしてしまったときは、車に乗っていた人に責任があるのでしょうか?それとも、車を作った会社や工場に責任があるのでしょうか?
これらは法律で定められていないため、AIを導入する前にリスクとして知っておいた方がいいでしょう。
2. 思考のプロセスが見えない
AIには「ブラックボックス問題」というものが存在します。「ブラックボックス問題」とは、AIの考えのプロセスが見えないという問題のことです。
2016年にAIがプロの囲碁棋士に勝った事例が有名になりましたが、思考のプロセスが見えないため、どうしてAIがプロに勝つことができたのかは誰も知りません。
3. 雇用が減る
AIの技術が進歩していくことで、レジ係や事務員などの仕事は人間がやらなくても良いことになります。企業の中でも単純作業はAIが担っていくことになり、人員削減に繋がるだろうと考えられます。
スポーツの審判や電話オペレーター、ホテルの受付係などで雇用が減るという事象は起こるものです。AIに代替されないよう、専門性のあるよりクリエイティブな能力を身に着けておくと良いでしょう。
AIのデメリット・問題点の解決策
AIにはメリットがある一方、デメリットもあるということがここまでで分かりました。
それでは、デメリットに対する解決策はあるのでしょうか?ここからは、AIのデメリット・問題点の解決策を紹介していきます。
AIが行ったことに対する責任はAIの所持者にある
AIのデメリットとして、「責任の所在が分からない」ということを挙げました。こちらに関しては、「基本的にAIが行ったことに対する責任はAIの所持者にある」という答えがあります。
雇用が減ることにはメリットもある
単純作業はAIが代替していくため、雇用が減ってしまうというデメリットもありました。こちらに関しては、考え方を変えればいくらでもメリットになり得ます。
今まで人間が行っていた単純作業をAIが行うことにより、人間はよりクリエイティブな仕事に専念することができるからです。労働時間が減るということもメリットとして考えられます。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、AIについての基礎知識とAIのメリット・デメリットについて解説しました。
AIと上手く付き合っていくことで生活は豊かになり、仕事は効率的になっていきます。AI導入によるメリットとデメリットを把握した上で、適切に活用していきましょう。
ゆりなっぱゆりなっぱ
AIとRPAについて勉強中です!がんばります。