4月20日午前1時からCSテレビのザ・シネで観た。
『明日に処刑を…』(英: Boxcar Bertha、1972年)は高評価を受けているマーティン・スコセッシ監督の最初期の映画作品群のうちの一本であり、小説『Sister of the Road』のかなり自由奔放な映画化である。
この本は過激派にして渡り労働者であるバーサ・トンプソンについての自伝風小説であり、作者は医師のベン・ライトマン。
この映画はプロデューサーのロジャー・コーマンの有名なエクスプロイテーション映画のうちの一つであり、60万ドルというかなりの低予算で作られた。
スコセッシはこの作品から映画をすばやく経済的に作る方法を学んだ。
登場人物のバーサ・トンプソンは実在の人物だと長いあいだ一般に思われてきたが、実際はライトマンが自分の身の上話とさまざまな知人の女性たちの身の上話を組み合わせて創作した人物である。
![明日に処刑を… [DVD]](https://m.media-amazon.com/images/I/61Q0-j1812L._AC_SY445_.jpg)
キャスト
解説
30年代不況期のアメリカを舞台に、貨車(ボックス・カー)で渡り歩いたホーボーと呼ばれる浮浪者の1人である娘とアナーキストの青年が、列車強盗をくり広げる、という実話の映画化。
製作はロジャー・コーマン、監督は「タクシー・ドライバー」のマーティン・スコセッシ、脚本はジョイス・フーパー・コリントンとジョン・ウィリアムス・コリントン、撮影はジョン・スティーブンス、音楽はギブ・グウィルボーとサド・マックスウェルが各々担当。
出演はバーバラ・ハーシー、デイヴィッド・キャラダイン、バリー・プリマス、バーニー・ケーシー、ジョン・キャラディン、ヴィクター・アルゴ、デイヴィッド・R・オスターアウト、アン・モーレル、ハリー・ノーサップなど。
エピソード
- 出演したバーバラ・ハーシーとデイヴィッド・キャラダインはともに、この映画の中の彼らのセックス・シーンは演技ではないと言っている。
マーティン・スコセッシの記念すべき長編デビュー作!名匠の片鱗が見える性と暴力の強盗ロードムービー
1930年代の不況期のアメリカ。アーカンサスの貧しい農夫の娘バーサ(バーバラ・ハーシー)は、父が事故死したために、家を出て貨車に乗って、町から町へと渡り歩いた。
そんなある日、バーサはアナーキストのビル(デイヴィッド・キャラダイン)と知り合い、共に心惹かれた2人は結ばれる。
だが、翌朝ビルは5ドル札を残して、どこへともなく去っていった。やがて、バーサは街頭博奕で知り合ったレーク(バリー・プリマス)とコンビを組んで、イカサマ博奕の旅を続けているうちに、ビルと再会する。
しかしビルとレークが治安官に逮捕され、投獄される。監獄には黒人のヴォン(バーニー・ケーシー)が捕えられていたが、獄内での人種偏見は激しく、反抗的な囚人は次々と惨殺された。
ヴォンとビルとレークは線路工事をしている時、バーサの助けで脱出に成功する。
それからは、4人は組んで列車強盗をやり、富豪たちから宝石や金銭をまきあげる。この4人組の列車強盗に対して知事(ジョン・キャラディン)は、いかなる手段でも捕えろと部下に厳命する。
ある日、4人はその知事の列車に乗り込み、知事を監禁して身代金を要求するが、護衛隊に包囲されてレークは射殺され、バーサはビルとヴォンと離れ離れになってしまう。ニューオーリンズに流れたバーサは、生きるために売春婦に身を堕とす。それから数カ月。
バーサは思いもかけずヴォンと再会する。ヴォンは彼女にビルの隠れ家を教え、いまでも彼がバーサを愛していることを告げる。バーサはビルの隠れ家で彼の胸に顔を埋めるが、すでに隠れ家は知事と彼の部下に包囲され、ビルは激しい銃弾を浴びる。
彼らはまだ虫の息があるビルを貨車の引き戸に磔にし、手には釘を打ちつける。その時、ヴォンがすさまじい勢いで銃を射ちながら突進し、知事たちを皆殺しにする。
やがて、貨車は息絶えたビルの死体をつけたまま、静かに動き出す。
バーサは泣きながら、貨車の後を追っていくのだった。