創作 過去・現在・未来 続編 3)

2023年04月13日 10時36分49秒 | 創作欄
長野県上田に生まれ育った優子は、女学校の恩師の木島悦子の影響から、本を読む魅力に目覚めた。
国語教師の木島先生は、吉屋信子の小説に登場するような魅力的な教師であった。
「本は心の栄養です。本には、賢い心も、優しい心も、豊かな心も、いっぱいつまっています」
木島先生は読書ともに、島村藤村の若菜集などの詩集を読むことも奨励した。
でも、優子は吉屋信子一辺倒になる。
 
「花物語」は、少女たちの出会い、友情、別れにまつわる短編で構成されていた。
小説には少年や男性は登場しないで女性だけの世界が描かれていた。
少女たちの繊細な心情が独特の話言葉で綴られていた。
小説の時代背景に大正ロマンがあったのだ。
 
大正時代の個人の解放や新しい時代への理想に満ちた風潮と和洋折衷の先進的な文化に対し、明治末まで文学・美術界で流行していたロマン主義(明治浪漫主義)を拡大してかぶせて、また甘美で抒情的でロマンチックであるという憧れをもって、後世このように呼ばれるようになった。
1960年代から再評価が始まった大正文化、特に1974年に生誕90年であった竹久夢二が「ロマン」と付されて紹介された流れで結びついた二語とされる

吉屋信子の代表作は、少女を読者にしているいわゆる少女小説であり、文章は平易で美しく、しかもモダンだった。
そのモダンさが、田舎の娘心を駆り立てたのである。
花物語の世界では、女性同士の愛情表現の中で、憧れの西洋の文化が描かれていた。
優子は俗名を信子と変名することとなる。
そして、吉屋信子に会いに上京した。
自宅に押し掛け、無謀にも会って「先生、弟子にしてください」と懇願する。
だが「弟子はとりません」と拒絶され落胆して上田に戻る。
その経緯の詳細について、優子は生涯語ることはなかった。
姉の絹江に「憧れの人に、冷たくされた」と言って塞ぎ込んでいたそうだ。
 
参考:吉屋信子 少女向け作家ゆえの夢想的な性格が、戦中期の時局追随、植民地主義の正当化につながったという厳しい批判もある





いのちの根っこ

2023年04月13日 10時15分04秒 | その気になる言葉

▼自分だけではなく、他者の幸福を願う生き方。

▼さまざまな葛藤や苦しみを抱え、社会から孤立してしまっている人もいる。

数々の社会問題を抱え、未来に希望を見いだせない人もいる。

▼だからこそ、地域の人たちとつながり、励ましの連帯を広げていくことが必要だ。

▼あきらめない、<心の根っこ>を作ることだ。

目にはみえなくとも、強い根っこを張れば、風が吹いても倒れない。

▼失敗しても、負けないで粘り強く頑張れるだろう。

前向きに努力していけば、いのちの根っこが強くなる。

▼全ては人間の情熱から始まる。

▼負けじ魂の努力を貫き通してこそ、不可能を可能とする。

▼最後の勝利は苦労した人にある。