▼核兵器は、地球上の全ての生命にとって、究極の生存の脅威となる。
核爆発は、言葉では言い尽せないほどの凶悪な死と荒廃をもたらす。
政治家も外交官も皆、同じ人間である。
非暴力と平和を実現するために、指導者は誠実さを持ち、約束を尊重すべきだ。
▼信頼といのは国家における通貨(交流の基盤となる価値)である。
信頼が部屋にあるとき、良いことが起こる。
信頼が部屋にないときは、良いことは起きない。
その他のことは全て、ささいなことである―アメリカのジョージ・シュルツ元国務長官。
▼信仰や哲学・思想は、一人一人が日々生きるための倫理的、道徳的な羅針盤である。
宗教は、精神的かつ宗教的な偉大な指導者によって、長い時間をかけて紡がれた価値観を教える。
その価値とは、互いを思いやり、愛し合い、慈悲の心を育むことなどである。
自身の内なる精神的な生活を育み、自分の意識を高め、より善い人間になるための実践を行うことは全ての人々の責任である。
宗教指導者・哲学者・思想家の役割も重要だ。
それは道徳的、倫理的な見地に立ち、社会を導くからである。
信仰を持つ人々が団結し、核兵器廃絶を訴えることは非常に重要だ。
▼多くの宗教間対話は、宗教の違いを超えた対話であり、自分とは異なる信仰の視点を理解するために役立つ。
相手の世界観に足を踏み入れることで、他者の信仰の視点に対する理解を深めることできる。
宗教間対話の促進は、協力、協調、平和への力強い足がかりになるだろう。
対話を通して、他者をより深く理解しようとする時、そこには友情の大きな可能性が広がる。
世界の暴力と紛争を減らすために、私たちは対話を通じて、平和と非暴力のメッセージを発信続けなければならない。
▼人間への差別意識、差異へのこだわりを克服することこそ、平和と普遍的人権の創出への第一義である。
開かれた対話を可能にするには、「差異へのこだわり」を克服することであり、現実に共生社会をつくっていくための重要な観点である。
物事はたった一つだけで成り立つものではない。
互いが依存し、影響し合って成立すものだ。
一人の人間の内からの変革から、社会や世界を変えていくのである。
一日一日の暮らしを善く生きることが非常に大切だ。
智慧、勇気、慈悲といった善性は、個々人の中にすでに存在している。
そうした人の素質を高め、他者と分かち合えるかどうかは、私たち一人一人の手にかかっている。
一見すると平凡な日常の暮らしの中にこそ、変革の力がある。
一人の人間における変革は、それを自覚することから始まる。