根本的、本質的なことを簡単な言葉で主張しているからだろう。
例えば、次の言葉である。
「しつけの三原則は、挨拶、返事、履き物そろえ」
「立腰教育(腰骨を立てる)は、人間に性根を入れる極秘伝」
「時を守り、場を清め、礼をただす これで組織は健全になる」
いずれも簡単に取りかかれそうだが、徹底して身につけたり、指導したりするのは難しい。
きちんと身につけられたら、そうとう判断力、行動力、感化力が高まるだろう。
wikipediaで、森信三先生のページを見ていたら、次の言葉があった。
人間の一生(読み人知らず)
職業に上下もなければ貴賤もない。世のため人のために役立つことなら、何をしようと自由である。
しかし、どうせやるなら覚悟を決めて十年やる。
すると二十からでも三十までには一仕事できるものである。それから十年本気でやる。
すると四十までに頭をあげるものだが、それでいい気にならずにまた十年頑張る。
すると、五十までには群を抜く。しかし五十の声をきいた時には、大抵のものが息を抜くが、それがいけない。「これからが仕上げだ」と、新しい気持ちでまた十年頑張る。
すると六十ともなれば、もう相当に実を結ぶだろう。だが、月並みの人間はこの辺で楽隠居がしたくなるが、それから十年頑張る。
すると、七十の祝いは盛んにやってもらえるだろう。しかし、それからまた、十年頑張る。
するとこのコースが一生で一番面白い。
森信三先生も、この言葉通りの人生を歩まれたであろう。
この言葉は、教育界では、野口芳宏先生ではないだろうか。
自分も、少しでも近づきたい。自分も、生涯現役のつもりである。