「100歳になっても脳を元気に動かす習慣術」
おもしろかった。ワクワクするような老後の過ごし方(と言うか生き方)を教えてくれる本である。
特に、ユーモアにこだわっているところがおもしろかった。今の自分に足りないところだからである。
岩間啓二氏の短歌などはユーモアの最たるものかもしれない。
以下に紹介する。
岩間啓二氏の短歌
新聞等の投稿に選ばれた短歌です。
トクガワと順番待ちの表に書くファミレスの昼 この前はオダ (穂村弘 選)
(評・平和すぎる「ファミレスの昼」から戦国武将への飛躍の面白さ。その裏で天下統一への「順番待ち」が密かに匂ふ)
どうしてもゲームしてゐるやうに見ゆ 少年二宮金次郎像 (穂村弘 選)
(評・見立てが変化する面白さ。いったんそう見えてしまったら、元の世界に戻ることは難しい。)
指先で顔をあちこち押してみる 確かに中に骸骨がある (小池光 選)
(評・思わず、私も同じことをしてみた。同じことをさせるのは歌の力である。私にも確かに骸骨があるらしい。それがどうしたというなかれ。オソロシイではないか。)
途中から差出人の声になる テレビドラマで手紙を読むとき (小池光 選)
(いかにもこうなる。上句受取人、下句差出人。月並みの演出の最たるものだが、いつも妙に自然に聴けてしまう。)
眠たげにずらりと並ぶつけ睫毛 マツモトキヨシ店頭の春(俵万智 選)
(本来は眼をパッチリ見せるのがつけ睫毛の役割だが、売られている状態は確かに眠そうだ。小さな発見と春の気分がうまく寄りそった一首)
岩間啓二氏のサイト おバカの世界