仕事の道楽化

 仕事が道楽になることを目指しています。

給特法の改正で残念な点はこれです

2024年05月15日 | 学校経営

 給特法の改正について思うことがある。

 

 なぜ教職調整額の増額をするのか?

 教職調整額とは、時間外勤務の多少に関わらず、一律に支給される手当である。これまでは、給与の4%だったが、今回の改定で10%となった。

 30万円の給与をもらっている人は、4%だった1万2千円から、10%の3万円に増額となる。

 だからと言って、

 「これまで45時間の時間外勤務を1万2千円で働いていたから3万円にしますね」

 と言われてもうれしくないだろう。

 

 (45時間だった場合、「4%で時給266円だったから 10%の時給666円にしますよ」ということである。)

 

 

 それよりも、時間外勤務を必要としないような環境作りをしてほしい。


 何よりも教職調整額の増額では、勤務していても勤務ではない「自主的」な活動であるという解釈を残存させてしまい、実効的な対策がとれないのではないだろうか。


 時間外勤務手当を支給するというのは、時間外勤務に対してコスト意識を与え、時短に取り組ませる仕組でもある。

 定額で支払う教職調整額が引き上げられても、文科省は長時間労働削減に向けて努力しようとする意欲はわかず、むしろ「教職調整額が引き上げられたのだから構わない」と現状の長時間労働を追認する意識さえ生みかねない気がする。

 


 文科省をはじめとする行政は、学校の職員が疲弊していることに気づいていただきたい、直視していただきたい。

 このままでは、人材確保ができずに、公立学校の教育力は低下する一方になるだろう。

 

 私は、これからの公教育にはかなり悲観的な見方をしている。


 教員の長時間労働が社会問題化され、深刻な教員不足にまで至っている現状の改善を進めるには、教職調整額の増額ではなく、時間外勤務の時間数に応じて時間外勤務手当を支給するという制度が望ましいと考える。

 

 もしくは、正規雇用の人数を増やし、学級担任が授業づくりに集中できるような人員配置が望まれる。

 

 教職は、本当にやりがいがある職である。

 

 しかし、そのやりがいを感じる前に疲弊してしまっている人が多くなってしまっている。

 

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「校長の話」をする際の心がけ・・・PTA総会の場合

2024年04月23日 | 学校経営

 校長職になると、話をする機会が多い。

 先日もPTA総会の場で「校長の話」が設定されていた。

 話をする際に心がけていることをまとめると次のようになる。

 

○ 長すぎない(1分~3分)

○ 言っても言わなくてもいいことは省く

○ その場にいる方々への感謝を伝える

○ その会の目的や意義に繋がる話をする

 

 この四月に転勤したばかりなので、初めて会う保護者も多い。

 自己紹介も兼ねての話となる。

 次のような組み立てで話すことにした。

○ 参加のお礼

○ 自己紹介

○ 日頃のPTA活動へのお礼

○ 保護者の愛情やPTAの方々の努力は児童にどのように影響しているか

○ 教育活動やPTA審議へのお願い

 

 原稿は次の通り。

 

                  令和6年度 ○○学校PTA総会 校長挨拶
                                                            令和6年4月○○日

 皆様、こんにちは。本日は、ご多用のところ、参観授業、学級懇談、PTA総会に御出席いただき、誠にありがとうございます。


 本年度から○○学校の校長を務めさせていただきます、○○ ○○と申します。
 私のこども4人も皆この○○学校を卒業しました。4年前まで私もこの○○学校の保護者でした。今度は職員としてお世話になるということで、とても驚きましたが、同時にとても光栄に感じております。

 前任の○○校長先生からは、次のようにお聞きしました。「○○学校の保護者の方は、本当に学校のため、子供達のために協力してくださいます。すごいです。」とお聞きしました。 本当にありがたいです。心より感謝します。

 

 私は、4月から保護者としてではなく、校長という立場で○○学校の子供達に関わることになったのですが、印象を少しお話しさせていただきます。

 それは、「○○のこどもは、愛情をたくさん注がれて育てられている」という点です。
 例えば校内で掃除をしていると、手伝いましょうか?と言ってきます。
 また、ブランコの水たまりに砂入れの作業をしていたら、何人も手伝いに来ました。
 廊下を歩いているときの挨拶や会釈がとても丁寧です。
 教室に入ると笑顔で会釈をしてくれます。

 とても温かいです。殺伐とした雰囲気、冷たい態度とは真逆です。

 とても温かな接し方ができるのはなぜか?

 それは、子供達が家庭や地域で温かく接してもらっているからだと考えます。
 自分は愛されているという自覚がある人は、周りの人にも温かく接することができます。

 

 家庭はもちろんですが、地域の方々やここにいらっしゃるPTAの方々も、○○学校の子供達のために力を尽くしてくださっていることを、○○学校の子供達も感じているのではないでしょうか。

 

 そんな○○学校の子供達が健やかに過ごせるように、より賢く、より優しく、よりたくましく育つように、全職員で精一杯つとめます。

 

 この1年間、よろしくお願いいたします。

 

 また、本日のPTA総会のご審議もよろしくお願いいたします。

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小学校卒業式での校長式辞(令和5年度版)

2024年04月13日 | 学校経営

 少し前のことになるが、卒業式での校長式辞を記録しておきたい。

 

 勤務校の卒業式の会場設営は少し変わっている。

 コロナ禍以降に変わったのだが、卒業生と保護者が隣同士で座るようになっている。

 卒業生のすぐとなりに保護者が座るような会場設営である。

 

 その設営図を見て、卒業生が保護者にたいして、より感謝してもらうような式辞を考えた。

 

 以下の通りです。(少し長文です。)

 

 

  令和五年度○○小学校卒業式 学校長式辞

 

 六年生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。

 本日は、ご多用な中、ご来賓として、○○市教育委員会 ○○課 ○○ 様をはじめ 来賓の皆様、そして卒業生保護者の皆様ご列席のもと、ここに「第○○回 卒業証書授与式」を挙行できますことは、誠にありがたく、深く感謝申しあげます。

 そして、保護者の皆様、御家族の皆様、本日は、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。

 

 このように無事、そして立派に小学校を卒業し、四月からは中学生として、羽ばたいていくお子様にお祝いを申しあげるとともに、今日までの六年間、本校の教育推進に格別のご支援、ご協力をいただきましたことに対しまして、厚く御礼を申しあげます。 誠にありがとうございました。

 

 さて、卒業生の皆さん、皆さんは今、小学校六か年間の課程を修了し、堂々とした態度で卒業証書を手にしました。新しい門出に立つ喜びもあり、もしかすると、親しい友達やこの○○小学校から離れる寂しさもあり、複雑な心境だと思います。

 

 私は皆さんとは、この一年間、一緒に、○○小で過ごしましたが、学習活動や行事、特に運動会や修学旅行、委員会活動でひたむきに頑張る姿に感動していました。

 

 また、一年生のお世話などの取組や、仲間を支え、下級生を思いやる優しさなど、皆さんの「心」の成長を感じる場面にたくさん接することができました。その姿を私は頼もしく見ていました。

 

 さて、この式辞の中で、卒業生のみなさんに伝えたいことを、二つに絞って話をさせてもらいます。

 

 まず一つ目です。それは、感謝です。

 今まで生きてきて、いろいろな人にお世話になりましたね。こういう卒業式のような節目では、感謝の気持ちを持つことも大切です。どんな人のお世話になりましたか?

   ・・・たくさんいますよね。


 その中でも、一番お世話になった人は誰ですか?・・・。

 

 そうですね。お父さんやお母さんだという人が多いでしょう。

 

 ここで、となりにいらっしゃるおうちの人の手を見てください。それがお世話になった手です。

 

 その手で小さかったあなたをだっこしました。

 赤ちゃんだった時におむつを替えてくれたのもその手です。

 熱が出たらおでこに手を当て、自分のこと以上に心配しました。

 病院に電話をしたり、看病したりしたのもその手です。

 その手でご飯やお弁当も作りました。

 褒めるときは、あなたの頭を「なでなで」することもあったでしょう。

 公園では幼かったあなたと手をつなぎました。

 学校に行くときは「行ってらっしゃい」と手を振ったはずです。

 

 ここでお願いがあります。今見ているその手を握ってみてください・・・。

 

 握りましたか?

 

 どうですか?昔より小さく感じませんか?大きかったはずの手が小さく感じるのは、皆さんが大きくなったからです。みなさんは、まだまだ成長します。

 どうかここまで大きく育ててくださったという感謝の気持ちを込めてギュッと握ってください。

 

 握りましたか?

 

 では、手を離してもいいですよ。

 おうちの人の一番の願いは何か分かりますか?

 校長先生は分かります。それは、皆さんが幸せになることです。

 四月からのことで言えば、中学校生活を充実させることです。友達と仲良くし、勉強をし、運動をすることです。楽しい思い出をたくさん作ってください。皆さんならきっとできます。

 

 二つ目の話をします。

 これから先、楽しいことがいっぱいあります。


 ただ、同じように、つらいこともいっぱいあります。


 友達との関係で悩むことがあるでしょう。進路について悩んだりすることもあるでしょう。自分では解決できないような困りごとが起きるかもしれません。

 

 困った時は、ぜひ相談してください。


  お父さん、お母さんはもちろん、先生方、友達、地区の方や来賓の方がいますね。


 困ったことがあれば、まわりの人たちに相談してください。

 

 大人になっていくというのは、自分で何もかもできるようになるということではありません。

 困ったときに助けてもらう方法を知っていることです。また、困っている人を助けてあげる方法を知っていることです。
 

 たくさんの人があなたの味方です。安心して、楽しいことにも、つらいことにも立ち向かって成長してください。

 

 保護者の皆様、来賓の皆様、地域の皆様、これからも卒業生をはじめ、○○小学校の児童の成長を暖かく見守り続けていただきたいと思います。何卒よろしくお願いいたします。

 

 以上で、式辞といたします。

 

 令和六年三月二十五日

                    ○○市立 ○○小学校 校長 ○○ ○○

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「校長の話」で、心がけていることは3つ・・・体育発表会(運動会)後の慰労会での話

2023年05月29日 | 学校経営

 校長は、話をする機会が多い。

 心がけていることは、次の3つである。

 

1 その会に関して力を尽くしてくださった方に、感謝の言葉を伝えること

2 参加した会や関係する方々の良さを伝えること

3 90秒以内で語ること(長くても120秒)

 

 先日、体育発表会(運動会)の後に、職員の慰労会があった。

 これまた「最後の締めの言葉を校長先生お願いします。」とのことだったので、次のような話をした。

 

 

 体育主任の○○先生、体育発表会の計画、運営ありがとうございました。

 また、○○先生をはじめとする保健体育部の先生方、サポートをありがとうございました。

 そして、児童の指導に当たってくださった先生方、本当にありがとうございました。

 さらに、今回のこの慰労会を企画してくださった方はどなたですか?・・・ありがとうございます。

 

 私は、今日は本部席をはじめ、いろいろなところから見ておりました。子供達一人一人が輝いていましたが、子供達の良さを引き出そうとする先生方もキラキラと輝いていました。

 タイミングのよい声かけ、頑張った児童への具体的な褒め言葉など、温かい指導をされる姿は輝いていました。

 

 今日の体育発表会を通して、学級がまとまってきたのではないでしょうか。同じく、学校も一つにまとまってきたのではないかと思います。この学校の一員として働けることをうれしく思います。

 

 では、○○小学校のさらなるレベルアップと、皆さんのご多幸(と、私の○○)を祈念して、○○締めをします。

 

 

 

 

 最後の「皆さんのご多幸(と、私の○○)」の「私の○○」については、笑いがとれそうだったら、入れることがある。

 以前、柔術のパーティーで乾杯の挨拶の際に「私が70歳までに黒帯をとれることを祈念して・・・乾杯!!」とやったら、笑ってもらえた。

 

 ・・・笑いはとりたい。

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体育発表会(運動会)での校長の話

2023年05月28日 | 学校経営

 勤務校では、体育発表会(運動会)が5月に実施される。

 精一杯走り、踊り、応援していた。
 また、協力して協議をする姿もかっこよかった。

 校長の話が最後にあるということっだので、次のような話をした。

 

 

 


 皆さんの応援の言葉の中に「パワー」という言葉がありましたね。
 「パワー」というのは、「力」とか、「元気」という意味があります。

 また、パワースポットという言葉もあります。パワースポットというのは、元気をもらえる場所という意味です。
 今日は、私にとって、この○○小学校がパワースポットでした。

 

 皆さんが一生懸命頑張る姿を見て、元気をもらえました。きっと、おうちの方や地域の方も同じ思いだと思います。

 皆さんが、一生懸命走ったり、踊ったり、協力しながら競技や応援をする姿はかっこよかったです。
 
 これだけ頑張れる皆さんです。来週からは、この頑張る力を学校生活やおうちでも生かしてください。

 

 保護者の皆様、地域の皆様、本日は暖かい応援をありがとうございます。また、PTA執行部の皆様を始め、各支部からのボランティアの方々には、準備や運営面でのご協力をしていただきました。みなさまの御協力に感謝いたします。ありがとうございます。

 今後とも、○○小学校へのご協力、応援をよろしくお願いいたします。

 

 

 これで、話を終わります。

 

 

 

 

 毎日子供たちから元気をもらっている私にとって、勤務校は私のパワースポットなのだが、本日は特に元気をもらえた気がする。

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1学期始業式での校長の話・・・先生方のバックアップにつながる話

2023年04月22日 | 学校経営

 新しい学校に赴任した。

 校長として始業式で話す内容には悩んだ。

 児童の実態も地区のことも分からないからである。

 

 そこで、先生方の学級びらきが少しでもスムーズにいくような話をすることにした。

 前半では、前任の校長先生から聞いた「学校の良さ」(これからも続けてほしいこと)

 後半では、学級開きがスムーズにいくような、先生方のバックアップをするような話をすることにした。

 

 ということで、次のような話をした。

 

 

 皆さん、おはようございます。

 3月まで〇〇小学校にいらっしゃった〇〇校長先生から、「〇〇小学校はいいところですよ」と聞いています。

 「特にどんなところがいいですか?」とたずねたら、2つのキーワードを教えてくださいました。

 1つめは「あいさつ」です。


 「明るいあいさつが先にできる人がたくさん居ます。」 とききました。


 今朝も校長室から見ていると、明るいあいさつをしている人がたくさん居ました。

 なるほどこれは素晴らしいと思いました。

 

 2つめは、「廊下歩行」です。右側を一列で静かに歩くことができますよ。とききました。

 これも素晴らしいことです。自分の心をコントロールできる人たちなのだなあと思いました。

 走りたいとか、騒ぎたいという心に負けず、しっかりと心を落ち着けて、行動できると言うことができる人たちなんだと思います。


 これからも、この〇〇小のいいところは続けてほしいと思います。


 さて、今日から新しい学級での活動が始まります。
 
 みなさんは、次の2つのうち、どちらのクラスがいいですか?

 「おちつかないクラス」と「明るく仲のよいクラス」(イラストを見せながら)


 「明るく仲のよいクラス」がいいですよね。

 皆さんのクラスは、きっと「明るく仲のよいクラス」になります。

 

 ・・・ただし、一番大切な心がけができればの話です。

 今から言うことができれば、皆さんのクラスは、きっと「明るく仲のよいクラス」になります。
 
 それは何かというと・・・

 

 「聴く」ということです。(漢字を見せながら)

 この「聴く」という字の右側の部分は、「真っ直ぐな心」という意味があります。

 真っ直ぐな心で、先生方のいうことを聴きます。

 今、近くに居る先生方を見てください。

 目が輝いているでしょう?皆さんと一緒に、「明るく仲のよいクラス」にするために燃えていますよ。

 先生方は一生懸命がんばります。

 みなさんは、先生方のいうことをしっかり聴いていいクラスをつくりましょう。

 できますか?

 (「ハイっ」という返事あり)

 

 素晴らしい返事ですね。これで話を終わります。

 

 

 

 

 学級びらきで一番重要なのが、「教師の話を聴く」である。4月の初めに学級の仕組みを作ることになるが、この時に「話を聴く」ことができる学級は、スムーズに仕組みを作ることができる。

 

 逆に言うと、この始めの時期に、担任の話をいい加減に聴く子がいる学級(前年度に崩壊していた学級に見られる)が多ければ、仕組みが作れない。

 無秩序な学級は、崩壊する。

 前年度に崩壊していた学級であっても、4月の初めは素直に聞いてくれる子供は多くなるものである。

 この時期にしっかりと話を聴かせて、学級の仕組みやルールを作ることで秩序のある学級になっていく。

 

 この校長の話の後に、教室を回ってみると、多くの学級の黒板に、大きな文字で「聴く」と書いてあった。

 私の話を受けて、先生方も聴く大切さを伝えてくれたのだと思う。

 ありがたい。

 

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「建国記念の日」に関する話をする・・・校長の話

2023年02月04日 | 学校経営

 もうすぐ建国記念の日である。

 実は、今の子供達は、建国について学ぶ機会がない。

 社会科の教科書にも建国は載っていない。

 誰がいつ建国したのかを学ばないまま卒業することになる。

 自分の国の建国くらいは知っておいて欲しい。

 

 ということで、2月の全校朝会では、建国について話すことにした。

 

 プレゼンテーションソフトで、文字やイラストを見せながら話す。

 

 2月11日は何の日か知っていますか?

 

 そうですね。建国記念の日です。

 

 

 日本という国ができた日です。

 1番初めの天皇が、国を作った日とされています。

 

 

 ところで、世界には、200近い国があります。

 1番古くからある国は、どこでしょうか?

 

 「日本」「アメリカ」「中国」「イギリス」「アメリカ」などの声があがる。

 

 国の長さを比べると、次のようになります。

 

 (「日本」「デンマーク」「イギリス」「アメリカ」「中国」の文字を見せる。)

 

 

 まずは、中国からです。

 

 「中国4千年の歴史」という言葉もありますが、実は、建国してから74年です。(2023年の時点)

 アメリカは、247年です。

 イギリスは、少し長くて、957年です。

 デンマークという国は、1123年です。

 

 さて、日本は、何年でしょうか?

 実は、

 

 

 

 

 ・・・2683年です。

 この、プレゼンの画面からはみ出すくらいの長さです。

 

 次のスライドは細かくて、少し分かりにくいかもしれないけれども、日本に注目してください。

 他の国は、国の名前や仕組みが変わっています。

 住む人たちがガラッと変わることもあります。

 

(「日本はなぜ世界で一番人気があるのか」竹田恒泰(PHP新書)より)

 

 

 日本は、ずっと日本なのです。

 初めに天皇が国を作ってから、ずっと続いています。

 

 

 ところで、「天皇」と「王」の違いを知っていますか?

 「王」は、国や地方をまとめる人です。

 それに対して、「天皇」は、その「王」をまとめる人です。

 立場が違うんですね。

 

 

 また、天皇のお仕事を知っていますか?

 たくさんのお仕事をされていますが、とても大事な仕事の1つは、

 

 「祈り」です。

 

 国民の幸せを祈るのが、大事な仕事の1つになっています。

 天皇は、国民のことを「大御宝(おおみたから)」と呼ばれるそうですよ。

 国民は「宝」だと考えているのです。

 

 

 さて、令和天皇は、126代目になるそうです。

 平成天皇は、125代

 昭和天皇は、124代です。

 

 では、初代天皇、つまり、一番初めの天皇の名前を知っていますか?

 宮崎市では、毎年秋には、お祭りをしていますよ。

 

 初代天皇は、神武天皇です。

 宮崎市では、「神武さま」のお祭りをしていますよね。

 

 では、この神武天皇が生まれ育った場所はどこでしょうか?

 

 そうです。ここ宮崎なんですよ。

 

 天照大神(あまてらすおおみかみ)という神様の孫の孫なんだそうです。

 だから、宮崎には、神様のお話がいっぱいありますよ。

 宮崎は、「神話のふるさと」とも言われます。

 

 

 

 「すずめの戸締り」という映画がありましたよね。

 この映画の初めのシーンが、「宮崎のどこかではないか?」と、話題になっています。

 新聞社の人が、映画を作った新海誠監督に聞いたそうです。

 「初めのシーンは、宮崎ですか?」と。

 

 

 そうすると、監督は、次のように答えました。

 

 「はい、初めのシーンは宮崎です。」

 「作品は、日本神話からインスピレーションを得ていて、宮崎は神話の始まりの場所だからです。」

 

 このように答えたそうです。

 主人公の名前は、「岩戸すずめ」ですよね。

 この名前も、神話からつけれらたそうですよ。

 興味がある人は、どんな意味かを調べてみてください。

 

 

 もう一度言います。

 2月11日は、「建国記念の日」です。

 世界で一番歴史のある日本という国ができた日です。

 神武天皇が国を作った日です。

 その神武天皇の故郷は、ここ宮崎です。

 

 図書館には、神話の本がこんなにあります。(と言って見せながら話す)

 面白いお話がたくさんありますよ。

 

 以上で、話を終わります。

 

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「しくじり先生(失敗談)」パターンで話すのか、「情熱大陸(成功談)」のパターンで話すのか・・・校長の話

2023年01月25日 | 学校経営

 職員に研修会や終礼などで指導をすることがある。

 「ここに気をつけてほしい」「こうするといいですよ」などの指導である。

 自分の経験を踏まえて指導することが多いのだが、その際に「しくじり先生(失敗談)」パターンで話すのか、「情熱大陸(成功談)」のパターンで話すのか。

 

 自分はもっぱら「しくじり先生」のパターンで話すようにしている。その方が職員に伝わる気がしている。

 

 情熱大陸のパターンだと、どうしても自慢話に聞こえてしまうのではないかと言う心配がある。(そもそも、そんなに語れるような成功談もないのだが…。)

 

 例えば、研究授業の後に、指導者が全体を見ていない時の場合は、次のような話をする。

 

 

 

 私は、若い頃にこんな指導をされたことがあります。

 

 「あなたは、教室の中央ばかり見ていて、端の方の子がどんな反応をしていたかを見ていないでしょ」

 「首を傾げていたのに気づいていないでしょ?」

 「教室の全体を見て指導すれば、児童全員の反応が分かりますよ。」

 「授業中は、扇風機の首振りのように全体に視線を配りながら指導をするといいですよ。」

 

 このように語ると、「全体を見ながら授業を進めよう」という指導ができる。

 

 自分の失敗談を通して指導をした方が、素直に聞いてもらえるような気がしている。

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「問題は、しくみで解決しましょう」という話・・・校長の話(職員向け)

2022年12月13日 | 学校経営

 職員に向けて話をすることは多い。

 ねぎらいの言葉や感謝の言葉を伝えることが多いが、改善を求める話をしなければならないこともある。

 改善を求める話をする際に心がけていることは、次である。



○ 失敗を責める話にしない。(話すならば、自分の失敗談を話す。)
○ 改善方法の例を具体的に話す。



 例えば、教室の掲示物の変更がなされていない学級がある。これまでは、教室を回ったときに、管理職がさりげなく変えていたのだが、そろそろ気づいてほしい。

 また、ごくまれにだが、放課後に電気製品がついたままになっているときがある。これも改善してもらいたい。

 改善を求めるために、近日中に次のような話をする予定である。




 「問題は、しくみで解決しましょう」という話をします。

 昨日、職員室に入ったら、エアコンのスイッチが入っていました。切り忘れだと思われます。このような「うっかりミス」は起こると思います。
 私も、物忘れが多くて、昨日も締め切りすぎた提出物に気づきました。

 ただ、みなさんにお伝えしたいのは、こういうときに「気をつけます」で終わらせないでいただきたいと言うことです。

 しくみを作っていただきたい。

 「うっかりミス」は、しくみを作ることで、減らせるからです。

 例えば、私は忘れる割には心配性なので、家から出て100mくらいのところで、「ガスの元栓閉めたかな?」と心配になって帰ることがあります。

 それを防ぐために、家を出る前に、必ず「ガスコンロを触る」をルールにしています。指さし確認で元栓を見て「よし」といった後に、五徳の部分を触り、冷たさを確認します。
 視覚だけでなく、触覚も使って確認することで、「元栓閉めたかな?」の心配をなくすようにしています。

 エアコンの場合は、「タイマー設定」をおすすめします。
 放課後に使う場合は、電源を入れるときに、同時にタイマーで「○時間後に切れる」という設定にすれば、安心して使えると思います

 問題を解決する際は、「気をつけます」という意識で解決するのではなく、しくみやルールを設定することで解決していただけないでしょうか。
 これは、エアコンの活用に限らず、他の問題でも同様です。

 



 例えば、教室の掲示物に関しても言えます。

 月目標の掲示というのは、月替わりに変えることができているでしょうか?
 私は、若い頃に先輩からこのように注意されたことがあります。

 「教室の隅に、朝と同じゴミがある。月目標の掲示物も変えていない。こんな鈍感な人が子供のちょっとした変化やいじめなどのトラブルに気付けるはずがない。気付く人になるには、細かいことに目を向けたら?」

 優しくも厳しい先輩からそう言われたときはショックでしたが、事実ですので、何とかしようと考えました。

 この時は、「朝夕必ず教室のそうじをする」というルールを作ることで、ゴミは解消できました。

 月目標については、「掲示係の子にお願いする」「メモ帳のスケジュール欄に書き、月目標を変えたらメモを消す」という二重のしくみで解決できました。

 今は、私は携帯のスケジュール機能で、月初めは「月目標変更」という通知が来るようにしています。

 このように、問題は、しくみで解決することで、ミスは大幅に減らせます。
 「問題があるけれども、どんなしくみを作れば分からない」と言うときは、ぜひまわりの先生方や管理職に相談して下さい。


 以上で終わり。

 ウーン、長くなった。

 これならば、後半の掲示物の話は、別日にして、分けて話をした方が伝わりやすいかなあ・・・。

 

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12月の「校長の話」・・・「人権について:北朝鮮による拉致問題を知っていますか?」

2022年12月04日 | 学校経営

 全校朝会での「校長の話」は、人権問題について話すことにした。

 12月は人権月間ということもある。

 人権週間(12月4日〜12月10日)、北朝鮮人権侵害問題啓発週間(12月10日〜16日)も設定されている。

 人権問題には、さまざまな問題があるが、今回は、北朝鮮拉致問題について扱うことにした。

 理由は、子供達に十分には知られていない問題だからである。

 時間はいつもよりやや長め(4分間)くらいになるが、次のような話をしようと考えている。

 

 

 12月は「人権」を考える月間です。

「人権」とは何でしょうか?

 それは、自分らしく生きる権利のことです。

 

 今日は、その「人権」が奪われた人の話をします。

 

(横田めぐみさんの写真を見せる)

 この「めぐみさん」は、新潟県で育ちました。

 

(日本と近隣国が書かれた地図を見せ、新潟県を指し示す)

 

 中学1年生の時です。

 めぐみさんは、夕方になっても家に帰ってきませんでした。

 

 お父さんお母さんは必死で探しました。

 

 警察の人も大勢で探しました。

 

 それでも見つかりません。

 

 お父さんお母さんはずっと探し続けました。

 めぐみさんに似ている人がいれば、会いに行苦などして、手がかりがあればどんなところにも行きました。

 めぐみさんが帰ってこない間も、ずっと食卓にはめぐみさんの分の食事も準備していたそうです。

 

 20年たった時、「あること」が分かりました。

 

 めぐみさんは北朝鮮という国にさらわれていたのです。

 むりやりさらっていくことを「拉致」と言います。

 北朝鮮は、この地図で言うと、この国です。(と言いながら、地図を指し示す)

 

 拉致されたとき、船の倉庫に閉じ込められて2日間泣き続けていたそうです。「お母さん、お母さん」と言ってね。

 

 今、めぐみさんは日本に帰ることができたでしょうか?

 

 

 実は、まだ帰ることができていません。

 13歳で拉致されて、今は58歳になっています。

 

 実は、ほかにも大変なことが分かっています。

 

 

 拉致された人は他にもいるのです。

 

 (拉致被害者の写真を見せる)

 このように、ほかにも拉致された人がいます。

 

 (特定失踪者の写真を見せる。)

 さらに、北朝鮮によって拉致された疑いのある人は、何百人もいます。

 

(拉致被害があった場所の地図)

 この拉致というのは、日本のいろいろなところで起きています。

 

 この宮崎県でも起きています。

 原ただあきさんは、宮崎市の青島海岸で拉致されています。

 

 

 ある時、中学生が横田めぐみさんのお母さんにたずねました。

 

「私たちにできることはなんですか?」

 めぐみさんのお母さんはこう言いました。

 

「拉致されたままの人がいることを知ってほしい」

「この問題に関心を持ってほしい」・・・こう言ったんですね。

 

 関心を持つとはどういうことでしょうか?

 それは、

 なぜ北朝鮮は拉致するのか?

 どうすれば返してもらえるのか

 北朝鮮とはどういう国なのか?

 

 このような「ギモン」をいろいろと持って学ぶことです。

 もし、あなたたちの大切な家族がいなくなったらどうしますか?

 実際に、家族が突然いなくなった人たちが、この日本にはたくさんいます。

 

 この〇〇小学校では、5・6年生になったら、拉致問題についてくわしく勉強します。

 拉致問題にも関心を持って学んでほしいと思います。

 

 人権とは、自分らしく生きる権利です。

 みんなが持っている権利です。

 いじめや差別も人権問題です。

 これからも、一人一人の人権を大切する勉強をしていきましょう。

 これで終わります。

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公立校がブラックな職場となった原因の1つ・・・「定額働かせ放題」のもとになっている「給特法」

2022年11月28日 | 学校経営

 公立学校の教職員には、残業手当は付きません。

 

 給特法という法律で、「給料月額の4%相当の教職調整額を支給する代わり、時間外勤務手当及び休日勤務手当は支給しない」となっています。

 

 つまり、公立校の教職員は、「定額働かせ放題」になっています。

 

 この給特法が、働き方改革が進まない原因の1つではないかと言われています。

 

 もし、きちんと残業手当を支払うようになれば、国や県は残業手当を払いたくはないので、本氣で業務量の見直しをすることと思います。

 

 業務量が多いので、残業が少なくならないことに、国も気づくでしょう。

 そうすると、「人を増やす」「部活動の外部委託のための予算確保」等の手立ても考えてもらえるようになるのではないでしょうか。

 (もちろん、現場の教職員も、さらに努力して効率化を図ります。)

 

 

 このままでは、教育界はブラックな職場のままなので、ますます教員希望者が減るのではないかと不安です。

 

 働き方改革が進まなければ、教職員の健康も心配ですし、疲れている教員は良い教育活動が出来ないでしょう。

 

 つまり、教育の質が低下し続ける可能性が高いです

 

 

 そもそも、この給特法という法律が制定されたのが1971年です。

 

 今から50年以上も前に制定された法律なのです。

 

 改正もされていますが、現状に合うように、(廃止も含めて)根本的に変えていただきたいです。

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スポーツ少年団の閉会式での「講評」・・・「校長の話」をする際に心がけていること

2022年11月14日 | 学校経営

 先日、地域のスポーツ少年団の秋季大会があった。

 剣道、ソフトボール、バレーボールや陸上競技などに分かれて行われる。

 普段がんばっている子供達を応援しようと出かける予定だった。

 気軽に応援に行こうと思っていたが、教育委員会から次の依頼があった。

 

 「剣道大会の閉会式で講評をしてほしい」

 

 頼まれたら引き受けないわけにはいかない。

 ただ、話をするというのは、今も苦手である。

 プレッシャーを感じながら応援をすることになった。

 

 普段から「校長の話」をする際、心がけているのは、主に次の3つである。

 

○ 短く話す

○ 感謝を伝える

○ 本質に関わる話をする(そもそも何のための教育活動なのか)・・・目的を語る

 

 3つのことに気をつけたら、あとは、そのときに見た具体的なエピソードを取り入れながら話すようにしている。

 

 

 とりあえず、下調べとして、全日本剣道連盟のホームページで、「剣道の理念」「心構え」等を調べた。

 ねらうところは、自分がやっている柔道と同じであることに気づいた。

 

 感謝と目的をどう取り入れて話そうかなあと思いながら試合を観戦した。

 

 

 結局、次のような話をした。

 

 

 

 剣道部のみなさん、今日は大会に参加できてよかったですね。

 

 感染症の流行や、台風の災害があったから、この大会自体が開催できるかどうか分かりませんでした。今日は開催できてよかったです。この大会を通して、みなさんはまた一つレベルアップをしたと思います。

 

 今日は、中学校の剣道部の先生方や先輩方に、審判や進行などをしていただきました。おかげさまで、スムーズに大会が進みました。ありがとうございます。

 また、普段から指導に関わって下さっている指導者の方々や引率して下さる保護者の皆様方、ありがとうございます。

 

 実は、私は、剣道はしませんが、柔道を今もしています。みなさんの試合を見ながら、「柔道で勝てるかなあ?」と思いながら見ていましたが、みなさんには到底勝てないだろうと思います。

 まず、みなさんの間合いには入れません。あの迫力のある間合いの中には到底入れないだろうと思いました。

 あらためて剣道というのは最強の護身術ではないかと思いました。

 

 ところで、みなさんは、何のために剣道をしていますか?

 

 (少し間を取る。)

 

 剣道の稽古は、何のためにするのでしょうか?

 

 実は調べてきました。

 

 全日本剣道連盟のホームページに書いてあります。

 

「剣道は 剣の理法の修錬による 人間形成の道である」とあります。

 

「人間形成」なんですね

 

 要するには、剣道を通して、次のような人になってほしいということです。

 

「礼儀正しく 心も体も強く 進んで社会に貢献できる人」

 

 今日のみなさんの姿を見ていて、今言ったような人になっていくだろうなあと思いました。

 

 例えば、会場に入ってくるときの挨拶、素晴らしかったです。もちろん試合の前と後の礼、そして試合後に監督さんのアドバイスを聞くときの返事をする姿、どれをとっても礼儀正しい姿でした。

 

 また、試合では、積極的に攻撃する姿や、リードされても最後まで諦めずに攻める姿からは、心や体の強さを感じました。

 

 そして、防具をきちんと整理整頓したり、会場の後片付けをしたりする姿を見て、きっと社会に貢献できる人になるだろうと思いました。

 

 負けて悔しい思いをしている人もいるようですから、もっと強くなるためのコツもお伝えしますね。 

 もっと強くなるためのコツは、「道場で学んだことを日常生活でもやってみること」です。

 指導者の方から教えてもらった竹刀の動かし方や足の動きを、日常生活でやってみることです。

 そして、挨拶や返事、履物並べなど、道場でやっていることを、学校やお家でもできるようになることです。

 道場でやっていることが、日常生活でも、当たり前のようにできるようになった人は、必ず強くなります。

 

 みなさんは、もっともっと礼儀正しく、心も体も強く、貢献できる人になります。 

 

  これからも指導して下さる先生方やおうちの人の言うことをよく聞いて稽古に励んで下さい。

 

 これで講評を終わります。

 

 

 

 終わりの斜め文字の部分は、試合後に負けて悔し泣きをしている子を見たので付け加えた。

 いい涙だなあと思った。練習してきたからこそ流す涙である。

 少しでも強くなってほしいとの思いから付け加えてしまった。(長くなるとわかっていたのだけれど)

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小学校陸上大会 開会式ではこんな話をしました・・・校長の話をする際に心がけている事 その2

2022年10月29日 | 学校経営

 前回のブログでは、「校長の話」として心がけている事を書いた。

 その心がけに気をつけて、陸上大会の開会式での「会長の話」原稿を作ったのだが、当日の児童の様子や状況を見て、話を少し変えた。

 

 

 

 皆さん、おはようございます。

 こうやって〇〇地区のみんながそろって陸上大会ができることに、感謝しています。

 〇〇地区のお友達や先生方は、台風で道路が壊れていて、迂回路を使うと5時間以上かかるので、昨日の夜は、会場の近くに宿泊したそうです。

 他の地区の人も被災して、まだ以前の生活には戻っていない人がいます。

 感染症の流行や台風災害などがあったので、このようにみなさんと大会ができるのは当たり前のことではない、ありがたいことだと思います。

 

 さて、皆さんは、この陸上大会は、何のために行うのかを知っていますか?

 (しばし間を取る。)

 

 主に2つの目的があります。

 (さらに間を取る。)

 

 1つ目は、自分の記録に挑戦するためです。少しでも良い記録を出し、体力を高めるためです。

 

 2つ目は、仲良くするためです。

 今日は、他の学校の友達もいます。

 自分の学校や他の学校の友達と、仲良くするためです。

 

 別に難しいことをするわけではありません。

 これまでに練習してきた成果を十分に出して、友達と協力しながら競技を楽しめば良いのです。

 先ほど見ていたら、他の学校の友達と遊んだり、準備運動をしていたりしていました。

 すでに仲良く活動ができていますね。素晴らしいと思います。

 

 

 それでは、ここで、一言、お礼を申し上げます。

 〇〇様をはじめ、来賓の皆様のご臨席、誠にありがとうございます。

 また、校長会の先生方、教育委員会の職員の皆様、各学校の先生方、本日は、運営面での御協力もしていただきます。ありがとうございます。

 

 そして、保護者の皆様、本日はご来場ありがとうございます。ベストを尽くして協議をする児童に応援宜しくお願いいたします。

 

 では、児童の皆さん、自己ベストの更新目指して、仲良くがんばりましょう。

 

 これで、話を終わります。

 

 

 当日仕入れた情報や児童の様子を取り入れながら、話をした。

 また、こちらから一方的に話すのではなく、問いかけることで、目的をより意識してもらえるようにした。

 児童の聞く態度が素晴らしかったので、話がしやすかった。

 

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小学校陸上大会 開会式での会長としての話・・・「校長の話」をする際に心がけていること

2022年10月27日 | 学校経営

 校長は人前で話す機会が多い。

 自分が心がけていることは、次の3つ

1 短く話す

2 本質に関わる話をする(そもそも何のための教育活動なのか)

3 感謝を伝える

 

 今度、地区の小学校体育連盟の会長になったので、陸上大会の開会式で話をすることになった。

 上の3つを踏まえて、今のところ次のような話をしようと考えている。

 

 

 

 皆さん、おはようございます。

 

 こうやって〇〇地区のみんながそろって陸上大会ができることに、感謝しています。

 感染症の流行や台風災害などがあったので、このようにみなさんと大会ができるのは当たり前のことではない、ありがたいことだと思います。

 

 これまでの陸上大会に向けての練習の中で、みなさんは一生懸命にがんばったり、お互いに励まし合ったりしてきたのではないでしょうか。

 今日は、その成果を存分に発揮して競技を楽しんで下さい。

 

 みなさんが一生懸命にがんばることで、見ている人は、元気をもらえます。難しいことをする必要はありません。練習でやってきた成果を出し切って、競技を楽しめばいいのです。

 

 それでは、ここで、一言、お礼を申し上げます。

 〇〇教育委員会教育長の〇〇様をはじめ、校長会の先生方のご臨席、誠にありがとうございます。

 また、各学校の先生方には、児童の陸上運動の技能向上のために、これまでご指導していただきました。ありがとうございます。本日は、運営面での御協力もよろしくお願いいたします。

 そして、保護者の皆様、本日はご来場ありがとうございます。ベストを尽くして協議をする児童に応援宜しくお願いいたします。

 

 では、児童の皆さん、自己ベストの更新目指して、仲良くがんばりましょう。

 

これで、話を終わります。

 

 

 原稿の案は作ってみたけれども、そのまま話すことはない。

 当日の子供の様子やその時に知ったエピソードなどを交えて話すので、変わることがほとんどである。

 とは言っても、自分は準備をすることにとても意味があると考えているので、必ず原稿は準備するようにしている。

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日本という国は、昔も今も変わらない問題を抱えている・・・人、金、モノの軽視

2022年10月22日 | 学校経営

 日本という国は、昔も今も変わらない問題を抱えている。

 それは、仕組みを作らないということである。

 人やお金、モノの準備をしないまま、事業を進めるところである。

 

 昔であれば、戦争の時がわかりやすいだろう。

 人やお金、モノの準備をしないまま、兵隊を戦地に送った。

 食料や弾薬が不十分なままだったので、苦しい戦いを強いられた。

 ジャングルの中で、病気や怪我、飢えで苦しみながら亡くなった方も数多くいる。

 「現場で工夫せよ」と言い、トップは現場を知らないまま作戦を進める。

 

 今も同じようなことが起きていると考えている。

 令和の日本型教育という言葉をよく聴く。

 大切なのは次の2つである。

 「個別最適な学び」と「協働的な学び」の実現である。

 

 この中の「個別最適な学び」を進めるために、次のような取り組みをすることになっている。

 

 「指導の個別化」に関して

 子供一人一人の特性・学習進度・学習到達度等に応じ、教師は必要に応じた重点的な指導や指導方法・教材等の工夫を行う

  →  一定の目標を全ての子供が達成することを目指し、異なる方法等で学習を進める。

 

 「学習の個性化」に関して

 子供一人一人の興味・関心・キャリア形成の方向性等に応じ、

 教師は一人一人に応じた学習活動や課題に取り組む機会の提供を行う

  → 異なる目標に向けて、学習を深め、広げる

 

 

 やろうとしていることは素晴らしい。必要だと思う。

 

 問題なのは、実現するには、人もお金もモノも不十分だという点である。

 特に、人が足りない。

 赤文字で書いたところがある。

 「一定の目標を全ての子供が達成することを目指し、異なる方法等で学習を進める。」

 「教師は一人一人に応じた学習活動や課題に取り組む機会の提供を行う」

 これを、これまでと変わらない職員の数で実現可能なのか?

 「異なる方法等で」「一人一人に応じた」は、必要だが、それを実現するためには、学級の定数が20人以下でないと厳しいだろう。

 

 令和の日本型教育を作った人は、理想をつくるのは優れているのだろう。

 しかし、教育現場を知らない人なのかな?と思ってしまう。

 現場の忙しさを知っていれば、実現の難しさも分かる。

 

 日本という国は、「仕組みを作らない」「人やお金、モノの準備をしない」という問題を抱えている。

 

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