福井県大野市和泉地区で作られている
穴馬(あなま)かぶらを送っていただきました。
上部が明るい紫色、下部が白という美しいかぶです。
カットしてみると、中は真っ白ですね。
この穴馬かぶらが作られる和泉地区は
標高もある山間部の豪雪地帯ですが、
かぶの栽培に適した条件がそろっていると言われています。
その条件とは、
●寒暖の差が大きい。→ 苦みが取れて甘味が増す。
●砂壌土(砂土よりも粘土が多く、12.5~25%の粘土を含む)で、
水はけが良い。
早速、いただいてみましょう。
私は、ひとつを縦に厚めにスライスし、オリーブオイルで焼き、
まいたけや芽キャベツ、にんじんとマリネにしてみました。
皮のゴツゴツした部分を剥いている時も、
カットした断面を見た時も、硬そうな印象があったのですが、
そんなことは全くありませんでした。
肉質はやわらかで、きめが細かく、甘味があります。
焼いた時の歯ごたえと香ばしさが加わると、
もう箸が止まりません。 (#^.^#)
さて、この穴馬かぶら。
名前が付いたのは、昭和59年頃だと言われています。
和泉地区では、昔から各家庭でかぶを栽培し、
冬の保存食として漬物を作っていました。
そのおいしさに定評はあったものの、
作られるかぶの品質は微妙に違っていました。
家庭で食べるだけならそれでもかまわないのですが、
それを「穴馬かぶら」と命名し、特産化するためには、
品質を統一し、栽培面積を拡大し、さらに販路の確保など、
並々ならぬご苦労があったことと思います。
穴馬かぶらの特徴に、「ほのかな苦み」と書かれたものがありましたが、
苦味は全く感じませんでした。
霜が降り、あられが降り始めると、
穴馬かぶらは苦みが消え、甘味を増すそうです。
福井はもう、寒さが厳しいのでしょうね。