”農”と言える!?

元・食推おばさんのソムリエ日記

河内赤かぶ

2016-12-14 09:34:05 | 在来種 伝統野菜

こちらは、福井県美山町河内(こうち)集落で栽培されている

河内(こうち)赤かぶです。

 

  

皮が濃い赤で、平たい形をしています。

大きなものをひとつ、小さめのものを2ついただいたのですが、

カットしてみると

  

小さめのものは、中に赤い色が入っていますが、

大きなものは白い色をしていました。

   

皮を剥いてカットしたものを、塩、昆布茶、レモン汁、オリーブオイルで和え、

乾燥バジルを香り付けに加えてみました。

しばらく置くと、バジルがしな~っとやわらかくなり、

簡単な浅漬けが出来上がります。

 

  

歯ごたえが抜群です。

同じかぶなのに、白い方が肉質がなめらかで、

赤い方が粗削りな感じがします。

 

一口食べて、「この食感、何かに似ている。」と・・・。

そう、浅漬けなのに干したたくあんのような食感なのです。

 

肉質は硬く、水分は少なめ。

だからこそ、浅漬けでもしっかり味が浸みこむのでしょう。

 

この河内赤かぶは、焼畑で栽培されます。

7月下旬に野刈りし、8月上旬に野焼きをして種を蒔きます。

焼畑栽培では、肥料も農薬も使いません。

 

硬めの肉質、ほろ苦さ、甘味の中に見え隠れする辛味、

この野趣あふれる味は、焼畑育ちの賜物でしょう。

 

過疎、高齢化が進む中、

この伝統的な焼畑栽培を維持、存続していくことの大変さを思うと、

ただ「素朴でおいしい。」とばかりも言っていられないような気持ちになります。

 

コメント
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