”農”と言える!?

元・食推おばさんのソムリエ日記

ありがとう、Iさん

2016-12-29 13:18:45 | ブログ

喪中はがきが届いて、初めてその方が亡くなったことを知る…

そんなことが続きました。

 

中でもIさんは、私が野菜ソムリエになって2年目の年に

お仕事をくださった施設園芸の農家さん。

 

  

プチベールを中心に、あしたば、かぶ、水菜、カリフラワー、

オクラ、甘とう美人、春菊などを栽培されていました。

ずっと会社を経営されていて、社長業を退いてから農業を始められ、

多くの従業員も雇っていました。

農作業も、もちろんなさいますが、考え方は常に経営者でした。

 

  

そんなI施設農園のために、

私は農作物ごとにたくさんのレシピを提案しました。

Iさんが、玄関先に野菜を置いていくと、

「今度は、その野菜用のレシピを考えて!」という合図でした。

 

そのレシピは、野菜に添えられて

直売所やイベント会場に置かれたこともありました。

  

一番、苦労したレシピ作りは、プチベールの外葉を使ったレシピ。

青汁やサプリメントに加工される以外は、

ほとんど捨てられてしまうのが外葉です。

 

  

「これを野菜として食べられないか?」と相談され、

コンテナいっぱいの外葉が我が家に持ち込まれました。

 

色々な果物と組み合わせてスムージーを作ったりもしました。

でも、一番喜ばれたのはコロッケでした。

 

細かく刻んだ葉と挽肉、玉ねぎを炒め、ポテトコロッケの具にしました。

ちょうど3時のおやつの時間に、揚げたてのコロッケを持っていくと、

「早速、よばれてもいいかね。」と言って、

他の農園スタッフと一緒に召し上がってくださいました。

 

そして、「これ、女房にも食べさせたいから、容器借りていくね。」

と言って、ご自宅にお持ち帰りになりました。

 

 

喪中お見舞いのお花をお送りすると、

奥様からお礼のお電話がありました。

今、あの広い農園は野菜の卸売り会社にお渡しし、

奥様は週に何回か、農園のお仕事をされているそうです。

以前と変わらない元気な声で、明るくお話してくださいました。

 

「主人は、あなたがやってくださることを本当に喜んでいましたよ。」

あの頃、来る日も来る日も試作を繰り返し、レシピを作っていたおかげで

今、色々なお仕事をいただけるようになったと思っています。

 

Iさん、本当にありがとうございました。

これからも、頑張りますので、奥様のことを見守るついでに

私のことも見守っていてください。(*^-^*)

  

 

コメント
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