”農”と言える!?

元・食推おばさんのソムリエ日記

さば節が・・・。黒はんぺんが・・・。

2019-11-26 11:25:28 | だし

静岡県焼津市の小川港は、県内有数のサバ産地ですが、

今年は極度の不漁に陥っています。

  

7月~9月の水揚げは5.2tで、前年同期(811t)の0.6%。

これは、かなりの危機的状況なのでは?

   

ゴマサバは大きいものは鮮魚として出荷されますが、

こぶりなものは、さば節や黒はんぺんなどに加工されます。

ということは、さば節や黒はんぺんの加工業者さんにも

影響が出ています。

    

 

さば節は、単独で使われることは少ないかもしれませんが、

  

 

混合節として売られている削り節のパッケージを見ると、

「さば、むろあじ、宗田かつお、うるめいわし」などと書かれています。

うどんつゆには欠かせないものです。

【こちらは、かつお節、さば節、利尻昆布のだし】

  

 

焼津でさば節の加工をされている業者さんは、

小川港で水揚げされるものが少ない今シーズンは、

沼津や伊東の市場から仕入れていますが、

輸送コストがかさみます。

   

そして、静岡ケンミンにとって欠かせない黒はんぺんにも、

いわしだけでなく、サバは使われています。

こんなシンプルなおでんも、黒はんぺんがあってこそおいしくなります。

黒はんぺんの加工業者さんも、これまでの在庫を使いつつ、

他産地のものを仕入れている状態です。

  

 

県の水産技術研究所は、この不漁の原因を

 ●資源量の減少

 ●黒潮の大蛇行

 ●海水温の上昇

と、分析しています。

    

 

サバの食文化が地域から消えてしまうことがないように、

漁場周辺の環境が快方に向かうことを願っています。

 

 


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