静岡県焼津市の小川港は、県内有数のサバ産地ですが、
今年は極度の不漁に陥っています。
7月~9月の水揚げは5.2tで、前年同期(811t)の0.6%。
これは、かなりの危機的状況なのでは?
ゴマサバは大きいものは鮮魚として出荷されますが、
こぶりなものは、さば節や黒はんぺんなどに加工されます。
ということは、さば節や黒はんぺんの加工業者さんにも
影響が出ています。
さば節は、単独で使われることは少ないかもしれませんが、
混合節として売られている削り節のパッケージを見ると、
「さば、むろあじ、宗田かつお、うるめいわし」などと書かれています。
うどんつゆには欠かせないものです。
【こちらは、かつお節、さば節、利尻昆布のだし】
焼津でさば節の加工をされている業者さんは、
小川港で水揚げされるものが少ない今シーズンは、
沼津や伊東の市場から仕入れていますが、
輸送コストがかさみます。
そして、静岡ケンミンにとって欠かせない黒はんぺんにも、
いわしだけでなく、サバは使われています。
こんなシンプルなおでんも、黒はんぺんがあってこそおいしくなります。
黒はんぺんの加工業者さんも、これまでの在庫を使いつつ、
他産地のものを仕入れている状態です。
県の水産技術研究所は、この不漁の原因を
●資源量の減少
●黒潮の大蛇行
●海水温の上昇
と、分析しています。
サバの食文化が地域から消えてしまうことがないように、
漁場周辺の環境が快方に向かうことを願っています。
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