雨過天晴

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のぼうの城

2011-04-07 | 

久しぶりに伊坂WORLDから離れて、2009年本屋大賞2位となった作品『のぼうの城』を読みました。

 

はじめはがっつりとした歴史小説かと思ったのですが、歴史に踏み込んで時代背景や人物検証などの細かな点は排除されている感があり、それゆえに非常に読みやすい小説です。

 

秀吉の小田原攻めにおいて、北条氏に組する周囲の支城を制圧していくなかで、武功の少ない石田三成に武功のチャンスを秀吉が与える。

それがこの小説の舞台となった忍城(おしじょう)である。

当主の成田氏長は北条氏の小田原篭城に参加するため、忍城を離れるが秘密裏に秀吉に内通しており、三成が攻めてきた際には降伏するようなシナリオとなっていた。

城代には氏長の叔父にあたる泰季がつとめていたが、開戦直前に没してしまう。

その泰季に代わり城代となったのが、主人公である泰季の嫡男 成田長親である。

長親は不器用かつ運動音痴の大男で、百姓からも「でくのぼう」を略して「のぼう様」と呼ばれるが、本人は全く気にしていない。

城代として、降伏をすすめに来た三成軍の軍使 長束正家と会うが、その傲慢な振る舞いに怒った長親は戦うことを決める。

当主氏長より降伏を知らされていた正木丹波ら重臣たちは長親を諌めるが、結果的には長親を支持し、戦いに突入していく・・・。

 

モデルとなった成田長親はどこか頼りなく、無能だと周りから思われ、だからこそ個性強い他の家老や百姓らから「守ってやらなければ」と思わせる魅力。

「項羽と劉邦」における劉邦に似たようなリーダー像だと思う。

 

水攻めの際の湖上の踊りがみものです。

 

 

なお今年の秋に映画が公開されます。

キャスティングは以下の通り。

成田長親:野村萬斎
正木丹波守利英:佐藤浩市
酒巻靭負:成宮寛貴
柴崎和泉守:山口智充
甲斐姫:榮倉奈々

野村萬斎が大男かというとイメージが異なるのですが、面白い映画になってそうです。

是非見てみたいと思います。

 

のぼうの城
クリエーター情報なし
小学館

旧友

2011-04-07 | そのほか

昨晩以前いた会社(東京)の友人らと飲みました。

相変わらずお互いの愚痴が中心ではありましたが(笑)。

やはり3/11の地震の影響は大きかったようで、たいていの人は会社に泊まったものの、50km歩いて藤沢まで帰ったつわものもいたようです。

 

旧友との会話は非常にありがたい。

今週土曜は大学時代の友人と会う予定。

心のケアにはもってこいかも。