さわやかな軍記もの、っといった印象です。
今回読了したのは『早雲の軍配者』。
後の風摩小太郎が主人公。
風摩小太郎というか風魔小太郎というと忍びの一族の印象なのですが、ここでの小太郎はいわゆる忍びではなく「軍配者」として、後の北条氏康を補佐すべく、氏康の祖父 早雲に見出されて、早雲の指導を仰ぎ、また足利学校へ入学し、軍配者となるべく晩学に勤しむ。
ここで軍配者とは?
Wikipediaより引用
「軍配(ぐんばい)とは戦に際して方角を見極め、天文を読んで軍陣を適切に配置すること。軍配を行う者を軍配者という。」
簡単に「軍師」ととらえていいものか微妙なところではありますが、潤沢な知識と聡明な頭脳をもって戦略を立てる補佐役、といったところで見るとほぼ同義なのかな?
後北条氏の祖となる早雲、その息子で領土拡大を進めた氏綱にも認められ、氏康の片腕として成り上がるまでのストーリー。
素直な小太郎というのは従来のイメージと大違いですが、面白いです。
この続編に当たるのか、この本にも登場してきた山本勘助こと四郎左を主人公としたのが『信玄の軍配者』になります。
これも読まねばなりませぬな。
また足利学校で小太郎・四郎左とともに学んだ、曽我冬之助。
彼は北条氏の敵となり、本書でも扇谷上杉氏の軍配者として登場するが、どうやら河越夜戦にて北条に大敗した後、上杉謙信の下へ赴き新しい名字を頂戴する。
それが「宇佐美」。
・・・・となると「宇佐美定満」その人かしら?
『謙信の軍配者』もそのうち出るのでしょうか・・・。
夢が広がりますね。
フィクションですが面白いですよ。
最後に、以前ネタで箱根の早雲寺をほんのちょっぴり触れました。
今行ったらもっと色々と興味持って見ただろうに・・・と悔やまれます。
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