播磨灘物語
今日は朝から眼科、ウクレレと午前中に立て続けに予定が入っていたので、なんとなく気持ちが落ち着かずつい早めに8時には梅田にいました。
診察は10時で、ウクレレは11時なのに。
とにかく眼科の診療を早く終わらせたく、1時間以上早く診察券を提出していきました。
その足でウクレレの教室(まだスタッフが準備も始めていない)にいって、ウクレレを預かってもらいました。
ちょっと落ち着いて、診察までお茶を一杯。
ここで登場しました、司馬遼太郎 『播磨灘物語』
新装版 播磨灘物語(4) (講談社文庫) | |
司馬 遼太郎 | |
講談社 |
この朝の空き時間で全て読了いたしました。
黒田官兵衛の播州時代を中心に、秀吉の軍師としての知的面での活躍、闘いにおける精神性・価値観を描いた作品。
如何にも司馬作品らしく、主人公に対する思いが強い。
個人的には「坂の上の雲」「竜馬が行く」といった人気小説に比肩する作品だと思いました。
ページの大部分は戦闘と言うよりは調略に割かれていて、その調略に自信を持っていた彼の知識を「裏切られる」ことでその程度の知識はしょうもなかったと割り切って見せる様は従来の軍師像にない人物との印象を受けました。
また竹中半兵衛とのお互いの知識・境遇を双方敬ったうえで成り立つ友情、かとおもえば敵となった毛利氏の家老格小早川隆景との交流なども、その本を追ううちに彼ら自身が惹きあいあって結ばれた縁だったと思います。
はたして官兵衛の最終的な目標は何だったのか、4巻の末ほどにさらと冗談とも本音ともつかぬようなことが書いてあったんですが、実際はどうだったんだろう、できたんだろうか、と想像してみるのも面白い。
まあ実際長政に家督を譲った時代が九州時代なので、官兵衛の一番の活躍の場は播州および中国大返りってところあたりがピークだったんですね。
福岡の黒田家を知ろうとするにはこの本では物足りないですね。
これを岡田くんが演じるかと思うとなっかなか大変な役だと思います。