【昆布とこかぶの甘酢漬け】岩佐 優 昆布大使(京都府)
こんにちは!
笑顔がなにより楽しさに変わる毎日のごはん。
家族でそろってご飯を食べる、幸せなひと時。
昆布料理研究家の岩佐優です。
今が北海道での昆布漁最盛期です。
もっとも日本で生産される昆布の95%くらいは北海道産ですから、昆布漁最盛期といっても良いでしょうね!
私の郷里・徳島県。
昆布じゃなくて「鳴門わかめ」が有名です。
この季節になると決まって思いだすのが「鱧皮ちくわ」。
関西では、ぷるんと縮れた「鱧の皮と胡瓜の二杯酢」が夏の風物詩です。
鱧の身は高級かまぼこ用、余った皮は香ばしく焼いてせん切りにし、酢の物に仕立てるのが庶民の味なんですね。
鳴門海峡のずっと南の海岸べりは海底がやわらかな泥状で、鱧にとって最高のおふとんです。
いよいよ脂の乗りきった夏のこの季節、伝統のはえなわ漁で獲った鱧の身はふっくら、艶然として風格があります。
おだやかに光るさざなみ、波が砕けるここちよい音、照りつける陽光。
ここら辺りの流儀は「鱧皮ちくわ」
うま味たっぷりの脂、 肉厚の皮 、香ばしい炭の匂い。
口のなかに入れた瞬間にふわっと香る、香ばしい炭の匂い。
独特の弾力と歯応えを持つ皮は、皮だと思えないほど肉厚で、
かめばかむほどにうま味を放出させます。
鱧皮(はもかわ)ちくわは、その名の通り鱧の皮を竹に巻きつけたちくわのような食べ物です。
それは、蒲鉾を作る際に余ってしまう鱧の皮を「もったいない」と思った蒲鉾屋さんが
ちくわのように巻いてみたのが始まりだと考えられているからです。
皮の巻き数が多いと、分厚いため食べ応え抜群。
しかも、皮と皮の間に、焼いたときに染み出たうま味たっぷりの脂がたまり、逃さない。
この辺りの言葉で「やわらかぁておいしいじょ~」。。。
食べ方は、竹から外して細かく切り、ポン酢や酢立ちを搾ってさっぱりといただく、
わかめや塩もみ胡瓜と一緒にいただくもよし、そのままガブリッといただくもよし。
お酒のおつまみにはもちろん、ご飯のおかずにもなります。
やみつきになります。
幼い頃から大好きだった母が作ってくれた「昆布と一緒にこかぶの甘酢漬け」。
こかぶを切る時の隠し包丁で料理が生きる、簡単レシピです。
【昆布とこかぶの甘酢漬け】
味がなじむのに2日程度置いたほうがいいのですが、
母は作りたてを食べるのが好きでした。
【材料】
こかぶ(葉を取り除いた重さ) 200g
長昆布 10センチ
【A】
酢 大さじ4
砂糖 大さじ2
みりん 大さじ1
塩 1つまみ
赤唐辛子(種をとって小口切り) 1本
【昆布とこかぶの甘酢漬けの作り方】
①こかぶは上と下を切って皮を分厚いめに切ります。
皮は浅漬けに使いますから捨てませんようにね。
②茎の面を下にして底を切り離さない為に箸を両端に置き細かい格子状に切ります。
③粗くてもいいです。切れ目を入れます。
*こかぶを切る時の隠し包丁です。
④海水程度の昆布塩水にしんなりするまで漬けておきます。
*海水程度とは、水500ccに対して塩20g程度になります。
そのまま30分おいておきます。
⑤こかぶの水気をギュッと絞って大鉢の中へ入れ、【A】を入れます。
⑥こかぶをつけていた後の昆布
(昆布塩水に使った昆布を 3センチ位に細切りにします)を甘酢のなかにいれます。
⑥冷蔵庫で2日寝かせて完成です。
⑦母は作りたてを食べるのが大好きでした。
当時、冷蔵庫がなかったのです。
【A】の甘酢の作り方
①小鍋にみりんを入れて火にかけ、
煮立ったら弱火にして約3分煮詰める。
②火を止め、熱うちに砂糖と塩を加えて溶かす。
③粗熱がとれたら酢を加えて混ぜる。
漁師町の風土と素材を大切にする意気、母の愛情でした。
☆必ず冷蔵庫に入れて下さいね。
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どうぞ、皆さんお試しになってください ♪♪
ゆったり、ほっこり♪
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【こんぶろぐ】
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