乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

126; 『古代のオリエント』  小川英雄 著

2009-08-27 | 読書全般(古典など以外の一般書)






 記録だけ  2009年度 126冊目          



    『古代のオリエント』

       
            


 慶応大学教授 小川英雄 著

 1984年11月10日 初版

 1998年10月5日 11版

 講談社

 269ページ 2136円+税  



 先日から読み始めた『古代のオリエント』を八月二十七日に読了。

 三日。七、八時間かかる。

 地図を確かめ、舌をかみそうな固有名詞を音読しながら読んだが、ややこしい。

 名詞部分はお手上げ。



 行った事のある遺跡などはわずかだが、思い浮かべながら読むのは楽しい。

 行きたいと事も多いがなかなかそうも行かないので、書物の上で現地を想像する。



 絵や写真が多く、歴史というよりも美術的に楽しむ事にした。

 美しいものが多い。

 意味や時代的背景などは丁寧に説明されている。

 それぞれの特徴を端的に説明されているので、ぼんやりとわかってくるが、この本は複数回読む方がいいような気がする。


 
 二十五日から三夜連続テレビでエジプト特集が放映されていた。

 私は二日目から見る。

 ちょうど『古代のオリエント』に書かれていたエジプトの記述部分がテレビの細やかな部分と重複していた。

 得意になって話すと、いつもの家族二人はあきれかえっていた。


 
 教訓その一

 テレビは静かに見よう・・・。

 
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法輪寺と法起寺

2009-08-27 | お出かけ





    法輪寺と法起寺



 写真は本日の奈良の斑鳩の法輪寺と法起寺です。

 コスモスはところどころに、まばらに咲いていました。

 もう少しすると、斑鳩のコスモス本番です。



 法輪寺と法起寺の間に農家直営のイチジク屋さんが三軒あります。

 今は斑鳩ではイチジクやぶどうが売られています。

 今回は真ん中のお店で、イチジク10個と胡瓜3本とお茄子12個を購入しました。

 

 いまだに田畑を見るのが珍しくって楽しくって、帰りには毎回のようにお土産を買ってしまいます。

 家に帰ってからも、嬉しさの余韻に浸れますものね。

 私はこういった事が好きです。

 

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7、8、9、X、0、1、2、3、4、5、6、7、8、そして、焦り

2009-08-27 | 乱鳥徒然 Rancho's room.



 7、8、9、、X、0、1、2、3、4、5、6、7、8、

 やりたい事がいっぱい

 やるべき事もいっぱい

 なすべき事からしなければいけないが、

 一日中本でも読んでまどろんでいたい


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京都   嵐山

2009-08-26 | お出かけ
   (上の写真は自然色。加工なし。桂川は澄んでいて美しい。)


    



      嵐山





 その日のわたしは博物館を楽しみ、すこぶる機嫌が良かった。


 夕刻、嵐山を小一時間歩く。

 夏という事もあり、鵜飼船はとまっていた。

 鵜飼乗船は基本は八時から。

 乗りたい気持ちはあったが、帰りが遅くなりそうなのであきらめる。

 ゆったりとした気分で歩いた後、好みの御食事処に向かう。


 桂川はゆっくりと流れる。

 澄んだ水。懐かしい風。

 時間の流れ具合は私たちに合わせてくれる。

 だから、わたしは嵐山が好き。





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無題     嵐山にて、鵜飼の法被に思う

2009-08-26 | 乱鳥徒然 Rancho's room.


      無題


 嵐山を歩いていると、鵜飼の船頭さんの法被を見つけた。

 とっさに、我當丈と歌昇丈を思い浮かべていた。

 何か芝居がみたいなぁ。



 本日 松竹の会報誌が届いた。

 二ヶ月続きで興味がない。

 まぁいいや!楽しみはいくらでもあるよ。

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渡月橋    /京都 嵐山

2009-08-26 | お出かけ



         渡月橋



 嵐山。

 ここへは 何度足を運んだ事だろう。

 遊び。散策。ボート。サイクリング。御食事。



 二人で渡った渡月橋を四人で歩き、今はまた二人。

 夏の嵐山。


 
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豊国神社  /京都市東山区大和大路正面茶屋町

2009-08-26 | お出かけ



           豊国神社




 先日 博物館を楽しんだ後、豊国神社と方広寺と耳塚を見て回る。

 今回は豊国神社を記録したい。



 豊国神社は京都市東山区大和大路正面茶屋町に位置する。

 京都らしい長屋や奥まった路地がどこかしこに見られ、たいへん落ち着く。



 京都市東山区大和大路は市街の南方。

 七条通の東の端は東山三十六峰のひとつ阿弥陀ヶ峰らしい。

 この辺りは豊臣秀吉(太閤さん)にゆかりのある遺跡や社寺が幾つかある。

 豊国神社や方広寺も豊臣秀吉に関係する。


 
 豊国神社にはすばらしい唐門が見られる。

 唐門の丈夫には二羽の鶴。

 こなれた色合いは心が落ち着く。

 この唐門は国宝に指定されているという。



 ここでもお稲荷さんが見られる。

 数多い鳥居と提灯の数を思うと、稲荷信仰が盛んらしいと感じた。



 豊臣秀吉にまつわるひょうたんの形をした奉納絵馬には著名人のものもおかれている。

 歌舞伎役者の名がずらり見て取れるのには参った。

 私にとっては、心燃ゆる豊国神社であった。

 


































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今様妖怪 『まがいもの』

2009-08-26 | 乱鳥徒然 Rancho's room.




   今様妖怪 『まがいもの』



 今こそ◯◯すべき時、と携帯電話からのテレビの声。

 すっきりしすぎた部屋が居心地がいいとは限らない。

 ひずみ・・・。

 承知の上で、皆は口を閉ざす。

 難しい事は、わたしにはわからない。

 何も言うまい。

 何も言えまい。





 写真は去年、私が滋賀の信楽でつくったまがいものの抹茶茶碗。

 ちょうど一年前の8月に土を捻り、9月初旬に自宅に送られてきたもの。

 

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映画  『バベル (BABEL)』

2009-08-26 | 映画




         映画 『バベル (BABEL)』





 お気に入り度 ★★★★★ ★★★★★

 話の展開 ★★★★★ ★★★★★

 映像 ★★★★★ ★★★★★

 音楽 ★★★★★ ★★★★★

 おすすめ度 ★★★★★ ★★★★☆

 テーマ ★★★★★ ★★★★★


 アメリカ 2006年



 8月24日

 家族三人でバベル (BABEL)』を見た。



 この映画は以前から気にはなっていたが、劇場で見る機会を逃した。

 今回テレビで放映という事もあり気楽に見る。



 すばらしかった。

 多分私が見た映画の中では、今年度最高の映画だったと感じる。



 全ての人が善人。悪人は出てこない。

 全ての人それぞれにドラマがあった。

 そして一も私が感じている物事360度からの見方による人間の心を表していた。

 すばらしい。

 すばらしい映画だと感じる。



 人々の心の空回りと釦の掛け違い。

 地図をたどると、ニューヨーク、モロッコ、メキシコ、東京と一本の線につながれたそれぞれの感情と立場。

 悲しい切ない人間の本性。



 通じない。



 通じない。

 同じ人間であるのに通じないもどかしさ。

 どうしてなんだ!

 どうしてわかってくれないんだ。

 今にも妻が死にそうなのに。

 バスを発車させないでくれ。見捨てないでくれ。同じ、アメリカ人だろう。

 ⇅

 上の裏返し。

 それぞれの生き様がある。

 今、バスをださねば、薬がないんだ!

 バスには病人がいるんだ。

 夜になると、おそらくテロの危険率が増すんだ。



 アメリカからメキシコへ。

 メキシコからアメリカの国境越え。

 運転手には運転手のドラマが。

 乳母には乳母のドラマが。

 子どもたちには子どもたちのドラマが。

 そして 父親には父親のドラマが。

 それぞれのいい分には悪意はない。ただ それぞれの時の経過とともに、事は一人歩きをする。



 善良なるモロッコの子、父、そして母。

 モロッコの子、父、そして母に ライフルを譲った善良なるモロッコ人。

 モロッコの子、父、そして母に ライフルを譲った善良なるモロッコ人に、好意でライフルを渡した日本人男性。

 全てがよかれと思い、まじめに生きてきた人々。


 
 好意でライフルを渡した日本人男性と娘。

 娘は耳が聞こえない。

 母がライフルで自殺してからというもの、二人の間に隙間風が流れる。

 精一杯健常者女性と同様に生き、恋もしたいが、ままならない娘。

 通じない。耳が聞こえない。

 通じない。心が聞こえない。



 通じない。耳が聞こえない。

 通じない。心が聞こえない。

 世界中で心が通じないジレンマ。

 歯がゆいじれったさと腹立たしさ。

 こんなはずではなかった。

 こんなはずではなかったんだ。



 映画が始まってすぐ、父親(ブラット・ピット)が息子に電話で話す場面があった。

 息子が写る。

 息子の無邪気なたわいない日常会話。

 父親の声。

 ⇅

 映画が終わる直前、息子と父の電話の場面の裏返しがあった。

 父が写る。

 息子の無邪気なたわいない日常会話。

 泣きじゃくる父。

 妻が(モロッコで)ライフルで撃たれ、一刻を争う事態。

 アメリカは、モロッコは、それぞれの国状を一番に考える。

 一個の人間の命をないがしろにしている。



 どうして、どうしてなんだ。

 同じ人間なのに、言葉が、心が通じない。

 人間同士なのに、歩み寄ろうとしない。



 どうしてなんだ。

 なぜわかってくれないんだ。
 
 一人の人間が死に直面しているというのに。



 これが世の中なんだ。

 人一人として悪意はないのに、一直線に人一人を救う事ができない。



 見たい。

 もう一度ゆっくりこの映画を観たい。



 怖い。

 砂漠を経験した人間にとって、どのくらいこの映画が怖い事か。



 怖い。面白い。しかし危険が伴なわぬとも限らぬ異文化。



 文明国と発展途上国。

 裕福と貧乏。

 権力と個人。

 義務と権利。

 本音と建前。

 そして、全ての壁。

 壁があって通じない。

 悪意はないのに、通じない。

 事は思わぬ展開をなし、一人歩きする。



 とめようがない。

 地球という自然の中で築き上げてきた人間の掟が人間を拘束する。



 それそれの地でそれぞれの人々がそれぞれの立場に立って、たちはだかった苦悩に向き合う。



 難しいテーマを一切合さいに引き受けて、一つの映画にまとめあげた秀作。

 私はこの映画が好き。



 相対的に考えて、モロッコの子どもたちに一番感情移入した私。



 全体を考えて重苦しく、切なく悲しい時の流れ。

 笑って過ごした時もあろうに。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 悲しく切ない時は流れ、塔は立ちはだかる。

 人間を戒めるかのように、映画『バベル (BABEL)』は淡々と物事を描いていく。
 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー






 
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125; 『吉村作治の 世界博物探検記』 吉村作治 著  集英社

2009-08-25 | 読書全般(古典など以外の一般書)





 記録だけ  2009年度 125冊目          



    『吉村作治の 世界博物探検記』

       
            


 吉村作治 著

 1998年7月10日 初版

 集英社

 159ページ 1800円+税  



 本日の四冊目は『吉村作治の 世界博物探検記』

 とにかく楽しい。

 自分が旅をしている感じ。

 エジプト学者ということもあってかどうだか、視点が興味深い。



 イランの項目では懐かしく読んだ。

 ペルセポリスは吉村作治の見方で回ると一週間はかかると書かれていた。

 連日一週間ともなると、ちょい!大げさな感じもしないわけでもないが、主婦の私でさえペルセポリスは見応えがあると感じる。

 いくら見ても見る所が多い。



 ペルセポリス右外壁に彫られた古文書は、『吉村作治の 世界博物探検記』に写真を載せられていた。

 でも、ペルセポリスの◯側◯のペルセポリス部分の◯◯には秘密がいっぱい。

 誰も余り行かない所だから、多分、見てられないんだろうな。

 夫とて、私が教えてあげたものがあるんだ。

 これは内緒だよ。



 香辛料屋さん前で乾燥イチジクの袋を持っている吉村作治さんを見て、思わず、
「ずる~い。」
と叫んでしまった。


 
 イランの入国が厳しくなった。

 だが、吉村作治さんの用な経験は一度もない。

 何事もなく通過できることが多い。

 一度は夫がスールケースを開かされたことがあった。

 イランでは男女別。

 早々に通過の私は男性用の方に向かう。

「バッッテリー。バッテリー。」
と私は笑っていた。

 係員も、
「いい旅を。」
と笑う。

 なんだかんだのクレームを付けられたことはない。



『吉村作治の 世界博物探検記』を読んで行きたくなる所がいっぱいあった。

 ナスカが気になりペルーは注目しているが、思った通り 高山病は怖いようだ。

 やはり無理であると悟った。





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124; 『イスラームを知ろう』  清水芳見 著  岩波ジュニア新書

2009-08-25 | 読書全般(古典など以外の一般書)




 記録だけ  2009年度 124冊目          



    『イスラームを知ろう』

       
            


 清水芳見 著

 2003年4月18日 初版

 岩波ジュニア新書 430

 194ページ 780円+税  



 本日の三冊目は岩波ジュニア新書の『イスラームを知ろう』

 岩波ジュニア新書破時々楽しむけれど、結構満足の行くものが多い。

 今回の『イスラームを知ろう』は良かった。

 知らないことが多い。

 生活習慣や風習なども細やかに書かれているので、比較民族学的な立場から見ても面白い。

 大人が読んでも満足のいく一冊だった。


 清水芳見先生って名前は知っているんだ。

 どこで見たんだろう。

 何を読んだんだろう。

 記憶力の悪さは天下一品。


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123; 『サライ 「能・狂言」幽玄なるこころの旅』 今こそ目指したい日本人の美意識の原点

2009-08-25 | 読書全般(古典など以外の一般書)



 記録だけ  2009年度 123冊目          



    『サライ 「能・狂言」幽玄なるこころの旅』

      一冊丸ごと大特集  易しい解説で、敷居がぐっと低くなる

      今こそ目指したい日本人の美意識の原点

    
      
  

 2009年3月5日

 166ページ 500円



 今年123冊目は雑誌。

 雑誌といえども、ばかにする事なかれ。

『サライ 「能・狂言」有限なるこころの旅』とあって、能楽満載。

 それにしても【今こそ目指したい印本陣の美意識の原点】とはえらくたいそうな雰囲気。



 きれいだわ、面白いわ、時間を忘れるわ。

 三拍子そろったサライの能楽特集。

 サライはもともと好きだが、今回はグッド!

 すごくいい。

 


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122; 『腕くらべ』 永井荷風 著  『集英社に本文学全集 20』

2009-08-25 | 読書全般(古典など以外の一般書)




記録だけ


  2009年度 122冊目


    『腕くらべ』

                                      

 

 永井荷風 著

 大正5・8~6・10

『集英社に本文学全集 20』 より

 2段 120ページ  ?円





 永井荷風の『腕くらべを読む。』 

 冒頭部分からいきなり帝国劇場。

 話は歌舞伎の幕間から始まる。

 腕くらべの【一】破その名の通り、幕あい。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 幕間に散歩する人たちで帝国劇場の廊下はどこもかしこも押し合うような混雑。ちょうど表の階段をば下から昇ろうとする一人の芸者、上から降りて来る一人の紳士に危くぶつかろうとして顔を見合わせお互いにびっくりした調子。
「あら、吉岡さん」
「おやお前は」
「何てお久しぶりなんでしょう」
「お前、芸者をしていたのか」
「去年の暮から……また出ました」
「そうか。何しろ久しぶりだ」
「あれからちょうど七年ばかり引いていました」
「そうか、もう七年になるかな」
 幕のあく知らせの電鈴が鳴る。各自の席へと先を争う散歩の人で廊下はひとしきり一層の混雑。そのためかえって人目に立たないのを幸いと思ってか、芸者は紳士の方へちょっと身を寄せながら顔を見上げて、
「ちっともお変わりになりませんね」
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。(文のとおり)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
から始まる芸者の駒代と吉岡との再開。

 帝国劇場のようすと二人の再会のようすが目に浮かぶ、美しい出だし。



 主人公の駒代は元芸者として出ていた。

 十代終わりに結婚したものの夫が早くに亡くなり、夫の里には居辛い。

 今は、新橋に戻ってまた芸者。



 芸者の頃に海外留学のために別れた元の馴染みの吉岡と,帝国劇場で再会。

 二人はまた深い仲となる。



 駒代は役者の瀬川とも深い仲に。

 ほほう。この辺りが達者だ。

 ただ、役者との恋。

 駒代に踊りの振付けなどから濃いに陥った。

 瀬川は、自分自身も役者なのだから本来ならひたすら芸と人情を尊ぶ役者気質をこそ重んじるべきであるという。

 だが、愛情よりも金銭を選ぶ。

 馴染みの駒代を捨て、莫大な遺産を持っているという金持ち芸者君竜のもとへ。



 一方吉岡は、はじめは駒代を引かせて自分だけのものにしようとする。

 彼女が瀬川とも深い仲であることを知って駒代を捨てる。

 当てつけにか、菊千代を引かせて店を持たせる。 

 そして吉岡は淫乱で肉体だけを売り物とする菊千代に溺れ、駒代を捨てて菊千代を妾にする。       



 永井荷風のユニークな部分はt頃どころ話のアクセントになる。

 例えば芸者同士の会話。

芸者「吉岡さんはきれいです。(要約)」
駒代「そんなにきれいですか?私は仁丹の絵みたいに見えますけど。(要約)」
といった具合。


 付いたり離れたり計算したり云々。

 想像するような芝居がかった花柳会を垣間みた感じ。

 この小説は、古風な芸者気質をわずかに残している駒代と、現代感覚の芸者菊千と、金持芸者君竜との腕の比べが読みどころ。






 写真は大坂のえべっさんで見た、きれいな芸者さん。

 小説とは無関係の美しい方です。


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京都東山の豊国神社  ひょうたん型奉納絵馬にも、歌舞伎役者の名がずらり

2009-08-24 | 舞台・音楽 雑感メモ




 京都東山 豊国神社 ひょうたん型奉納絵馬



 京都東山 豊国神社 ひょうたん型奉納絵馬 芸能関係者のもの



 二代目 中村扇雀



 も!一回 いくよ。  八代目 松本幸四郎 



 十七代目 中村勘三郎



 中村勘九郎



 二代目 猿之助



 京都の豊国神社はんの ひょうたん絵馬どした。



           見とくれやして おおきに




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京都東山の耳塚(鼻塚)の石柵で 複数の歌舞伎役者の名を見つける喜び

2009-08-24 | 舞台・音楽 雑感メモ




     耳塚(鼻塚) 京都市東山区、豊国神社門前

 
 先日 京都国立博物館に『シルクロード 文字を辿って』に行く。

 私たちはその後嵐山へと向かったのだが、せっかくの東山区の博物館界隈なのでぶらりと歩くことにした。

 京都国立博物館近くには『三十三間堂』や『方広寺』や『豊国神社』や『耳塚』などもある。

『三十三間堂』は去年楽しんだので、今回は『方広寺』や『豊国神社』や『耳塚』などによることにした。




 まずは耳塚。印象深かった

 夫が、
「豊臣秀吉が朝鮮・明国兵の方の耳をそいで持ち帰ったんだ。」
と、説明。
「うんうん、知ってる。」
と、私。



 私が耳塚を集中して観ていると,
「ちょっと!きてみて。いいものを見つけた!!」
と家族の跳ねるような明るい声。

 そこには中村雁次郎や片岡仁左衛門や松本幸四郎や梅幸や宗十郎や秀調や羽左衛門や扇雀や玉三郎や猿之助などの名前が彫られた 耳塚のぐるりを取り巻く石柵。

 Wikipediaには『石柵は大正4年5月に歌舞伎役者をはじめとする当時の著名芸人達の寄付によって建立された物』とある。



 こんな所で好きな歌舞伎役者の名が見られるなんて、しあわせぇ~~~。



 わたしたち二人は歌舞伎役者の名が彫られたそれを見るため、かがみながらるりを取り巻く石柵を順を追ってみて行く。

 近くには休憩中のタクシーが一台 とまっている。

 運転手には摩訶不思議な行動の二人をちらりと見ては見ないふりをする。

 多分阿呆夫婦に見えたのだろう。

 客観的に考えると、やはり!へん。




 上の写真は右から 片岡仁左衛門と松本幸四郎と尾上梅幸。

 もちろん現代の役者さんではないはずであるが、何台目とは書かれてない。

 松本幸四郎においては東京松本幸四郎と記されていた。



 こちらには宗十郎の名も。やったね。



 秀調、羽左衛門、猿之助の名も。すごいな!



またまた片岡仁左衛門と松本幸四郎と尾上梅幸。。ここの部分、興奮気味で見ていた。嬉しいな。



大坂扇雀。おおさかのさかは坂になっている。先代の雁次郎さんかな?。後ろ姿を思い出すな。かっこいい。



玉三郎の名も。こことなしか石から後光が射しているような錯覚に陥る。



猿之助。



 ところでこの耳塚ですが、Wikipediaによると初めは鼻塚といったそうです。

 野蛮なので耳塚という名に落ち着いたらしいのです。

 また『一時、在日韓国朝鮮人からの非難で観光地より外された。』とも書かれています。

 私は耳塚に対しての事実を厳粛に受け止めたいと思います。

 在日韓国朝鮮人の方をないがしろにしてこのブログに記録していると森はありません。

 事実は事実として日本人も反省し、受け止める必要があると私は考えます。


 もし、この記録を見て不快に感じられた方がいらっしゃいましたら、ご意見を頂戴したいと思います。
 
 その折はまた、良い方法を考えたいと思います。

 ただただ、私はほんの少しばかり芝居好きの阿呆でございます。

 




 
  フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より『耳塚』について、転載させていただきました。  ▼

 
京都市東山区、豊国神社門前にある史跡で鼻塚とも呼ばれる。豊臣秀吉の朝鮮出兵(文禄・慶長の役1592年~1598年)時、討ち取った朝鮮・明国兵の耳や鼻をはなそぎし持ち帰ったものを葬った塚。古墳状の盛り土をした上に五輪塔が建てられ周囲は石柵で囲まれている。昭和44年(1968年)4月12日、「方広寺石塁および石塔」として国の史跡に指定された。当初は「鼻塚」と呼ばれていた。しかし林羅山がその著書『豊臣秀吉譜』の中で鼻そぎでは野蛮だというので「耳塚」と書いて以降、耳塚という呼称が広まったようである。
この塚は慶長2年(1597年)に築造され、同年9月28日に施餓鬼供養が行われた。この施餓鬼供養は秀吉の意向に添って相国寺住持西笑承兌が行った物で、京都五山の僧を集め盛大に行われたようである。
周囲の石柵は大正4年5月に歌舞伎役者をはじめとする当時の著名芸人達の寄付によって建立された物で、発起人は京都の侠客「伏見の勇山」と伝わる。なお塚前の焼香台・石段も彼の発起によって築造されたものである。
当時は戦功の証として、敵の高級将校は死体の首(漢語では頭のこと)をとって検分したが、一揆(兵農分離前の農民軍)や足軽など身分の低いものは鼻(耳)でその数を証した。これをしないのを打捨という。また、運搬中に腐敗するのを防ぐために、塩漬、酒漬にして持ち帰ったとされる。検分が終われれば、戦没者として供養しその霊の災禍を防ぐのが古来よりの日本の慣習であり、丁重に供養された。
一時、在日韓国朝鮮人からの非難で観光地より外された。


フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
耳塚(みみづか)は、文禄・慶長の役の朝鮮、明兵の戦死者の耳、鼻を弔った塚である墓。
目次 [非表示]
1 京都市の耳塚
2 福岡市香椎の耳塚
3 その他の耳塚
4 外部リンク
京都市の耳塚 [編集]


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