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「糸島の半島西側引き津とは可也山あるか半島のなか(引津ヒキヅの亭トマリに舶泊てし時よめる歌七首)」
「草枕旅を苦しみ恋ひ居れば可也カヤの山辺にさ牡鹿鳴くも(歌七首 1/7 #15.3674)」
「草枕旅が難航するときに可也の山辺にさ牡鹿も鳴く()」
「沖つ波高く立つ日に遭へりきと都の人は聞きてけむかも(歌七首 2/7 #15.3675 右の二首は、大判官。)」
「沖の波高く立つ日は逢えるかと都の人は聞いているかも()」
「天飛ぶや雁を使に得てしかも奈良の都にこと告げやらむ(歌七首 3/7 #15.3676)」
「空を飛ぶ雁を使いに得たいもの奈良の都にこのこと告げん()」
「秋の野をにほはす萩は咲けれども見る験シルシなし旅にしあれば(歌七首 4/7 #15.3677)」
「秋の野を匂うがごとく萩咲けど見ても甲斐ない旅であるから()」