そのままVon

おもに31文字の語呂合わせ日記

小島ゆかり

2016年12月10日 | 三十一文字

2016/12/11

読売新聞で長谷川櫂さんが四季の歌で小島ゆかりさんの歌を取り上げている。10首取り上げていて12月1日から10日まで掲載されたので採録する。
「分かりやすい歌で優しき歌人かな小島ゆかりは新作歌う(最新歌集『馬上』より)」

「テレビでは娘のなおさん講師にて短歌の講座受け持っており()」
「親と子の歌比べれば親のほうのほほんとする感性が好き()」
---歌集『馬上』より十首-----
01「五十代など小学児童と人言へり生きがたきかな小学児童()」
02「おろしたてのしろい牛乳石鹸のにほひのやうな冬はもうなし()」
03「空港の夜景かなしくうつくしく全力で走る今際のちちへ()」
04「飛ぶいのち泳ぐいのちの恋しけれ古びゆくわが足は歩めり()」
05「はるかなるそのふるさとのゆたかなる海のちからのねむりを君に()」
06「悲しみを言はぬ人にてつねのごと神保町をわらひつつ行く()」
07「球体の記憶をもつか半分に切りたる林檎しばしゆれおり()」
08「もみぢする木々に痛みはあるものか耳寒き指の寒きあかつき()」
09「黒潮の海みてあれば百万年生きてわたしなりたるごとし()」
10「生肌にいちぶ毛のある醜悪なニンゲンわれらカフェでくつろぐ()」
11「お互ひに『あーら若いわねえ』と言ったところで六十間近()」

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

花と七十二候(1210)

2016年12月10日 | 日めくり帖

2016/12/10

「さりげなく今年も此処にフユサンゴ赤くつぶらな実を光らせる(鳥海明子)」
「鈴なりに珊瑚のように実をつけるフユサンゴとはそこからきたり(花言葉:神秘的)」
「冬珊瑚官退けば人も来ず(汀鳳)」
「散りようの委細は知らずつばきとは首から上がぼたり落つらし(『椿の句』)」
「赤い椿白い椿と落ちにけり(河東碧梧桐)」
「落ちたあと欠落感が尾を引ける床の間などの落ち椿かな()」

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする