がじゅまるの樹の下で。

*琉球歴女による、琉球の歴史文化を楽しむブログ*

当サイトの掲載写真・イラスト等の無断転載/無断使用を禁じます

義の漢 護佐丸(…というより賢雄と阿麻和利?^^;)

2011年11月16日 | ・現代版組踊レポ

 

琉球浪漫シアターⅡシリーズ初日
2011年11月12日(土)

「義の漢 護佐丸」

那覇市民会館中ホール

 

中ホール…去年の朝薫伝の時以来でしたが…

やっぱりどうしても見劣りしてしまうのはもったいないよな~~~~

しょうがないけど、やっぱりちゃんとした舞台ホールで見たほうが
魅力倍増なんだよね。
舞台装置とかさ、客席構造とか。

でも、だからと言って公演そのものがしょぼかったかというと
まったくそうではなかったのが、さすがTeamシンカヌチャーというところでしょうか。

もう、この舞台は前回の初演で見てツボすぎるほどツボだったので
やっぱりこのストーリー展開、好きだわ!って改めて実感。

でも割と専門的な歴史的背景も重なってくるため
どうしても説明的セリフややり取りが多くなっているのは否めないけどね…
(ワタシは全く気にならないけど、難しいって思う人もいるかなぁ…)

 

で、そんな初演からガラリとキャストを一新した今回の舞台。

前回キャストがツボすぎたので、正直なトコロやっぱり少しは残念でしたが
(また、見たかったので)
でも今回の新キャストも新鮮な感じで楽しませてくれましたよ


護佐丸だけは花織の宴から3回変わらずの安定感抜群のTHE☆護佐丸。

でも髪とヒゲはロマンスグレ~♪ やっぱりいいじゃん

髪も伸びてたので、寝起きのシーンも西郷さん一掃(笑)

そして賢雄に対する、鼻で笑うあの上から目線な態度がイイ。
護佐丸じゃないとできないもの。
大きいぜ、護佐丸。

 

津堅はまさかのリアル津堅(BY「月下に語る」)。

でも、前回よりもキャラぶっ飛ばしまくり(苦笑)

こらこら、喰ってる喰ってる
(も~、芸達者すぎ(笑))

阿麻和利と大婆のやりとり、頭入らなかったよ

でも、「阿麻和利大好き人間」っていうのはスゴイ伝わった(笑)
いじけるし、喜ぶし、かわいいなコイツ!みたいな(笑)

この舞台は敢えて、笑いをなくしたシリアスな舞台にしちゃっても良いのでは?
と思ったり。
あっても「くすっ」くらいで。

どうかな?

この舞台は他に比べるとストーリーは若干難しめだから
やっぱりお笑いキャラがいないとアレなのかな。 

 

そして盛親、デカっ!!∑(゜д゜

ごっつい護佐丸の息子だから?
って思いましたが。
(おふたり、見た目似たタイプなのでそっくりです(笑))

だけど実はお茶目なヤツ。

津堅と意気投合して一緒にハメはずしまくり

この度合いも前回よりもバージョンアップ(笑)

賢雄に命知らずなことまでしでかす始末

「ゲッ!津堅と盛親ってば、命知らずな!!」
って内心ビックリしたよ(笑)

こりゃ斬られても文句ねーな(笑)

殺されて後の昇天のシーンでは、
コチラを向いて空を仰ぎ見る、っていうの、盛親はなかったね。
舞台の奥行きとの関係かな?
結構すぐにハケちゃったからもうちょっと見たかったナ。

 

金丸はキャストビンゴでした~
(これは前情報入ってなかったんだけど、予想当たった☆)

見ての感想。

やっぱり、金丸主役の物語を。

それのみ(笑)

単純な善人さわやかヒーロー(阿麻和利とか尚巴志とか)もいいけど、
こういうちょっと影(裏)のある人物を主役にすると
また違った面白さが出てくるはず!

攀安知とか、賢雄とかもそうだし。本部もかな。

むしろこういう人間像ほど、
より人間らしくてリアルだよね。

(だからもし金丸主役の舞台ができるのなら、
絶対に単純なさわやかヒーローにはしてほしくない(笑))

「誰かが手を汚さなければ」

このシーンが良かった。

金丸も賢雄も。

知能犯金丸の、彼なりの正義。

 

はたらけど

はたらけどわが琉球 安寧ならざり

ぢっと手を見る

(元ネタBY石川啄木(笑))

 

百十踏揚は個人的にはもうちょっと儚げさがほしかったデス。

表情なんかも、けっこう強かったよね。
(気丈な感じかな?)

彼女の人物像も捉え方は色々あると思いますが…。
(悪女説とかな(笑))

さて、次の新作舞台「百十踏揚」がどう出てくるのか、
非常に楽しみです

 

そして阿麻和利&賢雄の2大チャレンジキャスト!

これは確かに最初聞いたとき意外でビックリしましたよ

 でもこれまで色んな舞台で、色んな役柄で見てきた2人だったので
きっと新鮮な阿麻和利・賢雄を魅せてくれるだろうと思ってて。

で、ちゃんと期待に応えてくれましたネ

 

っていうか、なんかもう勝手に親心?

去年の東京鬼鷲での舞台を初めに、
色んな舞台で色んな役柄をこなしてきたのをずっと見てきてて
「月下に語る」でも少しではあったけど一緒に作品作りしたこともあってか
なんかもう身内!?みたいな気分

先月の尚巴志での、アカインコ&オモロコンビもそうだったけど、
今度は阿麻和利&賢雄か~。

このコンビもなんだか不思議よね~。

いやはや、今後も2人で切磋琢磨していってほしいものです☆

 

 さあ、そんなチャレンジキャストな阿麻和利と賢雄。 

賢雄にうるさいワタシですよ。

ええ、そりゃ~もう、うっとおしいほどに(笑) 
だから長くなるのは許してね。
(決して他のキャラ・役者さんをなおざりにしているわけではないの。賢雄が好きなだけ)

好きな歴史上の人物として、阿麻和利越したかもよ。
(いや、でも阿麻和利との関連性で好きなので、やっぱり2人セットかな)

いやぁ、しかし、しっかり賢雄してくれましたねぇ~( ´艸`)

最初、演者さんのイメージ的に華奢すぎないかなぁ? とも思ったりもしたんですが、
腕を組む仕草とか、ゆったりした落ち着いた動きで、なんか大きく見えたよ。

登場してしばらく、一言も発しないっていうのもいいね(笑)

目で語る男、賢雄

髪型とかも、今風イケメン君だし、
普段の会話の発声がもうちょっと重々しくなれば、もう完璧ですね☆
(叫ぶとか怒鳴るとかは結構重いのでGOODです♪)

ともあれ、オモロ君系のイメージを引っ張らせなかったあたり、
見事な役変化でした。

 

盛親、護佐丸、阿麻和利もかっこよかったな

やっぱり刀と刀のせめぎ合いに効果音入るのイイよね☆

こういう戦いのシーンは難しいから、
変に動作が遅くなったりお互いに遠慮しぃになって、
わざとらしい演技っぽくなったり、それゆえにしょぼく見えちゃったりしがちですが
なんか、今回はそれがあんまりなかったな。

組み合いのバリエーションも増えたのかな。

「お~!カッコイィ~!」って、見ながら満面の笑みでしたもん。
(↑絶対笑うシーンではないのだけれど)

キーワードはスピード感よね☆
(あとハデさ。←ハデ好き(笑))

ワタシ的に目指してほしいのは、何回も書いてるけど
座喜味棒のあのスピード感と迫力なのです(^ω^
簡単にできることじゃないことは分かってます。(下手したら大怪我モノだし)
でもあの到達イメージがあったらいつか近づけるよね♪

 

しかし、ここまでは「お~、阿麻和利も賢雄もスゴイスゴイ」と
割と感心しながらどこか余裕もって見てたんですが、

…しまった、油断した!

まったく気を抜いてたあのシーンで、

 

鼻血ブー(※心象表現)のノックアウトが!!(´Д`;)

 

それは、肝高の阿麻和利にもある、
百十踏揚に対して賢雄が中城戦の報告をするシーン。

悲しみに泣き崩れる百十踏揚に対しての、賢雄。

 

ぐおぉ……っ!!(悶絶)

 

思わず手ぬぐいを握り締めましたよ(笑)

慰めようと手を伸ばすも、結局触れることなく、声もかけたくてもかけられず、
そうこうしているうちに阿麻和利が来ることに気付いて
気持ち引かれながらもそれを振り切ってそのまま立ち去る、みたいな。

この賢雄の心情表現たるや!

ワタシのどツボな魅せ方を、
どうもありがとうm(_ _)m

いや、もう、最後の最後にヤラれたわ。

それまではそんな仕草はあまり見せてなかったから
全くもって油断してたわ~。

普通に肝高の阿麻和利みたいに賢雄が百十踏揚を抱きかかえてたら、
「にやり」ぐらいで終わってたんだけど、そうしなかったあたり余計に…。

こういう、阿麻和利―百十踏揚―大城賢雄の三角関係が理想なんです(笑)
(阿麻和利、百十踏揚はラブラブで、賢雄は秘めた恋、みたいなね!←妄想炸裂中)

前回はどんなだったんだっけ
あいにくこのシーンは覚えてないな…?
(ってことは、肝高の阿麻和利と同じ感じだったのかな?) 

 

そんな賢雄に対しての阿麻和利も、

ちゃんとキャラクターが区別化されてて
前回と同様、さわやかヒーロー好青年♪

そしてやっぱり渋い♪

中学生であの落ち着き・大人っぽさは何だ(笑)

なんか優等生系が似合う感じ?

でも空手とかはスゴイ力強くてかっこいいよねー。

実は目力もスゴイあるし。
(目が大きいから威力倍増)

落ち着いた物腰に、秘めたる力強さ

ってところでしょうか。

 尚泰久からの手紙を受け取ったときの仕草が「オっ」ってなりました。

破るでもなく、握る潰すでもなく、でも動揺はしてる。

怒りというよりは、驚きのほうが勝ってる感じ。
そして後からふつふつと沸き起こる怒りや苛立ち、焦り。

そういう仕草でもちょっと人物像の違いが見てとれるのが面白いな☆

 

そしてクライマックスのダイナミック琉球に、
カーテンコール。

思わず素の表情が垣間見れた退場に、

「ううぅ、阿麻和利も賢雄もすごいがんばったね~~~~
っていう感情で胸がいっぱいに(笑)

 だって2人とも中学生だよ!?信じられる!?

って、知らないで見てる人に言ってやりたくなったよ。

もちろん、「中学生だから」などという括りは
あまりふさわしい褒め方じゃないかもしれないけど…

でもなんかそれがかえって胸をグサグサと刺すのでした

どうしてくれるの、この胸のキュンキュン
(舞台終わってからもかなり引きずったし(笑))

 

そういえば、客出しではかなりモテてましたね(笑)

いや、うん、惚れるよね。

わかるわかる(笑)

 

扇子の舞も、かっこよかったぞーーーー!!

もっと長いバージョンで見てみたぁ~い!!

 

はい、そんなこんなの、2度目の「義の漢 護佐丸」でした!!

 今回UPが遅れた上に
かなーり偏ったレビュー(+支離滅裂妄想気味(笑))になってしまいましたが…
ごめんなさい、親心と思って許してね
(他意はないのよ)

 

現代版組踊「義の漢 護佐丸」

またやってくださいね!

またやってくださいよ!?

 

いや、もう、マジで。

 

  にほんブログ村 歴史ブログ 琉球・沖縄史へ
歴史ブログ 琉球・沖縄史
今日もご訪問ありがとうございます。
ぽちっとクリック↑してくれると励みになりますm(_ _)m

68~。

翔べ!尚巴志グッズを買ってくれた人も
販売スタッフさんもありがとうございます~f(^ω^:

コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする