琉球浪漫シアターⅡシリーズ2公演目
2011年11月19日(土)
「移民の父 當山久三~未来の瞳」
那覇市民会館中ホール
金武地区のコドモタチが演じる現代版組踊。
演舞とかはちむドンフェスタでちょこっと見たことはあったのだけど、
(シンカヌチャー島の祭りでも少しコラボもあったネ)
當山久三の舞台は実は初観劇でした☆
おお、話には聞いていたが、確かに他の舞台と色が違う。
客層も年配の方多し!
(中通路より後方と前方で平均年齢にだいぶ差があったのでは(笑)
↑そういうワタシは後方エリアにいましたが?)
まず舞台が近代の沖縄(明治期)。
琉球王国、特に古琉球の時代が多い現代版組踊にしてみたら
物語自体も当然ながら衣装や舞台美術、演舞なんかにも
おのずと違いが出てくるので、特殊性を感じました。
(那覇センセイションなんかもそうだけどね。これはまさに現代。←こっちもまだ見てない;)
それから、小学生(4年生~)から高校生までのメンバーがいるということ。
幅広い年齢層です
そんなちょっと他舞台とは色の違う「當山久三」の舞台。
初観劇でしかも歴史的に管轄外(笑)ということで
ワタシがどれだけ吸収できたのか疑問ですが
まぁ、なりに記念の観劇1回目備忘録レビュー書いておきましょう。
まずは物語について。
あらすじは久三がうーまくーだった幼少期から、
教師時代→総代時代→東京時代と経て、謝花昇と出会い、
自由民権運動や移民活動に翻弄し、政敵・奈良原知事と対決しながら、
海外移民を実現させていく…というもの。
話が結構あれよあれよと展開されていったので、
(本当は結構困難や修羅場があったはずだけどすぐに解決・スルーして次々と進むので、
あまり物語のアップダウンはない感じ?)
勉強不足なワタシにとっては
時々、展開や専門用語に「?」「?」「?」となってしまいました…
(全く分からないということはないんだけど、疑問が残る、みたいな)
これまで當山久三や移民についてはなんとなく分かる…っていうレベルだったので
とりあえず、帰ってから當山久三と移民について、もうちょっと調べてみました。
http://www.okinawa-u.ac.jp/~ogata/flash2006/toyama/toyama1.html
http://rca.open.ed.jp/city-2001/emigration/
簡単に言えば海外移民は当時の沖縄の人口問題、食糧問題などに対する解決策としての
いわゆる海外への出稼ぎ、ということよね。
その先駆者となった當山久三は近代沖縄の人々を救った英雄である、と。
そして舞台でたびたび出てきた単語、「普通語」
なるほど、
日本語=普通語かぁ…。
つまり沖縄口≠普通
ってことよね。
そして沖縄人であるということで受ける差別など。
なんかその時代の、
沖縄人の本土同化思想と、沖縄人としてのアイデンティティと、
そういうところに思いを馳せてしまったワタシなのでした。
とりあえず、もともとの題材が政治的な要素が強いので
エンターテーメントというよりも結構勉強的な側面も全面に出てる感じでした。
学校でやる演劇みたいな?
(変な意味じゃないよ)
そういう意味でも、ちょっと特殊な感じ。
≪蛇足≫
そういえば、ワタシの兄ちゃんが小学校6年生の時にやった学芸会での学年劇が謝花昇でした。
兄ちゃんの出番がちょうど奈良原VS謝花の謝花役で
胸ぐらつかまれて責められるシーンだったので
「お兄ちゃんかわいいそう!(涙)」ってなった当時小2だったワタシの記憶が蘇りました(笑)
今でも小学校の学芸会でこういう沖縄の偉人たちをモチーフした演劇ってしてるのかな?
もちろん、現代版組踊でおなじみの演舞もいくつもあったし、
笑えるシーンもあったし、
地域の伝統芸能も取り入れられていたので
「現代版組踊」であることには間違いないのですが☆
しかし、笑えるキャラがまさか奈良原繫だとは思わなかった(笑)
いわゆる主人公に敵対する「悪役」が
“憎めない愛すべき悪い奴”になれるのはいいですね(笑)
個人的には“神谷君”のその後が気になりました(笑)
獅子舞のダイナミック琉球とのコラボもかっこよかったし、
“間切長”の客席からの登場には意表をついたし(笑)、
クライマックスでの「金武世界石」の背景(岩)も良かった。
↑挨拶も終えて全員がハケた後に、ぼうっとそこだけスポットライトが当たって…
という照明効果も舞台に余韻ができてよかったな♪
そして金武舞台のテーマソング&演舞。
ラップ(くどぅちじゃなくて)も入ってのこれまた他舞台とは一線を画する曲調でありながらも
十分にドラマチックで魅力的!!
ちむドンフェスタの時に1度聞いてたけど、
うん、改めて、やっぱりいいですね!
ゆったりアレンジバージョンもステキっ
(今回もボーカルはカナサの京子さんでした)
カーテンコールでメンバー全員が出だしを大合唱したときはトリハダ立ちました。
クライマックスの「金武世界石」の群読っぽい所とかも良かったな☆
やっぱりこういう、「全員」が「1つにそろえた」「大きな声」って問答無用でパワー感じるよね。
演舞はどうしても個人差がでてくるけど
(やっぱり小学生と高校生とでは身体能力的に差があって当然だし)
でも「声」なら気持ちしだいでどんな子でもどんな年齢層でも出すことができるし、
1つになることができる。
多少演技や演舞に未熟さがあったとしても、
こういう「声」でチームとしての「一体感」が見られたら
「よしOK!」って気持ちになっちゃう(笑)
(川藤幸三さんもこんなこと言ってるし)
むしろ、個々人の演技や演舞の上手さよりも
「チームとしての一体感(声)」
これが1番大事なんじゃないかな、と。
(やっぱり、これが感じられないと、
たとえ演技がすごい上手い人が1人2人いたとしても
やっぱり全体としてはあまり良い印象は残らないと思うんだよね…)
そんなことを感じた舞台でした♪
個人的には久三先生はクライマックスは着物に羽織じゃなくて
背広姿でダイナミック琉球やってほしかったな(笑)
謝花も奈良原も秘書も神谷も。できれば警官も(笑)
ストーリーテーラーの女の子2人もセーラー服で。
どうせなら、最後まで近代沖縄らしくサ(^ω^
そうだ、客席。
やっぱりああやって少しでも桟敷エリア作って
(客席に)高低差つけられるようにしたほうが
いいなと思いました☆
写真は1枚もないので、金武つながりで金武の風景を再掲載☆
(でも2年前に撮ったヤツ…)
ちなみに、ブログトップのガジュマルの写真は金武にある伊芸のガジュマルです。
(ちょっとトップ画像リニューアルしてみました♪)
歴史ブログ 琉球・沖縄史
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