沖縄で蝶のことをハベルといいます。
テンペストでは死後の世界を象徴する不吉なものとして描かれています。
「京の内からハベルが出たのは
聞得大君がもうすぐ退位するという意味だからじゃ」
王妃は満面の笑みで聞得大君に言った。
「テンペスト(上) 128」(池上永一著/角川書店)
でも、もともと不吉なものというわけではないようです。
沖縄では女性は霊的な力を持っていて
その兄弟を守護するという考えがありました。
その事をオナリ神信仰と言います。
そのオナリ神としての化身が
蝶(または白い鳥)とされていました。
吾がおなり御神の
守らてて おわちやむ
やけ ゑけ
又 妹おなり御神の
又 綾蝶 成りよわちへ
又 奇せ蝶 成りよわちへ
(おなり神が我を守らんと来給うたぞ。
おお!なんと嬉しいことか。
妹おなり神が、美しい蝶となり来給うぞ。)
―おもろそうしより―
参/「百十踏揚 82」(与並岳生著/新星出版)
不吉な印と守護の印。
是、似て非なるもの也(´∀`;)
(沖縄ロケ番組でパワースポットを心霊スポットを言ったナカオアキラ氏を思い出した(笑))
…つまりは「霊魂」ってことなんでしょう。
写真は中城の「キシマコノ嶽」に行った時のもの。
木々に囲われたぽっかりとした空間に
蝶の巣?でもあったのか、たっくさんの蝶がひらひらと舞っていました。
(トップ写真だけでも8匹の蝶が写ってます)
幻想的なひとときでした