さて、首里城新施設公開記念シリーズ。
テンペストファンにとっては無くてはならないこの施設!
主人公の寧温と真鶴が性を入れ替わり、
首里城の男の世界と女の世界を行き来する
ファンタジーのような秘密の通路。
その名も左掖門(さえきもん)、
通称、暗シン御門(くらしんうじょう)!
重要スポットなだけに
このブログでも幾度となく取り上げているので
説明についてはそちらをご参照ください。
(★ ★ ★)
今回のミッションは、暗シン御門を体感すること!
では、入ります!
新しい白木のせいか、
明るくスッキリした印象。
手前に観音開きの扉がついています。
奥まで行くと柵があってその先は行けないのですが、
通路が確かにクランク状になっているのが分かります。
光のさす向こう側が、女の世界の御内原。
分かっちゃいるけど、通路としては大した距離ではなく、
本でイメージするような長くてじめじめしている地下通路のような感じではないデス(^^;)
(暗シン御門の中にある「げらゑの間」はさすがにフィクションなんでしょうかね)
振り返って、御内原側から見るとこう。
通常の見学ルートをたどるだけだと
通らない所にスポットなだけに
誰もいない、誰も来ない(笑)
有料エリアの中で一番静かなスポットかも?
正面に御庭。
南殿。
左の建物は近習詰所。
ちなみに手前右の暗がりは正殿です。
これまでは正殿内部の見学ルートの入り口だったのですが
本来なら正殿の壁になるのかな?
やっぱり極秘通路にするにはどう考えても無理あるよね(笑)
そこんところは、フィクションとして楽しむことにしましょう。
じゃあ、せっかくなのでテンペスト行脚。
黄金御殿は二つのバイパスが表世界と繋がっている。
二階の空中回廊は王族や女官たちが使う表の回廊だ。
そして一階には摩訶不思議な暗シン御門がある。
寧温は空中回廊から正殿に抜けてさらに1階の南風の廊下に降り、
暗シン御門に飛び込んだ。
途端、漏刻門の太鼓が申の刻を告げる。
連動して首里の寺が一斉に鐘を撞く。
たちまち王都が深錆色の重厚な波紋に包まれた。
「寧温、真鶴になりなさい!」
「テンペスト(下) 217-」(池上永一著/角川書店)
“たちまち王都が深錆色の重厚な波紋に包まれた”
この表現、最初に読んだ時から印象的でした。
なんか、スゴイ分かる。
その時の風景とか空気とか色とか温度とか匂いとか、
そういうのがイメージできる。
池上さんのイメージ的な文章描写ってすごくいい。
ただそのままを描写してありまのままの姿をイメージさせるんじゃなくて
+αの想像力を刺激するような、
そんな描写をする作家さんです