真夜中の攻防

寝る時には電気を全部消して真っ暗にする
そして窓を開け放ち布団にもぐり込む
冷房も扇風機もいらなくなる


しかし
夜中に目が覚めた
なんだかかゆい
腕や脚がかゆくて仕方ない

蚊に襲われていた

耳元で「フ～ン」と飛ぶ音が聞こえる
その音が「無防備なんだよ」とせせら笑っているように聞こえた
しかし
脳がいまいち働かず
かゆいな～、ど～しよ～かな～
と、なんだか人事みたいである
夢現状態のパッション
夢であってくれれば有難い限りなのだがそうもいかなかった

朝起きると、足首周りが特に猛攻を受けていた
くるぶしがわからなくなるぐらいに腫れ上がっていた

台所でものを持った時、人差し指に痛みが走った
なんとご丁寧に人差し指の先まで刺してくれていた
もうこれは職人芸じゃないか？？
（人じゃないけどさ…）
人を差すはずの指が逆に刺されるなんて、なんだか笑えない状態だった（笑）

だけど、気遣いも感じられる一面があった
顔は一箇所も刺されていなかった
蚊たちもわかっていてくれたのだろうか

しかしだ
そこまで気遣いができるなら
どこも刺さないでほしいよね…