ちょっと前に出た『ムー一族』のDVDを、
少しずつ見ている。
30年ほど前にオンエアされたこの番組は、
今まで「影響を受けた番組は?」と尋ねられたとき、
必ず挙げている番組である。
『ムー一族』をひと言で表すと「混沌」
ドラマ、コント、歌、ゲスト乱入など内容面の混沌もさることながら、
人気アイドルからベテラン喜劇人、さらには近田春夫まで、
あらゆる階層の出演者が登場する様子も「混沌」。
実は、数年前、今田耕司・井川遥主演の『アフリカのツメ』という番組に
参加したとき、頭にあったのは『ムー一族』だった。
もともとの企画は高須光聖さんのものだったが、
かなり早い段階から企画に参加できたので、
僕の趣味も色濃く反映されている。
たとえば、
広田レオナさんがママ、速水もこみちさんがバーテンダーの
「スナック・行き止まり」は、小料理屋「ひろみ」が元ネタ。
謎の宿泊客として佐野元春さんが出ていたが、
人選は僕ではないが、ミュージシャンを出したらと提案したのは確か僕。
これはもちろん、近田春夫演じるヘホの代わり。
今回、DVDを見て、「あ!」と思ったのは、
大倉孝ニさんが、押し入れを改造した小部屋で視聴者からもらったハガキを読む
コーナーがあったのだが、あれは「ムー情報」ではないか。
番組はそんな僕の密かな心意気とは関係なく、
視聴率の荒波の中で変容していっていったが、
『アフリカのツメ』は、
僕が参加した中でもっとも愛着のある番組だ。
残念なことに『アフリカのツメ』のDVDは1枚しか出ていない。
計画ではもっと出るはずだったのだが・・。
ぜひとも続きを出してほしいものである。