山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

石掛けの村のおばあちゃん

2009-09-22 | 山里
紀伊半島の山中には、石で築いたようなムラがいっぱいあった。
岐阜県の恵那地方にも石積みムラはあるけれど、紀伊半島のほうでは、家と家をつなぐ古い道が石舗装してあるのがスゴイ。
ここでは石垣を石掛け(いしがけ)という。
ちなみに恵那では石かけ、石づみという。
おお、崖という言葉はそこから来たのか……?


そんな小さな集落で、石掛けの間に生えてくるカラムシを取り除く手入れをしているおばあちゃんがいた。
92歳。
脚が痛いので、座り込み、いざって移動する。
「脚が悪いで、はんで畑に通っとる」と言っていた。
めっちゃくちゃやさしいおばあちゃんだった。
通りすがりにぶらぶらと話を聞きにきている私に、かぼちゃをくれた。
そして言った。
「また遊びに来てね」