山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

モクレン科の当たり年か

2016-04-15 | めぐる季節と自然
春が静かに終わっていきます。

けれど、朝からずっと寒いです。外に出るとひんやりします。昼間は車の中にいると暑かったのですが。
今年はシデコブシの花付きがものすごくよく、見事でした。もう最盛期は過ぎましたが、日陰のものはまだ花が見られます。

それよりも、山肌のタムシバのすごさ。すばらしいというより、気持ち悪い……。
私には山を這うカイコみたいに見えてしまいます。
とにかくぎっしり並んで咲いている。
恐らく尾根っぽいところにずらっと生えているのでしょう。

前にも書きましたが、シデコブシとタムシバを標高による棲み分けのように言う人がありますが(650m以下はシデコブシとか)、私はそうは思いません。
シデコブシは水の浸み出るところ、タムシバは山の比較的急な傾斜のところにあります。すなわちタムシバは水のはけるところにあると思います。ただ、乾いたところか適するかというとそうでもなく、どちらかというと北側斜面に多く見られますから、やはりある程度の水分を要するものと思います。水分だけでなく土の質や菌類との関係もあるでしょう。


ところで、福岡出身の知人が、福岡に住んでいた頃(おそらく20代なかばまで)、地震にあったことがなかったと言っていて驚いたことがあります。私たちは学校で避難訓練があり、揺れたらすばやく机の下に入る練習などしたので、今でも地震が来ると反射的に机の下に入りたくなりますが、福岡ではそういう訓練は全然なかったと。
でもやっぱり九州でもあるんですよね。昨日の熊本地震では福岡も揺れています。

それにしても、南海トラフ地震や東海沖地震についてはもうすっかり予期している状態だと思いますが、九州でこんな大きな地震が来るとは予期していなかった。九州に住んでいる人も同じでしょうか。かつて神戸の人は「神戸は地震がなくてええとこやで」と言っていました。
家が倒壊して犠牲になった人のことを思うと心が痛みます。無残で、そんな話を聞きたくありません。

父が地震で家具の下敷きになったらどうしようというのが、ずっと私の気がかりでした。人はいつか死にますが、父には絶対そういう死に方はしてほしくなかった。そんなことになったらやりきれません。
それで家具の固定を行政を通じて頼んだら、父は私をバカにしたように笑って言いました。「地震なんて来るわけないがや」
一体何を根拠にそんなことを言うのか! 
「俺が生きとる間は絶対東海地震なんて来んわ」
来るってテレビで言ってるじゃないか!
私は半泣きになって怒ったものですが、父の予言は当たりました。父は亡くなってしまいました。さすが我が父
災害で大変な目に遭っている人をテレビなどで見るたび、父がそのような目に遭わないで済んだことを、まずはよかったと思うものです。

写真は、キュウリグサ。1週間ほど前、愛知県尾張地方で。

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