だけど、やっぱりココには触れておかないと。
はい、「質感」 です!
まずはメーターパネル。
普通のアナログメーターで視認性が良いハズなのですが、インフォメーションパネルの 「銀の縁」 が主張し過ぎて意外とスッキリ感が乏しい。
カラー液晶も何もない モノクロ基調は、ドコを見せたいのかアピールが微妙。
せめて「針」に 挿し色 が入ってたら全然違うんだろうけど。
中央のインフォメーションパネル、輝度は高いので アンバーイエローとかの 透明シートとか貼ったらメリハリが出る?
お次は ダッシュボード。
細かいデコボコで一見 皮製品のように見えるけど、触るとがっかり 「ただのプラスチック」(涙。
このチープな仕立ては、約8年前の 我が 「SX4」 の内装から全く進化を感じられない。
一言でいうなら 「安っぽい」。
多くの国産メーカーが こうした 「材質」 について 様々な試行錯誤を行い、同じ樹脂成型でも かなり進化してるのを考えると 「もっとがんばりましょう」 。
いくら走りが良い車でも、仕立てが悪ければ ユーザーは投資する意欲が削がれちゃいます。
今後の課題?
ドアの内張り。
ポケットが大きく機能的なんだけど、一部のスエード調部以外はやっぱり安っぽい プラスチック(涙。
大きな張り出しが邪魔なドアミラーの内貼り部も、よく見るとガッカリ。
更に後席のドアとなると、スエード調部が無く 全面 「プラスチック」!!!
多分、200万を越える車でこんな仕立ての車ってそう無いように思う。
操作パネルとか使い易い配置だけど、触れた瞬間に 「ガッカリ」 ってのはどうなんだろう。
これは 「仕立て」 の話しでは無いのですが、この 「日本仕様 の エスクード」 の場合、ヨーロッパで売られてるモデルには 標準 の安全装備、「エアバック」 が大幅に削られてます。
このドア部も、本来は 「カーテンシールド・エアバック」 が内包されてたハズが、空っぽ。
更に質感が悪いとなれば、もう腹立たしくなってくるワケです。
シートにしても、サイドエアバック が省略された 単なる 「イス」に。
何でここまで露骨に 「安全装備」 を外すかな。
オプション設定も皆無じゃ、打つ手無し。
ディーラーの方も、「あれはヒドイね」 って苦笑いするしかないって、ちょっと ダメ じゃない?
最上級安全評価の車が、何故に 本国仕様 では エアバック2個だけ???
続いて、ナビが入るダッシュパネル部です。
この車はまだ何も付いてませんが、カーナビを付けるには 「オーディオ交換ガーニッシュ」 と組み合わせます。
ハザードボタンの付くパネル一面です。
8インチの大画面ナビを付ける場合は オプションのパネルが 「ピアノブラック」 の仕立てになってます。
空調パネル部のような仕立てで、綺麗に統一されます。
でも、一般的な7インチ画面のカーナビを付ける場合は、この光沢も無いチープなパネルを使います。
どうみても統一どころか、見るからに安っぽいのにガッカリ。
カーナビを付ければ、かなり頻繁に目線がくる場所が 特にコレってどうなんだろう。
海外モデルの場合、7インチでもこんなじゃないように見えるんだけど、手抜き?
外装に回ります。
ナンバープレートの固定されてる 基部、この灰色のプラスチック部の仕上げは実際に見ると凄く安っぽい。
ザラザラした灰色の樹脂って、今じゃバンパーにも使われないよなぁ。
仮に、オプションの 「スキッドプレート」 を装着すると。
小さくて判るかな。
樹脂の部分を残し、下側に 「少し明るい」 樹脂(に見える)のカバーが付く。
…、金属ならまだしも、どれだけ 軽量化に拘ったのやら。
因みに、国内展開は無いようだが、ラージ(大型)の 「スキッドプレート」 を付けると こうなる。
なんとも ナマズ か、はたまた昔~し昔の中国の料理人のヒゲみたいなデザインになっちゃうらしい。
今回の試乗車は ブラックの車体でしたから まだあまり目立たない方だけど、ターコイズ や ホワイト だと露骨に浮いて見える。
前面中、大きな面積を占める部位だけに、黒や 銀に塗るにしても 自然にまとめるのは難しそう。
この 「素の樹脂感がイイ」 って人には問題無くとも、私的には 台無しにしてるようで納得はとても…。
そうそう、この部分も一言。
「センターコンソールガーニッシュ」、シフトレバーやAWDのコントロールダイヤルの付く 銀色の大型カバーです。
(今日の画像が無かったので、前回のもの)
オプションで ホワイト、ブラック、ターコイズブルー と3色が用意されてるこの部分。
見た感じは 金属感の無い「銀色」 。
ところが、AWDのコマンドダイヤルを操作しようと触れたら、「…何かザラザラする」。
この車体だけの問題かもしれないけど、あの手触りは何というか、「プラモデルに色を塗ったまま何年も放置した表面」 みたいに ややベトツキ感にも似たもので。
ツルツルしてるものと思ってただけにビックリです。
他社では、樹脂に クロームメッキ調 とか、アルミ梨地調 等、素材が一緒でも 見た目が格段に上質な仕立てが見られる。
が、この 「エスクード」 に探すも、そういった 「工夫」 は全く見つけられなかった。
スズキ というメーカーは、内製 でほとんどをまかなってると聞く。
それは凄い事だけど、「井の中の蛙」 に陥ってる気がするのです。
「他社は知らないが、うちはコレだ」 みたいな、自己完結を感じてしまう。
もしかすると、この 「エスクード」 って、日産に対する新興国向けブランド 「DATSUN」 みたいな位置付けなのだろうか。
最後に 「ダメ押し」(すみません)。
「ウェザーストリップ」 です。
ドアにグルリと貼られてるソレが、多分 「厚すぎる」 んじゃないかな?
乗り込む時、ドアが閉まって無い警告が2回出た。
ちゃんと閉めたつもりが、半ドアに。
何でかなってチェックすると、ドアには 雨水が入らないように 「ウェザーストリップ」 が付いてるのですが、コレが硬くて厚みがあるため、勢いが弱いとドアを押し戻してるようです。
この現象は、最初に見せて頂いた ターコイズ の車体でもあった。
営業の女性がドアを閉めたら 浮き上がり、もう一度勢いよく押し込んで閉まった。
気持ち勢いよくドアを 「押し込む感じ」 でないと閉まらないって、あまり気持ちよく無いです(涙。
恐らく、自分が必要以上に 「神経質」 なのです。
「エスクード」 は 走りの面白さ が詰まってた反面、車の 「仕立て方」 はガッカリするほど 粗末に見えた。
安全装備(エアバック)、多少コストアップしても 削って欲しく無い部分はプライドを持って死守してほしかった。
今回は、自動安全ブレーキ等のハイテク装備でかなり頑張ってるだけに、こうした 「引き算」 は理解に苦しむ。
「ミッション」 「四駆システム」 「シート」 等々、確実な進化が印象深いだけに、総合評価を失墜させる要素が残縁でならない。
う~ん。
ご厚意で試乗車を借りながら、こんなダメ出しばかりってのは失礼だと思う。
でも、どこかで 質感 のステップアップ に挑戦してもらわないと、落第を通り越して 退学にでもなったら大変です!
新興国とはアピールポイントが違うのかもしれませんが、走りはかなり 評価されるモノがあると思う。
乗れば 「面白いじゃん、これ!」 って走りに理解を示せる人が、見た目で 「食わず嫌い」 になったら勿体ないです。
なので、大変な事ですが、頑張って 質感(高級感?) の底上げにチャレンジしてほしい。
他社ができてる、ならできないワケがない。
頑張れ、スズキ♪