行く川の流れ

花・鳥・旅行写真日記

彼岸花(ヒガンバナ)

2011-09-29 19:55:44 | 花,植物
(9月4日に咲いていた早咲き彼岸花)

毎年,きまったように彼岸になると花開くと思っていた彼岸花,
今年は9月4日に早々とこの花を見ました。
調べてみるとこんなに早く彼岸花が咲くのはかなり珍しいようです。

(9月19日)

今年はなにか異変があるのかなと思っていましたら,
やはり彼岸近く咲くのが正しい姿のようです。
彼岸には緑の草野のあちらこちらに紅い花が咲いていました。

(9月24日)

彼岸花は一つの花茎の上に6つの花が開きます。
この各花から弓状に針金が伸びたような雄蕊が6本,
そして雌蕊が1本雄蕊より少し長く伸び出ています。
一つの茎を取り囲み6つのリボン状の花,
その6つの花を42本の蘂が取り囲んでいます。
あらためて見ますと,類を見ないおもしろい形で,
曼珠沙華の名がよく似合う花です。

(9月24日)

蕊の先に付いている楕円形物質が花粉と思われます。
花粉が付いているのが雄蕊で,
先に何も付いていない少し長い一本が雌蕊です。
しかし,こんなに立派な雄蕊,雌蕊があるのに
彼岸花には種(実)がなりません。
染色体数が3の倍数である3倍体植物であるためです。
3倍体だと,染色体が半分になり分裂していく減数分裂ができず,
配偶子ができません。したがって種ができないのです。
種なしブドウやスイカなどはこのことを利用して,
ジベレルリンなどの薬品で人工的に3倍体が作られた結果です。
なお,中国には種のできる2倍体の彼岸花が存在するそうです。
このことから,突然変異等により3倍体になったものが
古い時代に中国から日本に持ち込まれと想定できるようです。

(9月19日)

白花の彼岸花も咲いていました。
この白花,咲き始めと思われ,
6つの花のうちまだ2つが蕾の状態です。
こうして紅花と白花をあらためて比較してみて,
紅花は蕊まで紅色,白花は蕊まで白色であることに気がつきました。

曼珠沙華 稲穂に向かい「頭が高い」
コメント
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