民家の並ぶ小道を歩いていると,
どこからか,「チャッ,チャッ,チャッ」と
多分,鳥と思われる鳴き声が聞こえてきます。
声の出所を定めてみると,
どうも民家の柵に絡まる蔓草の中のようです。
よくみると蔦草が揺れ,やはり中に小鳥がいます。
しばらく様子を伺っていると,
葉の途切れた枝に小鳥が現れました。
ウグイスです。秋のウグイスです。
「ホーホケキョ」と鳴くのは春の囀り,
それ以外の季節は地鳴きあるいは笹鳴きと呼ばれ,
「チャッ,チャッ,チャッ」と藪の中で鳴きます。
目立つ鳴き声の春でさえ薮に隠れて,
なかなか姿をとらえることが難しいウグイス,
秋に見られるとはラッキーです。
11月の3日でした。
どこからか現れ,一羽の小鳥が電線にとまりました。
下から見上げて,腹の色は薄いオレンジ色,スズメではありません。
モズかなとも思いましたが,嘴がスッとしていて,
モズとは違うようです。
ひょっとしたら初めてお目にかかる小鳥かもしれないと,
少し,色めきましたが,
羽色,眼,嘴をポイントに調べてみると,
ジョウビタキの雌しか該当するものがありません。
下から見ると大きく(太めに)見え,
華奢なジョウビタキの雌とは感じが違うこと,
また,冬の渡り鳥であるジョウビタキが,
こんな早くにいるは思いませんでしたので,
少し納得できませんでしたが,やはりジョウビタキの雌です。
翌々日の5日,隣家の瓦屋根にとまっていた小鳥です。
スズメとは違うと思いながら,なにげなく撮ってみました。
これも拡大してみると,ジョウビタキの雌です。
シルエットになってしまってよく写っていませんが,
水にでも入ったように羽が乱れ,汚れています。
長い旅から戻ってきた直後なのかも知れません。
もう冬鳥が渡ってくる時期になったようです。
紅蔦を秋の鶯くぐり行く
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