行く川の流れ

花・鳥・旅行写真日記

ルリモンハナバチ、ハラアカヤドリハキリバチ

2021-09-10 20:00:55 | 昆虫
今年はなかなか出会うことのなかったルリモンハナバチ、
林縁の草原に咲きはじめたキツネノマゴに数匹が吸蜜していました(8/22)。


ブルービー、
そして「幸せを呼ぶ青い蜂」とも呼ばれるルリモンハナバチ、
地域によっては絶滅危惧種にも指定されている希少種です。


黒色の体に鮮やかな青色の斑紋が美しく目をひきます。
この斑紋、よく見ると青色の羽状毛から成っています。


夏から秋にかけて、
林縁の草原などに現れ、花を求めて活発に飛び回ります。


太く長い口吻をキツネノマゴの花筒に伸ばして吸蜜。
普段は隠していますが、
花蜜を吸う時は太い口吻を長く伸ばします。


メスは、コシブトハナバチ類やケブカハナバチ類の巣に産卵し、
幼虫はその巣に蓄えられた花粉を食べて育ちます。
直接寄生するのではなく、餌を横取りするこの寄生を「労働寄生」と呼ぶそうです。


同じ草原のキツネノマゴの花にハラアカヤドリハキリバチも吸蜜していました。
腹部第二節以降が見事な赤褐色、これが名の由来です。
7-8月の夏の短い期間にしか見られない蜂です。


ハラアカヤドリハキリバチもルリモンハナバチ同様「労働寄生蜂」。
オオハキリバチの蜂の巣に卵を産み付け、
幼虫はオオハキリバチの幼虫の餌を食べて成長していきます。
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8月の果実

2021-09-09 20:00:38 | 花,植物
8月の中下旬の散歩道に写した色づきを見せた果実たちを集めて見ました。


ミカン科サンショウ、
果実がきれいな紅色になっていました。


サンショウの果実、
熟すと裂け、中から黒い種子が顔を出します。
この果実の皮を乾燥させ、粉末にしたのが香辛料の粉山椒です。


シソ科ムラサキシキブ属コムラサキ。
果実が紫色に染まり始めていました。
ムラサキシキブより花は少し遅く咲き、果実は早く色づくようです。


ブルーベリーも青色に。
名にベリーとありますがバラ科ではなくツツジ科、
そういわれれば、花はドウダンツツジとよく似ています。


モチノキ科ウメモドキ。
早くも果実が赤くなっていました。


この果実、落葉した後も赤いまま木に残ります。
枝いっぱいについたその果実の様子が美しく、
庭木や盆栽としてよく利用されています。


シラカシの若い果実、
これから殻斗の中からドングリが顔を出し、成長します。
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リスアカネとコノシメトンボ雌

2021-09-08 20:00:13 | 昆虫
8月20日、
林縁の池の近くにリスアカネ♂を写しました。
今年初の成熟したアカネ属のトンボ、
いわゆるアカトンボです。


リスアカネは翅の先端に褐色斑が見られるアカネ属のアカトンボ。
名のリスは動物の栗鼠とは全く関係なく、
スイスのトンボ学者の名に由来するとのことです。


他のアカネ属アカトンボと同じように、
雄は成熟すると腹部が真っ赤になります。


アカネ属の中で最も薄暗い環境を好み、移動性の少ない種、
平地から丘陵地にかけての、周囲を樹林に囲まれたような閉鎖的な池沼近くに見られます。


池の近くの林縁の薄暗い場所、
地上の落枝などにとまり、じっとしていることの多いリスアカネです。


アカトンボの種を判別するのに、
胸部側面の斑紋の形状を見るのが有効です。
リスアカネの特徴は胸部側面に3本の黒条を持ち、
中央の1本が両端の2本より少し短く、上端までわずかに達しません。


8月20日、
同じ空間にアカトンボの雌を見つけました。
リスアカネの雌がいると思って勇んで写しましたが、
胸部側面の斑紋を見るとリスアカネではなく、コノシメトンボです。
リスアカネの雌とコノシメトンボの雌、見た目はとてもよく似ているのです。


産卵中のリスアカネの雌、
実は何年か前にたまたま撮れたものです。
リスアカネの雌は、普段は樹上高くに退避していて、
産卵時期にならないと下りてきません。
雄は地上近くにとまっているのをよく見るのですが、
雌は産卵行動に下りてくるとき以外は見られないのです。
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草原のセッカ

2021-09-07 20:00:39 | 
この夏初めて、
稲城側の多摩川河川敷に行って見ました(8/20)。


2019年10月の台風ですっかり水に浸かり、
昨年は流木や枯れ草で荒れていた稲城側の多摩川河川敷、
この夏は一面が2m近くの大型の草で覆われていました。


その草原に入って見ると、
ヒメジョオンの花のなかで鳴き声をあげるセッカの姿がありました。
どこにでもある野花ですが、花の中のセッカは初撮りです。


セッカ、スズメ目セッカ科、
全長は約13cmとスズメより小型の小鳥です。


蔓草の蔓にもとまりました。
セッカ、
チガヤ、ススキなどの生える平地から山地の草原、河原などに生息する小鳥です。


蔓草にいたなにかを食べた後でしょうか、
口の周りに蔓草の白毛がたくさん付いています。 
セッカは草につく昆虫やクモを餌とします。


キクイモでしょうか、
大型の草の茎にとまってくれました。


こんなところにもいました。

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オナガとコオニヤンマ

2021-09-06 20:00:45 | 
お盆も終わり、
天気も少しよくなった8月19日、
歩いて30分ほど、稲城上谷戸親水公園まで。


親水公園の中心が上谷戸大橋。
春にはこの橋にチョウゲンボウが巣作りをします。
橋の上空を飛び回るチョウゲンボウをねらって、
多くのカメラマンが橋の上そして下から大砲レンズを構えています。


橋の下を小さな清流が流れ、
清流の横の遊歩道が筆者の散歩道の一つとなっています。
その遊歩道を歩いていると、前方に数羽のオナガの姿を見つけました。


この流れ、以前はカワセミがいたり、
冬は水を求めて冬鳥がいたりするのですが、
夏はカルガモやサギだけ、
いそいでマクロレンズを望遠ズームに換えて、オナガをねらって見ました。


このオナガたち少し細身、
今年生まれの幼鳥のようです。
カラス科オナガ、不思議にも西日本にはいなく、
東日本にしか見られない野鳥なのです。


水辺のカツラの木にもオナガ。
大きなオナガでも葉に顔が隠れてシャッターがなかなかきれません。
枝葉が繁り、いても小鳥ではなかなか姿がとらえられない夏です。


遊歩道を少し歩くと川石の上にサナエトンボの姿、
コオニヤンマのようです。
サナエトンボ科の中では日本最大種、オニヤンマに次ぐ大きさのトンボです。


この流れ、ハヤやムツゴなどの小魚もいて、
ニホンカワトンボなどトンボの姿も多く見られたのですが、
最近は、ザリガニ、小魚獲り、虫捕りなど川遊びをする親子連れが多く訪れます。
以前に比べるとトンボの姿がずいぶん減ったように思います。
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蝉についてエトセトラ

2021-09-05 20:00:44 | 昆虫
7月、8月の散歩道にて。


8月10日の午後の山道、
道横の木に羽化した直後の美しい蝉の姿を見つけました。
すぐ近くにヒグラシが鳴いていたのでヒグラシ?かとも思いましたが、
翅に黒斑がなく、発生時期から考えてもツクツクホウシです。


ツクツクホウシ、
桜の木で「ツクツクホウシ、ツクツクホウシ」と鳴き声をあげていました。


7月下旬~8月初旬、
今年は我が家の狭庭のキンモクセイとカキの木に
連日のように数匹のアブラゼミが発生していました。


庭の隅、柿の木の隅のミョウガの葉にも抜け殻がついていました。


8月中旬、公園の舗装道に落ちて、
この後、土のあるところに戻り、産卵できるでしょうか。


7月初旬から、7月に発生するニイニイゼミ。
多摩のこの辺りではセミの初鳴きは6月下旬、このセミです。
木の幹に保護色になって、見つけづらいセミです。


8月初旬、
セミヤドリガ幼虫に寄生されたヒグラシ、
動きづらそうにじっとしていました。
蝋状物質に包まれたセミヤドリガ幼虫、かなり大きく終令幼虫のようです。
間もなくセミから離れ、マユを作って蛹になります。
孵化してから蛹になるまでの期間は、セミの成虫の寿命とほぼ同じとありますので、
寄生されたセミはほぼ成虫の間、寄生されていることになります。
セミヤドリガに寄生されることはセミ寿命にさほど影響を与えないそうです。


ミンミンゼミが「ミーンミーンミン」と高音のよく響く鳴き声をあげていました。
腹部を振動させて鳴き声を出す蝉、
腹部の形はたいして変わらないのに鳴く音色は大きく異なるが不思議です。
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夏のシジミチョウ4種

2021-09-04 20:00:33 | 昆虫
梅雨明けの7月中旬から8月上旬まで、
蝶も少ない真夏の暑い時に写した4種シジミチョウ、
ベニシジミ、ウラナミシジミ、ムラサキシジミ、ウラギンシジミを並べました。


ベニシジミ、
その名のように紅色の蝶ですが、
6月ごろから発生する夏型はなぜか黒化、
前翅が黒味を帯びています。


その夏型ベニシジミがとまっていたのはユウガギク、
野菊の一つですが夏から花が見られます。


7月下旬、花壇の花にシジミチョウ、
なにかとよく見たら、尾状突起があります。
翅表の色からウラナミシジミの雌のようです。


8月初旬に写した別の個体、
これもウラナミシジミの雌と思われます。
移動性が高いチョウ、春から秋にかけて、繁殖をしながら温帯域に分布を広げます。
東日本では秋になると、よく見られるシジミチョウですが、
7~8月にもう現れている先陣部隊がいるようです。


ムラサキシジミ。
翅の裏面は地味な茶色です。


表面には鮮やかな紫色が見られます。
翅に少し色褪せ、傷みがあるので、
冬を成虫で越した個体から生まれた一化と思われます。


ウラギンシジミの雄。
純白の翅裏、羽化して間もない新鮮な個体です。


翅表も濃茶の地に朱色の紋が鮮やか、フレッシュです。
ウラギンシジミも成虫越冬する個体、
その越冬個体から発生した多分1化と思われます。
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アカタテハ、ヒメアカタテハ、アカボシゴマダラ

2021-09-03 20:00:45 | 昆虫
自宅周辺の散歩、
珍しいものに出会うことはほとんどないのですが、
眼につけば蝶などの昆虫にもレンズを向けて見ます。
今日は、8月初中旬に写したタテハチョウ3点を載せます。


ヒグラシの鳴く、薄暗い林の中、
アカタテハが樹液を吸蜜していました。
以前は里山環境によく見られた蝶ですが、
ゴマダラチョウと同じく、近年かなり減少しているようで、
考えて見れば今年初見です。


アカタテハ、
前翅は朱色と黒色に塗り分けられ、
後翅は茶褐色のタテハチョウ科の蝶です。
幼虫の食草はカラムシなどのイラクサ科の草たち、
個体数が減っているのは里山環境が少なくなり、
これらの草が少なくなったせいと言われています。


ヒメアカタテハ。
花壇の白いセンニチコウに吸蜜していました。
アカタテハが少なくなっている一方、
本種は春から秋遅くまでよく見られるタテハチョウです。
花に吸蜜します。


前翅、後翅ともに朱色の地に黒色紋、
アカタテハが黒褐色が強いのに対し、ヒメアカタテハは朱色が強い翅色です。
幼虫の食草はヨモギ、ゴボウなど。


アカボシゴマダラ。
翅は黒地に白の斑紋があり,ごまだら模様となります。
また、春型は白黒模様だけなのに対して、
夏型には後翅後部に赤い斑紋があり、アカボシの名の由来となっています。


中国や韓国など大陸東アジアに多く存在し、
本来は日本の本州にはいなかった蝶ですが、
20世紀末に大量に放蝶されたと思われるものが、
関東地方を中心に増え続け、いまや東京多摩地区でもよく見られる蝶の一つです。
一方、よく似た在来のゴマダラチョウが減少しています。
両者ともエノキが食草、関連があるのかも知れません。
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シンテッポウユリ

2021-09-02 20:00:36 | 花,植物
8月の上中旬、
住宅の庭や道端のところどころに植えてもいないのに白百合が咲き出します。


シンテッポウユリ(新鉄砲百合)です。


シンテッポウユリは、
もともとは台湾原産のタカサゴユリと日本原産のテッポウユリの交配により、
1951年に日本で作られた園芸品種とのこと、
それが自然界に逸出し、野に増えています。


テッポウユリは球根で増えますが、
タカサゴユリは種子でも増えます。
そして、シンテッポウユリもタカサゴユリと同様に種子で増えることができます。
球根増殖する他の百合と異なり、いろんな場所に増殖している要因と思われます。


自宅近く、雨の日の住宅地の道端、
数本のシンテッポウユリが並んで咲いていました。
それらの花筒を観察して見ると、
筒の外側に薄赤紫色の縞模様があるものとないものがあります。


花筒の外側に薄赤紫色の縞模様がある個体。
これをタカサゴユリとする向きもあるようですが、
タカサゴユリの性質が強く出現したシンテッポウユリなのだと思われます。


縞模様がなく花筒が白い個体。
タカサゴユリとテッポウユリとの交雑によるシンテッポウユリ、
1代交雑だけではなく、交雑が繰り替えされた結果、
いくつかの変異ができているようです。


夏晴れの日、
下から仰いで、青空を背景にして見ました。
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青空と夏雲

2021-09-01 20:00:35 | 風景
今年の8月、
上旬は青空が広がり、白雲とのコントラストがきれいでした。
中旬は不安定な天気が続き、毎日のように雨が降りました。


東京でも37℃を記録した8月10日、
外に出て見ると、青空がきれいでした。
目的地に向かいながら、青空と雲を写して見ました。
野球場のオブジェのテントと青空、
この野球場、つい先日、高校軟式野球の東京都の決勝戦が行われていました。


クジラ橋と青空と白雲、
8月にしては珍しく、紺碧の空です。


中央公園の競技場外周道、
夏休み中であり、本来ならば人が多くいるのですが、
暑さとデルタ型コロナ感染者数の急激な増加で、人影がほとんどありません。
アブラゼミの鳴き声だけが響いていました。


梅雨が戻ったような天気となった8月中旬、
クジラ橋の上から、都心方面を。
高層ビルそしてスカイツリーの上空に
大きな積乱雲と暗雲が、どこかが雷雨に見舞われています。


晴れ間が現れたので、高台から、我が街を。
雲の中に青空がのぞいていました。


青空、白雲、暗雲が並んでいました。
暗雲の下あたりは多分雨です。
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