行く川の流れ

花・鳥・旅行写真日記

9月初旬の河川敷にて、つる草の花

2021-09-20 20:00:01 | 花,植物
9月8日、
多摩川の河川敷にて、初秋の草の花、
つる植物の草の花を集めて見ました。


マメ科クズ(葛)。
道ばた、野原などいたるところに見られる大型の蔓性多年草です。
蔓を旺盛に伸ばし、大きな葉が周辺のものを覆い尽くしてしまい、
やっかいな雑草の一つです。


しかし、夏の終わりから秋に咲く、
赤紫色に黄色の斑がワンポイント入る花はけっこう美しい。
秋の七草の一つです。


キンポウゲ科センニンソウ(仙人草)。
日当りの良い山野や林縁の道端、河川敷などに生育する
蔓性半低木(木質の多年草)です。


8月下旬から9月、
枝の先端と葉腋から集散状の花序を出し多数の白い花を付けます。
花は直径2-3 cmで、上を向いて全開します。
花弁はなく、白い花弁のように見えるのは4枚ある萼片です。


ママコノシリヌグイ(継子の尻拭い)。
蔓状に伸びる茎や葉に小さな棘がたくさんあり、
この棘が名の由来、継子いじめを連想させます。
ソバやミゾソバと同じくタデ科、
トゲソバ(棘蕎麦)の別名があります。


ママコノシリヌグイ。
花は6月ごろから見られますが、
開いているのを見たことがほとんどありません。
開いている花を見つけたので、
マクロレンズで撮って、さらにトリミング、
ミゾソバの花によく似ています。


アカネ科ヘクソカズラ。
道ばたや河川敷などいろんな場所に見られる蔓性の多年草、
葉に悪臭があるので、ありがたくない名がつけられていますが、
白い釣鐘形で中心部が紅色の花はけっこう美しいのです。


アレチウリ。
北アメリカ原産の蔓性1年草、
蔓の勢いが強く、荒れ地や河川敷を覆い尽くすように生えます。
雄花と雌花があり、上写真、白緑色の星形の花は雄花です。
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夏の終わりのカメムシたち

2021-09-19 20:00:50 | 昆虫
眼が悪くなったせいなのか、
意識して探していないせいなのか、
今年は見ることの少ないカメムシです。
それでも、8月から9月の散歩道に何匹か写していました。


ブチヒゲカメムシ。
少し赤味のあるカメムシ、花によくきます。
もう終わりに近いムラサキツメクサの花にいました。


若いマユミの果実にキバラヘリカメムシ。
その名のとおり腹部の黄色が鮮やかなカメムシ、
ニシキギ、マユミなどのニシキギ科の実によくいます。


ケイトウの花にハリカメムシ、
それともホソハリカメムシでしょうか、
雌雄のカメムシがいました。
この両者とてもよく似ています。
尾部に違いが少しあるようですが、交尾中でよくわかりません。


エサキモンキツノカメムシ。
体の周縁が緑色で中央部が褐色、
小楯板(しょうじゅんばん)にハート型の淡黄色の紋があります。
ハートを背負うカメムシです。
草木の葉の上などによく見ます。


ヒメナガメ。
黒色の地に朱色の帯模様があります。
ナガメに似ますが、本種の方が帯が多く複雑です。


キマダラカメムシ。
黒褐色で黄色の小斑紋が頭から背中に散りばめられています。
台湾、東南アジア原産の帰化種、
近年急速に分布を広げていてよく目にします。


アカサシガメ。
こちらはカメムシ科ではなくサシガメ科、
小さな昆虫の体液を吸汁する肉食系です。
きれいな赤色、草の緑によく映えています。
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クロアゲハとアオスジアゲハ

2021-09-18 20:00:18 | 昆虫
昨日に続いて、
花壇でアゲハチョウ、
クロアゲハとアオスジアゲハを撮りました(9/7)。


9月に入り雨が続き、やっと晴れ間の見えた9月7日、
公園の花壇の前を通ると、
黒いアゲハチョウが薄桃色のペンタスの花に吸蜜していました。


大型で後翅の外縁部に見られる大きな橙赤色の班紋から、
クロアゲハ雌と思われます。
そして、翅にほとんど傷みがないところから、
発生して間もない夏型個体です。
クロアゲハはほとんど真っ黒の雄より雌の方が見映えがします。


黒いアゲハチョウにはカラスアゲハなどいくつかの種類がいますが、
名前からはクロアゲハがその代表選手、個体数も多いようです。
とは言っても黒いアゲハは全体的に数が少なく、
とまることも少ないので、クロアゲハでも撮れるとけっこううれしいのです。


ペンタス。
アカネ科の一年草、星形の花が特徴です。
ペンタは数詞5を表す接頭語、
名はこの星形、五角形の花からつけられています。


アオスジアゲハもジニアの花に吸蜜していました。
翅の太く鮮やかな空色の斑紋列が美しいアゲハチョウです。


もともとは南方系の蝶だったようですが、
今は東京でも最もよく見られるアゲハチョウ科の蝶です。
幼虫の食樹はクスノキなど。
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ジニアにキアゲハとナミアゲハ

2021-09-17 20:00:28 | 花と虫
花壇のジニアの花にキアゲハとナミアゲハがやってきました(8/30)。


白いジニアにキアゲハ。
吸蜜しながら動かしている前翅がいい具合にぼけてくれました。


薄紅色のジニアに移動して吸蜜。
ジニアは和名で百日草、夏から秋までの長い間咲き続けます。


キアゲハ、
翅、胴体ともにほぼ黄色と黒ですが,
後翅下方に少しの青やオレンジ色の模様が見られます。
春の個体よりも,夏に見られる個体のほうが大型になります。


蝶は前翅と後翅をほぼ同時に動かして飛びますが、
花にとまり吸蜜するときは、前翅だけを動かしているようです。


キアゲハとナミアゲハはよく似ますが、
キアゲハは前翅のつけ根が淡黒色で塗りつぶされたようになり、
ナミアゲハは縞模様、見分け方の一つです。


ナミアゲハもジニアの花にやってきました。
別名、アゲハチョウ、アゲハチョウ科の標準種です。
キアゲハに比べると黄色みが弱く、前翅のつけ根部分が縞模様になります。


横を向いて咲いた花にナミアゲハがやってきました。
ホシホウジャクのようにホバリングしながら吸蜜しているかと思いましたが、
6本の足をしっかりと花につけていました。
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ヌスビトハギ、アレチヌスビトハギ

2021-09-16 20:00:31 | 花,植物
ヌスビトハギとアレチヌスビトハギ、
8月下旬に花が咲いていましたが、
9月上中旬にはもう果実ができていました。


ヌスビトハギ(8/25)。
マメ科ヌスビトハギ属の多年草、
平地から山地の草地や道ばた、林縁などに見られます。
高さ1mほどになり、根もとはやや木質化、木本のようにも見えます。
葉は3小葉からなり、卵形〜長卵形、
頂小葉に比べて側小葉はやや小さいようです。


ヌスビトハギの小さな花をアップに写して見ました(8/29)。
花は3-4mmほどで薄紅色、
細長い総状花序にまばらにつきます。


9月10日の散歩道、
つい先日、花を写したヌスビトハギに果実ができていました。


果実は、種子1個を含む節に分かれる節果、
ヌスビトハギは普通2節からなります。
個々の節は偏平で半円形、両者の間は大きくくびれ、
側面には赤褐色の斑紋があり、その形はサングラスのようでもあります。


アレチヌスビトハギの花(8/29)。
同じヌスビトハギ属ですが、こちらは1年生草本です。
北アメリカ原産の比較的近年に入ってきた帰化植物、
道ばたや造成地など、ヌスビトハギより人手の入った場所によく見られます。


花はピンク色で長さ7〜8mmとヌスビトハギよりやや大きく、派手です。
夕方にはしぼんで赤くなります。
茎は高さ1mほどで、葉は3小葉からなり、
小葉は先が尖り、長さ5〜8cmとヌスビトハギより大きい。


アレチヌスビトハギにも果実(9/15)。
果実は扁平で3-5個の小節果からなります。
ヌスビトハギと違って、側面には褐色の斑紋がありません。
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ツルニンジン、タヌキマメ

2021-09-15 20:00:21 | 花,植物
8月25日、長池公園の里山にて、
ツルニンジンとタヌキマメを写しました。


ツルニンジン(蔓人参)、
キキョウ科のつる性多年草です。
花冠に紫褐色の斑点があり、
ジイソブ(爺のそばかすの意)の別名があります。


類似種にバアソブ(婆のそばかすの意)があり、
そのバアソブによく似て、より大きな花をつけます。
バアソブは少ないようですが、
ツルニンジンは全国の山麓や平地の林の中に比較的よく見られます。


花期は8〜10月、
側枝の先に1〜2個下向きに花をつけます。
萼裂片は披針形、杯形に5裂し、横に広がります。
キキョウの仲間、蕾はキキョウと同じく風船のように膨らみます。


キキョウと同じく雄性先熟の花、
雄しべが先に熟し、その後に雌しべが熟します。
もう一つはっきりと写っていませんが、花の中、蕊を写して見ました。
真ん中の雌蕊の柱頭が裂けはじめています。
ちょうど雄性期から雌性器に移る過程のように見えます。


タヌキマメ(狸豆)、
日当たりのよいやや湿ったところに生える
マメ科タヌキマメ属での一年草です。


茎先に総状花序をつけ、下から順次、青紫色の蝶形花を咲かせます。
毛むくじゃらな部分は萼、花後は果実(豆)となります。
納得のいくネーミング、この萼を見て、なぜかタヌキマメの名が浮かんできました。
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ナンバンギセル

2021-09-14 20:00:40 | 花,植物
8月下旬、
ススキの大株の根元にたくさんのナンバンギセルが咲いていました。


ナンバンギセル。
ハマウツボ科ナンバンギセル属、
ススキなどイネ科植物に寄生する一年生草本です。


花期は7-9月、
その姿がキセルを立てたように見えるのが名の由来です。
直立して茎のように見えるは花柄、
高さ15-20cmほどになり、先端に淡紫色の花を1個つけます。
茎はごく短く、ほとんど地上に現れないそうです。


花冠は筒型の唇形で先端はあまり開きません。
萼は淡褐色で淡紅紫色のすじが入り、
先端はとがり、下側はほとんど基部まで裂けます。


ナンバンキセル(南蛮煙管)、
南蛮の名がつきますが、
万葉集にも登場している日本に古くから見られる植物です。


「南蛮煙管撮ってパチンコ思い出し」
コロナ禍もあり、しばらくご無沙汰しているパチンコですが、
久々に「花の慶次」で遊びたくなりました。
華やかな衣装の前田慶次が登場、キセルを振るとほぼ当たりの演出がある遊技台です。


9月上旬、多摩川の河川敷にて、
なんの花かと思いレンズを向けて見ました。
ヒルガオ科ネナシカズラ属、アメリカネナシカズラでした。
葉緑素をもたず、葉も退化し、
他の植物に吸盤で絡みついて栄養を吸収して生長するつる性の寄生植物、
ナンバンキセルと寄生植物つながり、載せて見ました。
8-10月に白い花を咲かせます。

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ツチイナゴ2世代

2021-09-13 20:00:22 | 昆虫
8月下旬、
昨年生まれのツチイナゴの成虫がまだ生きていました。
そして、同時に今年の夏生まれた幼虫の姿もありました。


花が咲き出したクズの葉にツチイナゴの成虫、
まだ命をつないでいました(8/23)。
この個体、多分、一年以上生きていることになります。


ツチイナゴ、
成虫は淡褐色、複眼の下にある涙を流したように黒条が特徴です。
秋に成虫となり、そのまま越冬、春に産卵し、
夏に幼虫が成長する珍しい生態のバッタです。


8月の下旬、田んぼ近くを歩くと香ばしい匂いがしてきました。
稲の花のにおいです。
焚いたお米のような、枝豆を茹でたような、においです。


そのにおいに誘われてか、
ツチイナゴの幼虫が稲の花を食べていました(8/22)。


ツチイナゴの幼虫は全身がほぼ緑色、
成虫と同じく複眼の下に黒条が見られます。
ツチイナゴは成虫、幼虫ともにクズの葉を好んで食べます(8/19)。


白いセンニチコウの花に緑色ではなく、
白っぽいツチイナゴ幼虫がいました(9/7)。


翅が少し出ていますので、
上の2匹より、少し幼齢が進んでいますが
こんな薄色のツチイナゴ幼虫は初めて目にします。
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8月のナツアカネとマユタテアカネ

2021-09-12 20:00:13 | 昆虫
8月下旬の丘陵の林間道にて、
まだ未成熟のナツアカネとマユタテアカネを写しました。


公園の林間道、
遊歩道の綱にとまるアカトンボを見つけました(8/23)。
胸と腹部の黒斑からナツアカネ雌のようです。


上と同じ個体を真上から。
姿も名もよく似たナツアカネとアキアカネ、
ともに6月ごろ、低地や丘陵地の湿地や水田で羽化するところは同じですが、
アキアカネは夏は一旦平地から高原など高地に移動し、
赤くなって秋に再び平地に戻って来るのに対して、
ナツアカネは夏の間も平地の林縁の木陰などで過ごします。
したがって夏に低地で見られるのはナツアカネということになります。


同じ日、林間道にナツアカネの雄を見つけました。
これから成熟、10月になると真っ赤になり、
平地の開けた場所にも姿を現します。


8月下旬のマユタテアカネの雄、
腹部はもう紅くなっています。


マユタテアカネ、
顔面にはっきりとした眉状紋が見られます。
尾部末端が上に反り返るのもマユタテアカネ雄の特徴です。


マユタテアカネの雌。
マユタテの雌にはこの個体のように翅端に褐色斑があるものと、
雄と同じく、褐色斑がないものがいます。
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ギンイチモンジセセリとトノサマバッタ

2021-09-11 20:00:39 | 昆虫
8月下旬、
多摩川河川敷の草原にて、
ギンイチモンジセセリ夏型とトノサマバッタを撮りました。


河川敷の萱原を歩いていると、
黒い翅を見せて小さな蝶が飛んでいました(8/23)。
ギンイチモンジセセリです。
日本全国で見られますが、いる場所が局地的、
図鑑では△印、見つけづらい種に分類されています。


7月初旬に、この場所で、ギンイチモンジセセリの2化を確認しています。
そこで、調べて見ると、暖地では年3回の発生があるとのことです。
すると、これら個体たち、
翅がまだ新鮮、多分、3化の個体たちです。


ギンイチモンジセセリ、
春型(1化)の翅の裏面には明白な銀白色の帯があり、
それが名の由来です。
夏型はその帯が薄くなり、目立たなくなります。


中に翅色が褪せ、だいぶ齢を感じさせる個体がいました。
多分、2化の生き残りです。
この個体からは、銀白色の帯は3化より2化の方が
はっきりしているように見えます。


同じ河川敷の草原にトノサマバッタを見つけました。
別名はダイミョウバッタ、
大きく、姿形がよいバッタです。


体色が緑色ものと褐色のものがいますが、
特に緑色のものが好きです。


トノサマバッタの幼虫。
暖地では6月ごろと9月ごろ、年2回の発生があるようです。

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