2012年度第二クウォーターのページを追加しました。ページ冒頭にも書きましたが、お陰さまで当該サイトも9周年。正確には8月起算ですが・・・。思い起こせばこれは40歳になったことを契機に半ば衝動的にはじめたものでした。40代の足取りを何らかの形で残せたら面白いかなと。どうにか9年間続けてこれました。これからも引き続きどーぞよろしくということで。
第二クォーターのトップは泊次郎氏の「プレートテクトニクスの拒絶と受容」という本になりました。
この本は日本の地質学界が海外からやってきたプレートテクトニクスという新しい学説を一種政治的信条や感情的な面で拒絶したことでこの説を受け入れるまでに10年間地質学の停滞を招いたという日本の地質学史をつまびらかにするものでありました。
この本を読んでいてとても気になってきたのが日本の原子力発電所の立地。
これらはいつどのようにして立地を選ばれ建設計画が立てれていたのだろうかということでした。
とってもそのことが気になってきたので少し整理をしてみました。
日本の原子力発電所一覧
こちちらは地図。黄色のマークは建設計画中のものです。そのため場所はかなり大雑把なところになっていると思います。
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より大きな地図で 原子力発電所 を表示
で改めて見るとこんなに沢山あるんだねとちょっとびっくりしたわけですよ。今更なのですが。
でこれらの原子力発電所の発電量ってどうなっているのだろうということですが、2011年度の
エネルギー白書によれば、発電設備容量と発電電力量の両方が開示されていました。
2011年度の原子力発電所の発電設備容量全体における比率は20.1%。同じく発電電力量では30.8%となっていました。
設備容量は各発電所が点検なので停止したり夏場のピークに対応するために実際の発電量よりも大きく確保しておく必要がある訳ですね。
で、今後日本がというか世界が石油エネルギーに頼れない時代がやってきてしまい、それを原発で補おうとしたときにどうなるかということを考えると、単純計算で現在の5倍の原発が必要になるということになります。
それもどうやら40年サイクルくらいでスクラップ&ビルドしていかなければならないということになります。
今回のような事故がなくても廃炉にするためには相当のコストがかかるはずです。そんなコストを我々日本は負担しきれるのでしょうか。僕には到底無理だとしか思えません。
東日本大震災のような地震は当面こないかもしれません。三陸には。しかしほかの地域はどうでしょう。どうやら建設する際には活断層の存在についてきちんと認識されてなかったのではないかと疑われます。
また地震でなくとも、飛行機が墜落するとか、サイバーテロ攻撃をうけるとか、今回認定されたように人災による事故が起きるとか、いろいろなリスクがあると思われる訳ですが、どうも政府も電力会社もそれらのリスクをまるまる想定外の一言で無視しているように思います。
地球環境、日本、子どもたちの将来のためにも、事なかれ主義で安易な・無謀な選択を繰り返すのはやめましょう。