松静自然 -太極拳導引が教えてくれるもの-

松静自然とは落ち着いた精神情緒とリラックスした身体の状態をいい、太極拳導引の基本要求でもあります。これがまた奥深く…

見直すことの功罪

2006-08-01 | 日常雑記-暮らしの逸話(エピソード)-
このところの不調で
いろいろと見直す機会が多いのですが、
この見直すという行為、
実は意外な落とし穴でもあるような気がします。

見直しというとのは見て直すことですから、
事前チェックとでもいうような意味あいなのかも
しれません。
ところが日常的には反省する際に行うもの
という感覚の方が強そうな気もします。
これは個人的な印象なのかもしれませんが、
いわゆる反省と同義的な扱いになっているのかもしれません。

反省や見直しというのは
ダメ出し感覚に陥りやすい気もしています。
そうすると過去に気持ちを残してしまう、
留めてしまう可能性もあります。
それが“次回は失敗しないように(うまく)やろう、やりたい”
という気持ちを生むこともあるような気がするのです。

反省は気持ちの整理法のひとつだと思うのです。
波立ち揺らいでいる状態を
静めるような効果を狙っているのではないかと。
もしかしたら反省をいかせるかどうかは
それほど気にしなくてもいいのかもしれません。
気持ちの切り替えができればいい。
そうして当面の問題に対する解決策や次善策を考えたり、
刻々と変わっていく状況に取り組むことの方が
前向きであり、主体的な行為なのかもしれません。

見直すことに力を入れ過ぎれば
今度は失敗できないというような不要なプレッシャーも
感じてしまうこともあるでしょうし、
前へ向かっていこうとする力も弱くなりそうです。
生き物である以上は生きている瞬間を
いつも新しい気持ちで迎えるくらいの意識で
ちょうどいいのかもしれませんね。

ついつい見直したくなるときは、
どこかで気持ちを切り替えたいだけなのかもしれません。
そのくらいのスタンスでも良かったりするのかもしれないと
思い始めたこの頃です。