ゆきんこブログ

月刊ガソリンスタンド誌
『変化と試練が、人と企業を強くする』
連載中!

直売部門は自社独立システム  SSデータのみ計算センターへ

2009年01月09日 21時41分12秒 | Weblog
三日間の北陸遠征が終了。本日夕方帰還しました。
若狭湾の「焼鯖」と富山の「ブリのすし」をお土産に買ってきました。
家に帰ったら、お客様がいてちょうど一緒に食事をしましたが、実にうまかった。

明日は、土曜日なのですが群馬県のITコーディネーターさんの集まりに招かれまして、セミナー講演です。
ERPソリューションをはじめとするビジネスソリューションについての説明を行う事になっています。

これから、講演と説明内容の整理です。

ところで、今回、巡回して感じたことは、石油流通ビジネスの裾野は本当に広くて多様だという事。
そして、SS店頭ビジネスは、石油流通業の中の分の一部だという事。
石油流通ビジネス全体からみたらガソリンスタンド(SS)業は「お客様」なんです。

優秀な大手ディーラーは、すでにその事を前提にした経営展望を持っていますね、情報システム部門などはすでにオープン系の構築が前提ですから「電算室」なんてものは必要ないわけです。
SS店頭販売データのみ系列のサテライト計算センターに送信して、元売りに内容を見せたくない「直売ビジネス」はほとんど独立系システムによる自社処理という方向性が明確になってきました。

有力業者はSS・POSデータ処理まですべて自社処理も珍しくありません。

それでもサブ店はPOSデータを系列計算センターで処理しているケースもあるわけです。
時代は変わっています。

今後は、石油EDIシステムなどの受発注システムが特約店レベルで普及することにより、中間流通の業転ビジネスなどは劇的に変化するはずです。
いよいよ、日本でも石油ジョバービジネスの成立が可能となる環境整備が整いつつあります。

ビジネスが変わるからシステムが変わるのか、はたまた、システムが変わるからビジネスが変わるのか、とにかく石油流通ビジネスは面白い時代になりそうです。

ようやく日本の石油業界にも「ジョバー」という、ひとつの新しい方向性と可能性が見えてきたようです。

一般的なSS専門業者がこの新しい展望に気付くのはいつの事やら・・・・、
見える経営者にしか、見えていません。

売価反転の影響  SS経営のターニングポイントです

2009年01月09日 07時55分56秒 | Weblog
一気に下落したガソリン価格。
一部地域では90円台前半まで下がったわけですが、ここにきて反転の流れです。

先走り業者は痛い目を見ることになりそうです。

一時の安値提示で拡販してボリュームを稼ぎ、安定したら値取りをしようなどという数十年前からの古臭い店頭販売戦略をこれからもまだ続けようなんて業者は、時代錯誤です。

「資金繰りが苦しいから、当面のキッシュフロー狙いで隣接店より安くしよう」なんて、断末魔のような無茶売り業者のペースに振り回されないことも大事です。

SS業者にとっては、今月から数カ月は毎年資金繰りの修羅場です。
駅伝でいえば胸突き八丁、箱根の往路の山登り。

まだまだスパートすべき地点には至っていません。

総合優勝がかかる復路が控えています。

先走りの、飛び出しランナーは無視して自分のペース(採算販売)を死守する必要があります。
焦らず、着実に灯油配送でもしながら顧客を囲い込むことが大切です。

ガソリン10㌔と配送灯油10㌔。どちらの収益が高いですか?

もう、「ガソリンスタンドのオヤジの頭」から切り替えましょう。

毎日、近隣の看板を見ては、オドオドしながら自分の首を絞めていたのでは、お金がいくらあっても足りません。そんな風に考えたら貧相なビジネスです。

さりとて、どこかの経営者のように、掲示板に「銀行がお金を借りてくれとうるさい」とか、ネットにまで、根拠のない無責任な金利や仕切りを提示して当座の資金力をホラ吹いて虚勢を張ってはみても何の意味もないのです。視野の狭い貴方よりもお金持ちの企業は全国にたくさんあるのです。

中小零細企業の小金持ちのSS経営オヤジが、自意識過剰で安売りしたり、変な情報操作をするのが一番怖い事です。

いまこそ、
賢い経営者としては自分の経営基準、根拠と責任ある情報管理が大事です。

サブ店レベルの零細企業の経営者の皆さんが「新仕切り体系」の仕組みを学んで、一体何か役に立ったでしょうか?
単なる仕入知識としては確かに大切でしょう。
しかし、誰に仕切るというのでしょう。単に買う側の理屈としての知識です。新仕切り体系によって売り価格を設定するのは元売りが特約店に対して、または、サブ店に卸す特約店企業なのです。

ですから、現在「新仕切り体系」で一番混乱しているのは、系列のサブ店に卸売をしている特約店です。これだけ変動する単価マスタリストの設定作業やら遡り単価修正。請求書発行管理、まして、流通区分やボリュームインセンティブの管理などなど、業務が煩雑化していてシステム担当者は本当に気の毒です。
とても、既存システムでの対応は不可能なのです。
ですから、元売りと同様レベルの直売システムまで用意しなくてはならなくなりそうです。

買う側のサブ店が、勝手に業転マーケットの憶測やうろ覚えの知識で文句を言っても、
売る側の特約店担当者は実際にはどうにもならないはざまで頭を抱えているわけです。

混乱を招くような、市況情報は業界を混乱させるだけなのです。

まあ、そんなレベルに乗せられる業者の意識レベルもおかしいと云えばそれまでの話なのです。
しかし、そんな混乱の責任は誰が採るのやら、掲示板というものの意味が分かっているレベルの人ならそれなりに対応するでしょうが、そうでない人もいるわけです。

こんな次節だからこそ、それぞれの経営者が、自分の経営ポジションを正確に知ることが大切なのですが、田舎の経営者ほど自意識が強すぎる「お山の大将」が多いわけで、話題も理屈も情報レベルも全くかみ合わないという、現実のジレンマがあります。

SS経営は、いよいよ二極分化が進みます。
大きなターニングポイントを迎えつつあるようです。

さあ、折り返し地点を迎えます。

軽薄な飛び出し業者はボチボチ集団から脱落していくはずです。

大都市周辺と地方での格差も拡大しています。

昔を思い出します

2009年01月09日 06時37分14秒 | Weblog
ご挨拶行脚が今日で三日目です。
今回は私の片腕のA君同行ですからスケジュール管理も宿泊も非常に楽です。
車でウトウト居眠りしていると次から次へとクライアント企業へ、

当社のユーザー様はこんなに増えていたことには驚きです。
一社一社が懐かしく感じられます。
厳しい石油ビジネスです。
最近淘汰された企業もありますが、古い取引先はうれしいことに業績を伸ばしている企業が多いです。

A君と二人の出張は、創業時の苦難の時期とオーバーラップして感慨深いものがあります。
「あの頃」、全国巡回の武者修行を開始しました。
まるで、道場破りのように全国各地の都市で名のある石油流通企業の門を叩き、「頼もう!」といった感じで営業をしていたものです。

北陸ではガソリン価格は堅調で108円程度のところが多いようです。
地域市況は販売業者の経営内容と姿勢で形成されます。
全国を歩くとその事を再認識し痛感します。