中國名菜 「孫」 六本木店。
コース料理後半、マダムのご提案を受けました。
「北京ダック、一羽だと高いけれど他のテーブルで出るので2人分をリーズナブルに
いただけるわよ。いかがかしら?」
お値段をうかがうと5,000円かそれ以下での提供になるのではないかとのお話。
先日、「北京遊膳」さんでいただいた激うま北京ダックが脳裏をよぎった。
たしかあれが、7,000円だったので5,000円くらいでいただけるのならそれも良いかも。
マダム曰く、北京ダックは皮だけでなく身肉もつけて出されると言う。
そして「東京で一番新鮮な北京ダック」と付け加えられた。
どういうことなのかは不明ですが、マダムがそう言うんだから、そうなんだろう。
私も連れも一応納得。お願いすることにしました。
豆腐の海鮮挟み揚げ
付け合わせの野菜は、マコモダケの紹興酒煮、広東白菜。
粗めに叩いた海老を豆腐でサンド。
歯を入れるとふっくらとした豆腐の中からお目見えです。
海鮮の味付けには少しゴマ油も使われているように思う。
マコモダケは単に炒めず、紹興酒を使うことで香りもよく、味がひきしまった感じ。
基本はシンプルな塩味ですが、それぞれに味わいが違います。
豚肉とトマトのおこげ
大皿で運ばれお披露目のちに、スタッフのお兄さんが揚げたてのおこげに
熱々のトマトあんをかける。じゅわわわわーー。この音が食欲をそそるのだ。
銘々に取り分けられて提供。ポーションは少なめ。
おこげは「CHINA-MOON」さん以来。
最近は、あんも独創的ですね。
こちらはトマトがポイントになるおこげ。
醤油ベースのこってりあんと比べライトな口当たり。
野菜のシャキシャキとした歯ざわり、豚肉のぷりっと感、
異なる食感とトマトの酸味が効いた爽やかなおこげ。 美味しい。
海老チリソース
当店の定番。ランチコースとかぶっています。
ここでセットされたナイフとフォークが活躍。
当店の海老チリは、オリジナリティ溢れる1品。
車海老をまるまる開き、衣をつけて揚げ、甘辛ソースで炒め絡めたもの。
スライスニンニク、ニンニクの芽、鷹の爪を背負ったビジュアルは変りません。
かりっと揚がった車海老に、チリソースのコクのある甘みと対比的な辛みが鮮烈。
ですが、前回ほどの感動はなし。大人のエビチリ、本日は衣多し。
北京ダック
別注文。大皿で運ばれ各卓へお披露目のちに皿に盛り付けられて登場。
キュウリ、白髪ネギ、甜麵醤(テンメンジャン)ベースと思われるタレ、砂糖、山椒塩。
孫さんやマダムのおオススメは、最初は山椒塩や多めの砂糖で。
熱いうちにということなので、まずは身肉のついているところをいただく。
しっとりした北京ダックの身は臭みもない。
山椒塩も良いのですが、多めに砂糖をつけてが食べたところ、想像以上の
マッチングの良さに驚きました。
大き目の春餅は一人1枚の割り当て。
上にかぶせる布巾は、ナシ。 丸出しでの提供。
(ノブロー) この前、包み方学習してるで、まずまずだな。
(みに) ごめんね。ノブローさん。
結論だけど、北京ダックは、いまひとつだわ。
皮のバリっと感はもちろんパリッとさえしていないし、シナシナ。
そして醤、味噌の味わいがごく普通。深みがない。
北京ダック、身肉は美味しいのだけれど単体で食べてくると、
次第に脂っぽさが口に残ってくる。
「北京遊膳」さんで北京ダックをいただいたばかりで私達に鮮烈な印象が
残っているから、これはタイミングが悪かったとしか言いようがないわ。
皮のバリっと感を知ってしまうと物足りなくなるのよ。
ところで、「東京で一番新鮮な北京ダック」とはどういう意味だったのかしらね。
小鳥のさえずり、まだ聞こえてくるから大丈夫よね。
(ノブロー) そこは、まったく違うべ
酸辣湯麺
別注文。
コース料理は海老チリの段階で終了されているそう。
ランチコースでは担々麺をリクエストしたこともあってか〆に麺をいただけたので、
正直、最後のお食事がついていないのにびっくりだ。 しかもラストが海老チリとは・・・。
おこげを後にしたほうが良いかと思います。
やはり、何か〆らしきものをいただきたいので、メニューをお願いしたところ、
夜は、炒飯、湯麺などリクエストを言ってくだされば出来ますからとのこと。
酸辣湯麺を1人前お願いしました。お店の方で取り分けての提供。
「最初はそのままで半分。残りの半分は香菜を入れてお召し上がりください」とのこと。
見た目はお醤油色。
当店の酸辣湯麺は、肉ではなく、イカや海老を使われている。
ほか、溶きたまご、軽くとろみ付き。
すっぱ辛さも控えめで、寝太郎さんとは別の所見になるかもしれませんが
自分の物足りなさだけが増量しました。
デザート
マンゴープリン、ココナッツミルクのブランマンジェ、黒ゴマアイス。
ランチコースと代わり映えしません。しかも前回から半年はたっているのに。
味わいは悪くはありませんが、私たちの来店するタイミングが悪いだけ?
他にデザートのバリエーションはないのだろうか、と考えさせられてしまいます。
(ノブロー) 食後には急須(茶葉入り)でジャスミン茶だで。
孫シェフの作られる大陸的なエッセンスを加味した独自の新中華は私の好みと
するところ。 一撃的に大きな感動に至らずとも、総合的に納得のできる
味の絶妙なバランスがあり、これでいいんだ!という安心感さえあった。
接客を含め最も好きなお店の一つです。
しかし、今回訪問し、ランチコースと変らぬ料理が目についたこと
(これも、常連さんになれば前回いただいたお料理と変えて出して
いただけたりと融通は利くのでしょうが)
ほか、これは「中國名菜 孫 日本橋店」にも共通することですが
訪問するに日によって味の出来不出来があることを実感いたしました。
残念ながら視点を変えなくてはならなくなったかと思います。
孫シェフは手が空いたときには小まめに動かれ、お料理をサーブされたりと
親しみ深いのですが、サンバル履きのペタペタとした音が響き、街場の中華屋の
おじさんのようで、敬愛する方だっただけに耳につき少し違和感がありました。
(こちらは諭吉を握り締め、この日のディナーを楽しみにしていた。夢をみたいのだ)
2人で、追加の紹興酒 陳年紹興貴酒 8年@5,040、紹興加飯酒 甕出し二合@2,100、
水(クリスタルガイザーのペットボトル)金額不明ですがおそらく有料、
北京ダック@4,500ということでお会計は、47,793円。
1人当たり24,000円(千円未満四捨五入)
この内容なら、前回同様昼の一番高いランチコースで良いかも。が、正直なところ。
会計終了後、孫シェフをはじめマダムも揃ってのお見送り。ありがとうございます。
またしばらく時間をおいてから訪問してみようと思います
今回の中国料理満足度数は、★★★☆ (3.8)消極的に大好きです。
中國名菜 孫 六本木店
東京都港区六本木7-6-3 喜楽ビル B1F
TEL 03-5785-3089
営業時間/ 11:30~15:00 17:30~23:00
定休日 年始