寝太郎が起きましたっヽ(*^^*)ノ
皆さんの温かい見守りのお陰で、ようやく記事を書こうという気になったようです。
約5ヶ月ぶりの登場になりますが、2009年11月行ったカレーの記事
を
寝太郎よりお伝えしたいと思います~。
なお、みにも同行しているので写真は私が写しています。
それでは、寝太郎筆でご紹介します
デリー
京都で老舗を名乗るには、100年以上の歴史がないといけないらしい。
が、東京ではそこまでうるさいことは言わないし、ましてインドカレーの店と
いうことになれば、半世紀も営業していれば充分に老舗と言えるだろう。
すぐに思いつくのは、新宿の中村屋、銀座のナイルレストラン、麹町のアジャンタ、
そして上野に本店があるデリーだ。
じつはこのなかで、デリーにだけは行ったことがなかった。
去年の夏にふとカレー熱が訪れて以来、それでカレー好きを自称するのは
おこがましいという忸怩たる思いが私のなかにはずっと居座っていた。
が、仕事も忙しく、なかなか足を運ぶ機会がなかった。
カレーは、じっくり酒を飲もうという欲求とは必ずしも相性のいい料理とは
いえないという認識が私とみにの間に共通しているので、酒飲みであるわれわれが
インドカレー店に2人で行くこともめったにない。
11月のなかば、一眼レフの小物を見るのを付き合ってほしいというみにと銀座へ
赴いたさい、彼女がカレーを食べようと提案してくれたのは、僥倖のように思われた。
銀座には、「デリー」の支店がある。


ランチには少し遅い時間だったので、店内は空いており、一抹の不安がよぎったが、
まったくの杞憂だった。

結論を先に言ってしまうと、ここの料理を食さずしてカレー好きを自称しようとして
いたなんて、俺ってば本当にどんだけ馬鹿だったの! というほど感動し、
店を出るさいにはショックのあまりに足がふらついていた。
われわれ2人が注文したのは、
ランチセットのB(LUNCH”B”)とオードブル4種盛合わせ、それに追加2品。
もちろん酒も。

生ビール(@680)。
ベリンジャー・ストーンセラーズ・カベルネ・ソーヴィニョン(@2520)。
さて ”LUNCH B"(@2,100)の構成は以下のとおり。
・サモサまたはラサム。
・タンドーリチキン
・サラダ
・お好みのカレーとライス
・お好みのソフトドリンク

サモサとラサムからわれわれが選んだのは、
メニューに「南インド風スープやや辛口」と説明のある、ラサム。
トマトとタマリンドの酸味と甘みに加えて、ヒングというクセの強いスパイス
(硫黄化合物が含まれているそうで、独特の臭みがある)が入っているので
好き嫌いは分かれそうだが、日本の料理にはないヒングの臭みが、
やみつき系のコクに感じられ、われわれ2人はともに好むところだ。

タンドーリチキン。
これを食べて、みにと私は思わず互いの顔を見合わせた。
おいおい、なんだよこれ、めちゃめちゃ旨いじゃんか……!!
タンドーリチキンは、インド料理店ではもちろんメジャーなメニューだが、
他の店では食べたことのない味だった。
特徴的なところは、2点。
1.肉がふっくらとジューシーで柔らかく
2.ソースがかかっている
手元に銀座アショカのタンドーリチキンのレシピがあるが、「マサラ」と呼ばれる
ヨーグルトとスパイスを混ぜたものに漬け込んだ鶏をタンドール窯で焼いたあとは、
キャベツ、レモン、玉ネギのアチャールを添えて皿に盛るだけだ。
ソースなんて、どこにも書いてない(『カレーのすべて』柴田書店)。
デリーの公式サイトを見ても、ソースがかかっているのは特徴であるらしい。
ソースは肉をマリネしたマサラを利用したものだろうか。
タンドーリにソースをかけるのが、インドでも地方によっては一般的なのか、
あるいはデリーのオリジナルなのかは知らない。が、これを食べてしまうと、
これまで自分がタンドーリチキンとして食べていたものが、少しばかり物足りなく
感じられてくる。それほどにインパクトがあった。

サラダ。
ルッコラかな。あまり覚えていない。

お好みのカレーでは、デリーの看板メニューであるカシミールカレーを選択。
これも絶品だった。
食べているうちにじんわり、ひりひり、じんじんと辛くなってくるが、いつまでも
食べていたくなるような恍惚感のある旨さ。
辛さだけでなく旨みとコクも深い。このカレーの旨さを表現する描写力はないが、
過去の自分に向かって「なんでもっと早く食っておかなかったんだよ!」と
一喝したくなった。
カレーが好きなら一度は食べておかなくてはいけない味という感じ。
ライスに合うカレーというのも、日本人のツボにはまるポイントだろうか。

お好みのソフトドリンクは、ラッシー。
――と、以上が”LUNCH B”の内容。
これで2,100円は、素晴らしい。

オードブル4種盛合わせ(@1,050)。
困ったことに、このとき取ったメモをなくしており、詳細は定かではない。
が、たしか、左から、スペアリブ、サモサ、右奥がパパドで右手前が
キーマ・ドサだと思う。
小ぶりのスペアリブは辛口で、ビールにはぴったり……だったと思う。

サモサの断面。具沢山で、ほどよくスパイシー。これもつまみになる。

キーマ・ドサの断面。
「南インド風 ライスのクレープ ラム挽肉のフィリング」とメニューにある。
初めて食べた。 なるほど、たしかにクレープだ。
タイ料理なんかのライスクレープよりも欧風のクレープに近く、みに風に言えば
「家庭料理っぽい」ような。でも味はよかった……ような。

オードブルのセットには、ソースもついてくる。
薬味好きのわれわれとしては非常にうれしい。
……が、残念ながら、詳細は覚えていない。
辛いのとそうでないのがあった。右のやつが辛くて旨かった……気がする。

単品で頼んだバルワベイガン(@840)。
「とろけるような柔らかい揚茄子のライムクリームソース添え」だそうだ。
店の公式サイトを見ていて、鮮やかなヴィジュアルが印象に残っており、頼んだ。
米茄子だろう、大ぶりの茄子を揚げたものに濃厚なソースがからめてある。
旨い……のだが、ボリュームがすごい。
茄子と油の相性はよいし、こってりしていること自体が、この料理の
チャームポイントなのは充分にわかる。
われわれが組み立てを誤ったのだ。
他のメニューもしっかり油が効いており、澱粉質もそれなりにあって、
だんだんお腹が満ちてきていたところだったので、少々フォークが重くなって
きてしまった。 もっと空腹のときに食べていたら、もっと堪能できたと思う。

これは、たぶんアチャール(漬物)。
バルワベイガンについてきた……のかな。忘れてしまった。

そうそう、ナン(@520)もオーダーしていた。
見てわかるとおり、インドのナンというより、西洋のパンに近い印象を受ける。
食感もそう。タンドール窯にぺったんと張りつけて焼いているという感じはしない。
生地ももっちり腰があるというより、ふわふわしていた。
いい意味で料理にボリュームがあるので、お腹がきつくなってきたのは、
われわれの誤算である。
以上、2名で7,710円。この値段でこの味。サービスだって普通にちゃんとしている。
満足度は非常に高かった。
死ぬまでにもう一度は行っておきたい店だ。
デリー 銀座店
〒104-0061 東京都中央区銀座6-3-11 西銀座ビル 3F
TEL 03-3571-7895
営業時間/月~金 11:30~21:30(L.O) 土・日・祝 11:50~21:30(L.O)
定休日 年中無休
http://www.delhi.co.jp/