中華ダイニング「高格」
2015年9月オープン。中国の「八大菜系」のひとつに数えられる浙江料理は杭州料理、
温州料理、紹興料理、寧波料理という4つの地域料理で構成され、
当店では寧波菜(寧菜)を軸足とした料理がいただけます。
神田駅北口より徒歩3分。㈱コクゴのビルの裏手に位置し、日中はオフィス街として
賑わう通りも夜となると人通りも少ない。
人の波は飲食店が密集する駅周辺に集まってしまうからだろう。
某日は飯友さんと席のみの予約で現地集合。
黒と白を基調とし壁には剪紙が飾られ、まだ新しさが漂う店内は、
正面奥に厨房を配し、客席は片側ソファのテーブル席でレイアウト。
食べログによると席数は25席だそう。
当店はフロアを担当するオーナーさんと厨房で腕をふるうシェフとの2人体制。
聞くと両名とも寧波出身で、シェフは寧波市の5つ星ホテルで料理長を務めていた
経歴があるのだという。
リザーブされたのは入口から右手の窓際の卓。
テーブル・セッティングは、取り皿、ロゴ入り箸袋に入った箸(横置き)、使い捨て紙おしぼり。
この箸がカッコ良いので飯友さんは興奮していましたよ。
卓上には、醤油、酢、爪楊枝、紙ナプキン。着座後すぐにグランドメニューが手渡され、
オーナーさんからオススメ料理等の説明を受けられた。
アラカルトで先ずは3品、その後に2品。
チョイスはオーナーさん推しの料理を参考にしながら、飯友さんと相談して決めた。
油焖笋(筍の醤油煮)と四喜烤麸(烤麩の煮物)
グランドメニューでは580円で提供。
味のお試し的にいただけたので、通常とボリュームは異なるはず。
四喜烤麸は、干した金針菜、生のピーナッツが入り、烤麸にベタな甘さがなく品が良い。
また、油焖笋も同様で、本場感を失わず、軽やかで繊細な味わい。
この2品をいただき、シェフの腕の確かさを確信した。
今宵は美味しいものが食べれるぞ。
ソフトドリンクは、ジャスミン茶(2)、酒はザ・プレミアム・モルツ生@540、グラス紹興酒
(唐栄@650、東湖@650×2)、グラスワイン赤(ロミオ キャンティ)@500×3を注文した。
滑炒鱼片(スズキの高菜炒め)@1,280
リピーター客が必ずといってよいほど注文する人気料理。※鲈鱼(Lúyú)→スズキ
薄切りにした魚の身を高菜と炒め合わせ、とろみをつけたあんで滑らかな口当たりに
仕上げたもの。ふかふかとした白身に高菜の発酵したような酸っぱさも穏やかで、
嫌味のない味だからとても食べやすい。
「私も大好きな料理なんです。なかなか(シェフに)作ってもらえない。」とオーナーさん。
寧波は海に近い立地で、新鮮な海鮮を塩味で仕上げるのが特徴。
したがって、料理チョイスに海鮮を入れるのは賢明なのだ。
高格肉末一品豆腐(高格一品豆腐:挽肉)@880
店名を冠した料理は、料理長の自信の表れ。
衣をつけて揚げた豆腐はつるんとした舌触りの絹タイプで、たっぷりかかった挽肉あんと
ともにいただく。豆腐の味が活かされ、あんかけもソフトなタッチで口に優しいのだ。
高格苔菜小方烤(特製角煮の青のり掛け)@1,080
「浙江料理の代表的な料理になります」とオーナーさん。
杭州名物には東坡肉(豚の角煮)がありますが、当店は味付けに紅腐乳の汁を使用し、
トップに青のりとそこにちょこんと砂糖をのせたスタイル。
皮付きバラ肉は余分な脂が抜け、旨味はしっかり。丁寧に作られたことがわかる味です。
水晶冬瓜(水晶冬瓜)@580
見た目も麗しい水晶冬瓜は、冷たいお料理。全体に味が浸み込みさっくりとした食感で
下に溜まった汁にはごま油が感じられ、ほんのりとした酸味がすっきりと食べることに
ひと役買い、香菜と一緒と共に口に運べば美味さ倍増!
ついには口うるさい飯友を黙らせた。ひひひ。
「水晶冬瓜という名前をつけさせてもらっているのですが、実際は塩水につけてあります。
寧波の場合、臭い(水晶)冬瓜というバージョンもあるんですよ。」
臭い冬瓜の上にごま油をかけたその香りは最高!という話もオーナーさんから聞けたが、
残念ながら臭いが強烈なため店では出していないのだそう。
しかし、本日いただいた水晶冬瓜でも十分すぎるほど美味いわ。大満足。
蔬菜炒年糕(お餅の寧波風炒め)@780
ニラ、白菜、タマネギ、豚肉、お餅は粘りがでない歯応えのある韓国餅のトックで代用。
これまでの料理は2人でシェアして適量だったが、注文した(料理の)中で一番
油っこさを感じさせ、とても面白味があり、またボリュームも感じられた。
本日注文した料理はすべて寧波で味わえる料理。
油焖笋、四喜烤麸、水晶冬瓜は、家庭のおふくろの味として親しまれているものだそう。
お会計は、1人当たり4,000円(千円未満四捨五入)
黄酒も浙江省のものがメニューに揃えられていますが、ワインはボトルで2,000円と
注文しやすいお値段です。
ランチは日式中華のほか、週替わりは魚料理メインとのこと。
昼も良いですが、せっかくなら夜にも来店を。
今回いただいてみて上海料理よりも甘さがないため日本人の口に合うと思いました。
日本語を流暢に話す接客上手なオーナーさん直々の説明によると
「八大菜系」は北から①山東省の山東料理、②四川省の四川料理、③湖南省の湖南料理、
④安徽省の安徽料理、⑤福建省の福建料理、⑥江蘇省の江蘇料理、⑦浙江省の浙江料理、
⑧広東省の広東料理。
そして前述したように、浙江料理は沿海地方にあるため海鮮が有名。南宋時代に発達したのだそう。
また、寧波は麻雀発祥の地でもあり、曹洞宗の開祖、道元禅師は寧波の天童寺で修行した
ことでも有名である。
中華ダイニング高格(コウカク)
東京都千代田区神田富山町28-5 大曾根ビル 1F
TEL 03-6206-8682
営業時間/ 月~金 11:00~23:00 ラスト22:30
土 11:00~23:00 ラスト22:30 土曜は不定休あり
定休日 日曜日・祝日(加えて不定休あり) -店舗情報「食べログ」より-
※中国料理満足度数は、4.5~5.0
中華ダイニング高格 (中華料理 / 神田駅、岩本町駅、新日本橋駅)