中華銘菜 「SEN YO」(圳陽) 久しぶりにディナー再訪。
店の前には「ただ今満席となっております」の札。ディナー訪問に際し、予約は正解だった。
今日は、店の看板料理、「丸鶏のパリパリ揚げ」(脆皮鸡)が組み込まれた
コース料理(5,000円)を事前に4名分お願いしている。
内容は、前菜、スープ、点心、料理2種(丸鶏のパリパリ揚げ、海鮮料理)、麻婆豆腐&ご飯、
デザートとのこと。丁寧な内容説明を事前に受けられ、幹事役としては同席者に
多くの情報を提供でき、コース料理をイメージできるので有難かった。
BGMにはモダンな洋楽が流れ、 店の方は全員店名入り黒Tシャツを着用。
以前と変わらず、カジュアルな動きやすい服装で仕事をこなしている。
入店後の案内は、店内奥の4人掛けにレイアウトしたテーブル席。
テーブル・セッティングは、箸置き、ロゴ入り箸袋に入った箸(横置き)。
卓上には、取り皿(数枚)。レンゲは爪楊枝とともにコップに用意されていた。
着座後、グランドメニュー、温かいタオル地のおしぼりを手渡しでもらい、ドリンクを検討する。
当店ワインの品揃えもあるが、まずは、エビス生ビール(中)@580から始め、
次に紹興貴酒3年(ボトル)@2,600×2に進行。
さて、料理は大皿で供されるものと、各人ごとのポーションで供されるものが入り混じり、
今回は卓上に菜譜の用意はなく、サーブ時に口頭説明を受けた。
前菜六種盛り合わせ
各人ごとのサーブ。
①スパイシーカシューナッツ・・・ぴりっとしたスパイスがカシューナッツに密着。
アミューズ的なポジションのナッツが仕切り皿で前菜に参戦する。
②有頭エビの紹興酒漬け・・・肉厚の有頭エビは前菜のトップスター!
エビの身の甘さを殺さない紹興酒漬けの味加減が絶妙だ。
③白レバーの赤酒蒸し・・・ねっとりとした白レバーに赤酒のほんのりとした甘みが好相性。
下には押し豆腐の糸切りを敷いている。
④焼き立て自家製チャーシュー・・・まさしく焼き立て!
ジューシー感が凄く、噛みしめるほどに嫌味のない甘みと肉の旨さが溢れてくる。
食感を残した五香花生米を添えた自家製チャーシューは前菜の2番手スターだ。
⑤クラゲとセロリの香菜ソース和え・・・細かくカットしたトマトも加わり、セロリの食感や
香菜の風味がクラゲと見事に調和した。
⑥よだれ鶏・・・肉質良好。まろやかで品の良い麻辣ソースがしっとりとした鶏肉を
紅色に染めていく。
(寝太郎) う~ん♪有頭エビの紹興酒漬け!相変わらず美味いなあ。
ダイナミックな中に繊細さを感じさせる趣向を凝らした前菜たちに、一同は歓喜する。
本日のスープ(例湯)
各人ごとのサーブ。春タケノコと桜エビの蒸しスープ。
季節感があって香り良く、貝柱も入った蒸しスープの底には桜エビがいっぱい。
醤油で味を整えられていると思いますが、雑味がなくお腹もほかほか温まりました。
丸鶏のパリパリ揚げ(脆皮鸡) 4名分
セットされたスイートチリと五香塩はお好みで使えますが、鶏肉には下準備の段階で
特製塩が塗りこまれているため、このままで十分。
口に含むと皮目はパリッと香ばしく、内側の肉はしっとりとして劇的に美味い。
前回は偶々だったのだと痛感。
やはり丸鶏のパリパリ揚げは当店の絶対のエースだ!
本日のコンデションは上々で、初回のときの感動がよみがえりました。
上海小籠包 4名分
針生姜を入れた黒酢ベースのタレもセット。
やったー!たぷたぷテストクリアだ、万歳!
台湾より戻りはじめての小籠包ですが、当店のものもきちんと箸で持ち上げることが出来た。
生意気ですが、これが出来ないと物足りなくなっている自分である。
小籠包はスープもたっぷりで、肉餡は自然な旨みが生き、好感が持てる味わい。
鹿肉のタロイモ揚げ 4名分
タロイモを薄皮にして揚げた点心。
さくほろっの生地の中には軽く味付けをした鹿肉がとろ~り。
素朴さの中に豊かさがあって、手間をかけていることが伝わり、見かけ以上の
美味しさに笑みがこぼれた。美味い
変わらず、点心作りも上手で発想も柔軟だ。
今回コース料理に組まれ、実食することが出来たことが幸運にさえ思えた。
広東式焼売 4名分
コース点心が上記2品で終わりということで、別に追加注文。
当店の焼売も激ウマなのだ。せっかく訪問できたのだから食べておきたい。
(レンタロー) シューマイはオラにまかして欲しいだ!いつも食うてる
うおぅっ!ボディは肉汁で満ちているだ。
美的で瑞瑞しいで、杉並の“プリンセスオブシューマイ”って命名してえだあ。
ブログマスコットが一目惚れをし、勝手に別名をつけたプリンセスオブシューマイ。
サーブ時にはからしと酢醤油的なものをいただいたけれど、
柔らかな肉餡にタマネギの甘みの生きた焼売に使用する必要はなし!
箸を入れると旨みたっぷりな肉汁がジュワジュワあふれ、口に含むととろけるように消えていく。
なんと儚げで美しい焼売なのだろう。
「喜臨軒」さんとは別のタイプになるが、この味にも魅了される。
エビと季節野菜のマレーシアソース炒め 4名分
えびみそをベースにしたマレーチャンソースを使っているので、独特の塩辛さが
おつまみ力を高め、酒の友となって箸を進ませる。
カラフルな季節野菜は、マコモダケ、タケノコ、金針菜、ズッキーニ、パプリカ、キクラゲなど。
彩り豊かなため視覚的にも満足ができ、ぷりっとした歯応えの大エビを楽しめた。
(レンタロー) こん塩辛さは大人味だな。酒のみの管理人には進んじまって危険だで。
皮付豚バラ肉のクリスピー焼き(脆皮焼肉) 4名分
前菜のイメージがある脆皮焼肉が、コースの肉料理として登場した。
予約時の電話で聞いた際、丸鶏のパリパリ揚げが当該コースの肉料理であると
思っていたため意外なプレゼン。
肉はしっとり、皮目はぱりっと。
色味も綺麗で状態は最高に良さそうなのだけれど、口にした瞬間にしょっぱさを感じた。
バラ肉に塗り込んだ塩がきつく、これは気合いがのりすぎてしまったように思うが、
この料理の前のマレーシアソース炒めも塩辛い味付けなので、
私自身、(塩辛さに対し)余計に敏感になってしまったのかもしれない。
麻婆豆腐
片手の土鍋で提供されるものと思っていましたが、店側で小碗に取り分け各人ごとにサーブ。
提供前に辛さを聞いていただけたので、店のスタンダードでお願いした。
またライスは希望を聞かれるため、各人のお腹具合で。私は少な目でリクエスト。
もちろんライスは無料です。
麻婆豆腐は、豆板醤の辛味と豆鼓のコクに山椒のパンチが加わり、きっちり旨辛でまろやか。
これを硬めの豆腐ごとライスにかけていただく。油が美味いし、以前感じたような
砂糖の甘さもなく、キレの良いすっきりとした味わいだった。
マンゴースープ(楊枝甘露)と杏仁豆腐
デザートは2種よりのチョイス。各自変えることが可能でした。
私はマンゴースープのチョイス。
さらりとしたスープには果肉のほかにタピオカ、アロエゼリーも入り、
甘みと爽やかな酸味が口に広がる、美味しい好感度系デザートです。
香港カステラ(馬拉糕)
追加注文。これも当店の激ウマデザート。
訪問し、食べずには帰れないため、蒸し時間の待ちを覚悟でお願いしました。
今回も説明を受けたけれど、
馬拉糕は香港のピーナッツ油を使い3日がかりで生地を作るのだそう。
きめが細かくしっとりふんわりとして風味が抜群に良い。絶品
デザートで注文すべきマストアイテムだ。
なお、当店、中国茶のサービスはないため別注文で、ほかビール等の追加等を含み
会計は、1人当たり8,000円(千円未満四捨五入)
「ありがとうございました!」シェフから声がかかる。
久しぶりの訪問だったが、やはり当店の味は好きだ。またお邪魔したいと思う1軒である。
SEN YO (圳陽)
東京都杉並区和田3-18-9
TEL 03-6382-5320
営業時間/ 11:30~14:00 平日18:00~21:30 土日祝 17:30~21:30
定休日 火曜(不定で連休あり) ・金曜日のランチ
http://www.chinese-senyou.jp/
※中国料理満足度数は、4.2~5.0