中国料理「神田 雲林」(ユンリン) 再訪。
上海蟹のシーズンが到来。もちろん、当店でも10月より提供有り。
某日の予約はディナー。
~上海蟹コース~5,000円、8,200円、11,000円から、8,200円を選び訪問した(11月上旬)。
案内は前回夜と同じ、店内奥の左手、窓際のテーブル席。
テーブル・セッティングは、夜仕様。
箸置き、店名入り箸袋に入った割り箸(横置き)、カトラリーレスト。
上海蟹コース(8,200円)を予約しているためだろう。
カニフォーク、カニバサミ、フィンガーボウルがセット。
見ると、他の卓もすべて同様のセッティング。
相変わらずの人気ぶり。上海蟹の予約で満席のようだ。
タオル地のおしぼりを手渡しでいただいたあとには、
コースに先立ち「本日、姿蒸しに使用します、雄の上海蟹でございます。」
と卓にお披露目があった。
縛られているのに、元気な子がいて足を動かしていたよ。ふふふ。
ドリンクは、エビス生ビール@550×4、紹興酒デキャンタ(5年)@2,250×3を注文。
ほどなく待望の1皿目がサーブ。
5年の甕紹興酒で漬けた、“酔っ払い上海蟹(メス)”
オレンジ色がミソ、黒が内子(卵)。
――ごくり。
このビジュアル、いやがうえにもテンションが上がる
(ノブロー) おおっ!身がしっかりつまっているな♪ こりゃあ、楽しみだで。
ちゃんと、包丁を入れてくれているので、至れり尽くせり。食べやすい。
漬けだれは紹興酒のカドがたっていなくて、まろやか。
漬け加減も良く、上海蟹の甘みが活きて、じっくり旨い!!
酒を飲む手も止まって、夢中でしゃぶりつく、恍惚のひととき
美味かったあ。この味、忘れ難し!
なお、酔蟹を食べている途中で、おしぼりの差し替えあり。
また、食べ終わった後にも交換してもらえた。
蝦夷アワビ入り、秋の前菜盛り
①海鮮揚げ雲吞のマンゴーソース添え・・・ぱりっとした皮の中には海鮮のすり身。
口当たりの優しいマンゴーソースを合わせて。
②蝦夷アワビの冷菜・・・下にはブナピーと金針菜。柔らかい蝦夷アワビをコクとまるみのある肝ソースで。
③子持ち鮎の中華風香り煮・・・中華スパイス香る子持ち鮎は、卵がみっしり。
④平田牧場産、金華豚を使った香港風の窯焼き叉焼・・・艶やかな叉焼は焼き立て感あり。
申し分のない味わい。
⑤台湾産の特級カラスミ・・・口に含み、塩辛さばかりが際立つものではなく、
ねっちりとして、品の良い塩加減。
噛むごとに味わい深く、これは、まさしく特級カラスミ。美味。
⑥柿と梨の生姜レモン漬け・・・さっぱりと口直しに。シンプルだが、美味い。
⑦栃木県産、香り鶏のバジルソースがけ・・・バジルの主張が強すぎず、しっとりとして上品。
⑧赤城牛の牛タンの煮凝り・・・肉の濃密な旨味、ほどけ感を味わえ、後味が綺麗。
(ノブロー) 今日は新しいゲストさんが来てくれてるだ。オラたちも友達になるだあ
(みに) こらっ!美味しい料理に背を向けない!!
フカヒレとひおうぎ貝と伊達鶏の蒸しスープ
具材は、フカヒレ、淮山、鶏肉、クコの実、ひおうぎ貝。
ほんのり生姜が効いて、雑味がなく、滋味溢れる味わいだ。
今宵のフカヒレも美麗である。
香港の乾物、ひおうぎ貝。旨味が深い。
最高級ブランド“陽澄湖産、活き大上海蟹の姿蒸し(オス)”
(ノブロー) 刻み生姜入りのたれは、ベタな甘酸っぱさはねえ。
上品な味わいの黒酢がベースだ。うめえ。これなら、つけてもええ。好味!
上海蟹の繊細な身の甘み、雄の濃厚でねっとりとした白子とミソを味わい尽くすべし。
テンション再び、急上昇!一同、“幸せ”を連発し、深く実感する
幸福のとき、そして、蒸し蟹を胃袋におさめる間、みな無言となる。
ホタテ貝と青菜炒め
料理説明を受けたが、店内は満員御礼。
歓談の声でかき消され、よく聞き取れなかったので正確さには欠けると思うが、
青菜は青龍菜ではないかな。
貴州産の木姜油を使っており、レモングラスのようなエスニックな香りがした。
(木姜油は)四川料理人の間では、使用されている調味料。
唐辛子の効いた辛い料理に合わせると雰囲気も変わるらしい。
ほかに、レンコン、銀杏、ムカゴなど。ホクホクした食感がアクセント。
次は、小籠包用の針生姜(3名分)がセット。
上海蟹味噌入り黒豚小龍包と上海蟹入り龍の髭エビ団子
「小籠包から先に、生姜をのせて召し上がってください」とサジェスチョン。
噛み切ると、肉と蟹ミソの濃密な旨味を含んだコクのあるスープが、じゅわわっと
溢れだしてきた。
うぉぉぉーー!エクセレント!!
かなり味が充実しているので、指示どおりセットされている生姜をのせて
いただくのがベスト!バランスがとれ、その味がさらなる昇華を見せる。
パリパリとした龍の髭巻き揚げに歯を入れると、エビすり身の中に入った
熱々の濃厚蟹ミソがぶわっと飛び出す!これも美味さのポイント高し!気に入った。
熟成赤城牛と希少三種キノコの辛み老干媽(ラオガンマ)炒め
皿もきちんと温めてサーブ。
老干媽は四川地方の調味料。話によると、主に中に豆板醤、豆鼓を合わせたもの。
季節の栗やインゲンも入ったピリ辛味の炒めもの。
雲林風〆の麺料理(福建岩海苔と青菜のタンメンor福建岩海苔入り卵チャーハン)
各自、チョイスできるため、タンメンと炒飯でお願いした。取り碗ももらえる。
福建岩海苔入り卵チャーハン。
使用されている米は長粒米で、ほか具材は、春雨、キクラゲ、ズッキーニ入り。
福建岩海苔の風味豊かな卵チャーハンだが、正直なところ、春雨はいらないかな。
福建岩海苔と青菜のタンメン
炒飯と同様、春雨、キクラゲも参加。
麺の印象は変わらず、そばのような独特の食感。
自家製デザート3品盛り
左から、自家製杏仁豆腐、季節のフルーツと洋ナシのコンポート、八宝飯。
八宝飯は、中国古来の温かいデザート。
雲南ウーロン茶 “蘭貴人” は、ティーポット(茶葉入り)でサーブ。
「3分ほど蒸らしてからお飲みください」
蘭貴人は、茶葉の周りに漢方(朝鮮人参)をまぶしていて、口に含むと
八宝茶同様、氷砂糖が入っているのかと思うぐらいだが、くどさはなく、
軽やかな甘みがあって、漢方のイメージを払拭するほど、飲みやすい。私好みの味だ。
ぐいぐい杯数が進み、すぐティーポットが空になってしまうわけだが、お替わりも快くもらえた。
気に入ったので後にネットで調べたところ
『西太后が愛飲した事から通称「蘭貴人」と呼ばれるようになった』とのこと。
美のカリスマ西太后が愛飲したと聞き、お年頃の自分もなるほどと、納得。
so good!今の自分が欲しているのはこれだ!!
(レンタロー) 八宝飯の、ナツメがチャーミングだで。
お会計は1人当たり12,000円(千円未満四捨五入)。サービス料はかからず。
この味と内容で、CPはとても優秀。シーズンごとに、定期訪問したい至極の1軒だ。
おすすめしたい。
神田 雲林 (yun-rin カンダ ユンリン)
東京都千代田区神田須田町1-17 第2F&Fロイヤルビル 2F
TEL 03-3252-3226
営業時間/ 月~金 11:30~14:30(L.O.14:00) 17:30~22:30(L.O.21:25)
土・祝 11:30~14:30(L.O.14:00) 17:30~22:00(L.O.21:00)
定休日 日曜日
※中国料理満足度数は、4.6~5.0