新聞の下の宣伝を見て面白そうと思って図書館に予約したが、なかなか順番が回ってこなかった、かなり人気になっているこの本。やっと手に入れて読み始めたら、止らなくなって1日で読んでしまった。最後は、このタイトルの本で、こんなに涙が溢れてくる結末になるとは思わないほど感動した。
アマゾンにあった出版社のコメントでは・・・
「地政学」がわかれば、歴史問題の本質/ニュースの裏側/国同士のかけひき…が見えてくる!高校生・中学生の兄妹と年齢不詳の男「カイゾク」との会話を通じて、「地政学」が楽しくわかりやすく学べる一冊
【絶賛の声、続々!】「大人にこそ読ませたい未来を生き抜く必読書。戦争、平和、日本の行く末を知る羅針盤がここにある!」ーー真山仁氏(『ハゲタカ』著者)
「かなりの外交の専門家が読んでも読み応えのある内容を、極めてわかりやすく書いている。若者だけでなく、すべての世代の必読書だ」ーー杉山晋輔氏(前駐米大使)
「とっても面白くて一気に読みました。中学校の時に出会っていればと思う本でした。中学校の先生は授業で生徒にこの本を配ってほしい」ーー團遥香氏(女優)
まさに、地政学らしい、地図の見方の素晴らしさ。海を海域だけでなく深さから考察したり、謎解きのような部分、二人の兄弟がでてきて、子どもたちにも共感を呼びやすい構成。実に、いたれりつくせりで一気に読ませてしまう巧さ。
そして、歴史にも触れて、加害者だった日本へのコメントが非常にしっかりしていることにも好感をいだいた。さらに世界の紛争の火種がどうやって作られるのかを、歴史を辿り分析。いま、ウクライナで起きていることを理解するのにも大切な情報が、最新の情報(2022年3月10日出版)で組み込まれているのが素晴らしい。
「お金は血液と同じ」お金がしいかり国民にまわらない国は、どこにお金が行っているのか。北極が温暖化で溶けるとアジアからヨーロッパへの最短ルートができ、夏などに使われ始めているという情報など、驚きの情報などもあり、気になったところにいつものように付箋をつけていたら、下のようになってしまった。
そして、本の最後の部分にきて、「恩というのは、世話になった人に直接返せるものではない。ほかの人に、自分が受けたこと以上のことをしてあけることで返すものなんだ」、「私が話したことは、すべて正しいわけではないでしょう。言っていることがすべて正しい人なんていないのです」などの最後に残されたメッセージを読み、この兄妹の間の変化や成長を感じて涙が溢れて止らなくなった。
多くの子ども達に、そして大人にもこの本を読んでもらい、読み終わった時のこの気持ちを共感したいと思った。
是非、読んでみてください。